第2話:ヒーリング
ルーゼンベルグに帰還した俺は宿屋へと戻って聖女レスティアを呼んだ。
「ヒーリングを頼みたい」
「アレスが治療を頼むなんて珍しいですね。どこか怪我したんですか?」
怪我をしている様子がない俺を眺めてレスティアはキョトンとしている。
「俺ではなくこれが怪我をしてるんだ」
俺は異次元ポーチからゴールデンフィッシュを取り出した。ゴールデンフィッシュはぐったりとなっていた。
「こ、これがゴールデンフィッシュですか。生で見たのは私も初めてですね。この魚さんを治療すればいいんですか?」
「ああ、頼む。俺はいま治癒スキルを使用できないんだ」
「承知しました」
レスティアはゴールデンフィッシュに手をかざして治癒神法のヒーリングを発動した。レインボーフィッシュがぼんやりと輝くと、レインボーフィッシュは釣った時と同じようにバタバタと動き始めた。
「ありがとうレスティア。すごく助かったよ」
「いえいえ、こちらこそアレスのお役に立てて良かったです。また何かあれば遠慮なく私を呼んでください」
あの事件から一日が経ったがレスティアもだいぶ丸くなった気がする。
毒気が取れたというか、昨日とは別人のような感じだ。ロザリーの死をきっかけに自分の弱さと甘さを自覚したことが良い方向に働いたのかもしれない。
次元ポーチから水槽を取り出して、俺はその水槽の中にゴールデンフィッシュを放り投げた。
よしっ、これであとはマニアを呼んでくればオッケーだな。
そういえば、ゴールデンフィッシュのマニアってどんな人なんだろう。冷静に考えると抽象的過ぎて見つけるのが大変そうだ。
そもそも金貨100枚ってかなりの大金だからな。
銅貨1枚=パン1個
銀貨1枚=宿屋1泊
金貨1枚=馬を1頭
価値としてはこんな感じだから金貨100枚だと馬を100頭買えるだけの経済力を持つ者となる。
もしゴールデンフィッシュを買える人間がいるといえば大商人か貴族って所かな。
たくさん貴族がいそうな所……フリークス魔法学校があるね。
さっそくフリークス魔法学校に行ってみようかな。
ただ、入門審査があった気がするし、エリアルなしで中に入れるだろうか。微妙に不安だからロザリーについて来てもらおう。
「頼んでばかりで悪いけど、ロザリーを呼んでくれないか?」
「ロザリーなら出かけてるので宿屋にはいませんよ」
「え? そうなの? どこに行ったか分かる?」
レスティアは首を振った。どうやら彼女にもわからないらしい。
「私にも話してくれなかったのでよくわかりません」
どこに行ったんだろう。
まあいいや、行くだけいってみよう。もし入門を断られたら勇者紋見せればいいしね。
レスティアも他にやる事がなくて暇そうだったので、俺とレスティアは一緒に宿屋を出発した。
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