102/184
熱い唇
ーー新年を迎えた。
世間は新しい年を迎えて祝賀ムードに包まれているが、受験生の私達にはお正月なんて関係ない。
リビングで親から今年で最後のお年玉を受け取る。
1日だけのんびりテレビを観て、家族揃って初詣に行った。
勿論、合格祈願の祈祷に。
クリスマスデートが年内に会える最後の日だった先生は、あの後すぐに帰省した。
次に会えるのは三学期の始業式に。
乾燥で荒れた唇にリップを塗る度に、蓮の力強いキスを思い出す。
クリスマスの日のキスは衝撃的だった。
交際していた頃は幾度となくキスをしてきたけど、数ヶ月ぶりに重なった唇は全身の血液が逆流するくらい心が熱くなった。
今でも自然と唇を意識してしまうほど根強い記憶として残されている。
あの日以降、彼から連絡はない。
傷付けてしまったから当然の結果だろう。
『これっぽっちも思ってない』なんて酷い事を言ってしまったから、気まずくて自分からも連絡が出来るはずもなく……。
学校が始まったらすぐに謝ろう。
いつしか朝から晩まで蓮の事しか考えられなくなるほど、あの時の事を懸念していた。




