表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ありし夢の空ver2  作者: きゃっくん【小奏潤】
第4章~告白、そして……~
17/33

第17話~告白、そして……~

「あれ?」


 ふと、そこにアリイちゃんの声がした気がした。オレは幻聴が聞こえるほどにアリイちゃんが好きなのか……。しかし、オレは今、アリイちゃんへのプレゼントの服を買いにレジに向かってるのだ。後ろを振り向くと、誰かがひょこっと隠れた気がする。


「気のせいか」


 はぁ、渡せそうにないプレゼントを買ってしまった。さっきから通りすぎる女の子がみんなアリイちゃんに見えて仕方がない。


「あれ? やっぱり、三条先輩?」

「アリイちゃん!!」


 思わず喜んでハグしかけた。でも、呼び方がよそよそしい。そう、蒼空(・・)先輩ではなくて、三条(・・)先輩だった。


「やっぱり……」

「さっき婦人服売り場でお会計してましたけど、誰に何買ったんですか? やっぱりヒミコ先輩ですか? ヒミコ先輩かっこいいですもんねぇ」

「いや、アリイちゃんに……。でも、受け取ってくれないよね。どうせ、オレは嫌われてるし」

「え、嬉しい!! でも、誕生日でもないのに、どうしてわたしに?」

「それは……オレが……アリイちゃんのことが……」

「わたしのことが?」

「アリイちゃんに……」

「わたしに? もう男ならしゃっきりしなさいな!!」

「オレは、アリイちゃんに初恋に落ちました。これからは美波ちゃんと呼びたいです!!」

「え……」

「ごめん、ホントはもっと雰囲気いいところでさ、言いたかったんだけど、こんな形で告白されるなんて想定外だよね」

「まぁ、想定外ですけど、美波ちゃん呼びくらい蒼空先輩になら大歓迎ですよ」

「それは……」

「もちろん、恋人になりましょう!! というかどうしてさっき嫌われてると思ったんですか?」

「最近、美波ちゃん冷たかったじゃない? それでWIREも返してくれなかったし」

「そりゃ恋人でもない人にいきなり通話したいだけ送られたらびっくりしますよ」


 言われてみれば、オレもヒミコさんや美波ちゃんからいきなり『通話したい』と言われたら、びっくりする。


「それはゴメン」

「蒼空くんの彼女なんで、都合さえ合えば、というか都合くらいいくらでも合わせるんでいつでも『通話したい』って言ってください!!」

「ありがと!! というか、美波ちゃんはどうしてここにいたの?」

「あーわたしはなんというか呼ばれた気がしたんです!! そしたら、蒼空くんがいたんです」

「運命だったりしてね」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ