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第13話:一撃必殺

「がああああああああ! 体が熱いいいいいい! 魔王様ァァァァ!」


 なんか最後の方でとんでもない爆弾発言が聞こえたような気がする。

 魔王様ってどういうことだよ……。


 もしかしてクラウドって魔王軍と内通してたのか? 


 言われてみれば、クラウドと一緒の時は頻繁に挟撃されてたような気がする。

 逆にクラウドがいなかった《竜の渓谷》までの道のりでは、ほとんど魔族とエンカウントしなかった。

 でもこれはクラウドが内通者だったと仮説を立てれば一応説明がつく。パズルのピースが埋まっていくような気分だ。


 どのタイミングで俺達を裏切ったのか詳細にはわからないが、2人目の四天王を倒す段階からは、すでに裏切っていたと思う。

 おそらく、あの《魔物薬》も魔王軍からもらったものだろう。

 帝国の錬金術師が魔物薬なんて恐ろしいモノを作るわけないからな。


 自分が持ってきた魔物薬を自分が浴びて大蛇に変異してしまった売国賢者クラウド。

 まさに自業自得の極みと言えるだろう。


 これが元賢者の成れの果てなのか。

 女性陣より『金髪の貴公子』と称されていたイケメン顔も今や醜い蛇面となっていた。


「エリアル、あれを元に戻す方法ってあるかい?」

「わ、わかりません。ですが、魔物化した人物が元に戻った実例は今のところ一度もありません」


 エリアルは言葉を濁しながらそう答えた。

 残念ながら存在しないみたいだ。それなら討伐するしかないか。

 勇者としてキッチリ後始末をつけないとな。


 聖剣のつかに手を置いたタイミング。

 大蛇クラウドにさらなる異変が生じる。まるで風船のように大蛇の体が巨大化していく。気がつけば、部屋の中に収まりきらないほどに大きくなっていた。


「エリアル! ここは危険だ! いったん外に逃げよう!」

「は、はい!」


 エリアルの手を引いて部屋を飛び出す。

 俺達は出口を目指して急いで通路を進んでいく。

 すでに建物の倒壊が始まっており、屋根から瓦礫が次々と落ちてくる。

 玄関扉を蹴破り、屋敷から無事生還した。


 庭園まで走って後ろを振り返る。

 広大な敷地の真ん中にそびえる屋敷の屋根をぶち抜いて、超巨大な大蛇が姿を現した。

 地面が裂けて黒色の瘴気が噴水のように噴き出す。世界を変貌させかねないほどの超魔力。

 その大きさは100メートル級で、俺が戦ってきた魔物の中では最大の巨体だ。


 大蛇を目の前にしてエリアルは茫然自失になっていた。


「シャァァァァ!」


 こちらを見下ろしていた大蛇が突如攻撃へと転じる。大口を開き、俺達を呑みこまんと襲い掛かってきた。

 もはや自我をなくしており、見るものすべてを喰らおうとする哀れな蛇の怪物と成り果てていた。

 元パーティのよしみだ。苦しませずに一撃で終わらせよう。


「勇者紋解放……《スティンガー》!」


 剣術スキルのスティンガーを発動する。

 今回はアクセル全開。

 神速の突き攻撃を前方へと放つ。オークの時とは比べ物にならない高威力の突きが大蛇の頭部をぶち抜いた。

 頭部から胴体から尻尾へと螺旋状の衝撃波が伝播してゆき、宣言通り一撃で消し飛ばした。


ここでクラウドを『封印するか・倒すか』でちょっと悩みましたが、敵キャラに非情になれないのは私の欠点なので経験を積むためにサクッと殺しました。

ざまあタグがついてるので、第二のクラウドを用意します♪


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― 新着の感想 ―
[良い点] 色々と今までの敵対行為に合点がいく展開でした。 [一言] それにしても、こうも主人公の周辺に頭悪いざまぁ対象のキャラが毎度ひっついている状況ってのは読んでてストレス溜まりますねw しかもこ…
[気になる点] 魔族が乗り移ってるとか成り代わってるとかじゃなく 本当に皇太子だったんですね こんなのを立太子させた皇帝も愚物の予感 第二のクラウド…どんな奴だろうか? [一言] 何はともあれ中身に…
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