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猫です。~猫になった男とぽんこつの元お嬢様の放浪旅~  作者: 鍋敷
呪われた村と堕ちた聖獣 フラリア王国編

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村に着きました

 一行は、村へと到着した。

 台車を押しながら、村の門を潜る。

 そのまま歩いて村の奥へ進んでいく。

 すると、歩いていた村人が気づく。


「お、今日は大漁だな。」

「だろ? 解体するんで手伝いを集めて欲しいんだけど。」

「おう。忙しくなりそうだな。」


 そう言うと、村人が走り去る。

 この数の解体をするなら、その分の人も必要だろう。

 更に押して進むと、とある建物の前に着く。


「到着っ。皆お疲れさん。」

「うん、お疲れだよ。」

「あー。もう無理っ。動けなーい。」


 地面に座ったり台車にもたれたりと、各自が自由に体を休める。

 重い台車を運んだ事により、流石の皆も疲れているようだ。


「それで、解体はいつ始める?」

「皆が来てからで良いだろ。まずは、疲れを取らねぇといけねぇしな。じっちゃん師匠もそれでいいだろ?」

「呼び名を合体さすなっ。・・・そうじゃな、しばらくは休憩でいいじゃろ。」

「よっしゃ。決まりだなっ。」


 人が集まらない事には、解体作業は始まらない。

 その間の休憩ぐらいは問題ないだろう。

 そうと決まると、ドーセンが地面に寝転び寛ぎ始める。


「じゃあ、私とナンシーで村長の所に報告に行くわね。フィーちゃん達の事も、伝えなきゃいけないし。」

「あいよー。先にいつもの場所に行っててくれ。」

「はーい。じゃ、行こ?」

「分かった。着いていけばいいんだな?」

「うん。そーだよ。」


 リアとナンシーと共に、俺とフィーが歩きだす。

 男性陣とは、ここでいったんのお別れのようだ。

 二人の案内で、村長の家に向かう。

 道すがら、リアが声をかけてくる。

 

「ねぇ、フィーさん。泊まる場所なんだけど、私の家でいい?」

「うん? まぁ、屋根があればどこでもいいが。」

「じゃあ、決まりね。ナンシーも一緒に泊まろうよ。折角なんだし。」

「私はいいけど、どうしたの?」

「だって、外の女の子と話す事なんてないじゃん? だから、色々聞きたいのよ。」


 興味ありそうだもんね。

 なんか、都会を夢見てそうな感じ。


「この村ってね、毎日畑の手伝いとかで退屈なの。力仕事なんて好きじゃないのに。」

「でも、二人とも強かったぞ? しっかりとやりこまなければ、あんな風にはなるまい。」「まぁね。他にやる事もないから、師匠の特訓に付き合ってんの。ナンシーもでしょ?」

「はい。私も似たようなものです。」


 孤立した村ゆえに、娯楽という物がないのだろう。

 だから、ここで出来る物で満足するしかない。

 それでも、外の世界への興味は無くならないのだ。


「そういう事なら協力しよう。といっても、私の知見も対した事ないけどな。」

「それでも良いよ。どんなのか知りたいだけだしね。」

「私も興味、あるかも。」

「まぁ、それは夜のお楽しみって事で。着いたよ、村長の家。」


 リアがある建物の前で止まった。

 周りの建物とは、あまり変わらない平凡な家だ。

 早速、扉に近づいたリアが開ける。


「村長、いますか?」

「ん? どうぞ、お入りなさい。」

「お邪魔しまーす。さ、フィーさん達も。」


 促されるままに家へと入る。

 そこには、ウァグナーと同じぐらいの年老いた女性がいた。

 お茶を飲みながら寛いでいるようだ。


「おー。狩りから戻って来たんじゃな。ん? そちらの方々は?」

「狩りの途中で出会ったの。それで、危ないから連れてきたの。」

「フィーとにゃんすけだ。」


にゃん。


 にゃんすけです。

 よろしくお願いします。


「おぉ、可愛らしいお客さんじゃな。狩りの後は、奴らが活発になるからな。ゆっくりしていきなさい。」

「助かる。しばらく世話になるよ。」


にゃ。


 お世話になります。


「それにしても、お客とは珍しい。どのような目的でここまで来られたのでしょう。」

「私達は旅人だ。聖獣がいると聞いて見学に来た。」

「聖獣ですか。いやはや、聞き慣れない言葉ですなぁ。私では力になれそうにない。」


 やっぱりなんだ。

 じゃあ、違う所だね。


「いや、興味本位で来ただけだからな。こうして、匿ってもらうだけでもありがたい。」

「そうですか。何もない所ですが、気のすむまでおるといいですよ。」

「分かった。そうさせてもらう。」


 ありがたいね。

 歓迎してくれて良かったよ。


 村長は、俺とフィーを受け入れてくれた。

 それだけでも、ありがたい事だ。

 これで、外の肉食に怯えずにすむ。


「それで、何処に泊まるか決まっておるのか?」

「はい。私の家に泊まる予定です。そこで、私とナンシーでお世話をします。」

「そうか。しっかりな。」

「はいっ。」「はい。」


 二人が返事を返す。

 こうして、この村の滞在が決まった。

 すると、外から騒がしい声が聞こえてくる。


「なんじゃ? なにかあったのかの?」

「おっと、言い忘れてた。さっきの狩りで大量に取れたんですよ。」

「なるほど、それで村の者が集まっておるのか。」


 どうやら、声がかかった村人達が動き出したようだ。

 複数の人が、家の前を通過しているのが分かる。

 先程の建物を目指しているのだろう。


「私達も行かなきゃ。それでは村長さんまた。」

「ええ。フィーさん、にゃんすけさん、なにかあれば私の所に来なさい。力になれる事なら協力しますよ。」

「うむ。そうさせてもらう。」


 そうさせて貰います。

 心強いね。


「だーいじょーぶですよ。私達が付いてますもん。ね、ナンシー?」

「はい。頑張ります。」

「そうじゃったな。後は任せたぞ。」


 こうして、村長と別れて家を出る。

 そこにいた人達はもういない。

 もう全員が向かったのだろう。


「さて、戻るのだな。」

「ううん。その前に、私の家ね。昼ごはん作らなきゃ。」

「そういえば、もう昼か。気づかなかった。」


 そうなんだ。

 疲れて、お腹が空いたのか分からなかったよ。


「あの、えと。私も親にリアの家に泊まる事言わなくっちゃ。」

「分かった。じゃあ、私の家で合流ね。」

「うん。また後で。」


 親へ報告する為、ナンシーが急いで走っていく。

 そして、それを俺達が見送る。


「じぁ、私達も行こ?」


 見送ったリアが歩き出す。

 そうして、今日泊まる場所へと向かうのであった。

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