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第12話:毒薬

「アレスよ。二週間前の件はすまなかった。実はあれからかなり反省したんだ。今更遅いと思うかもしれないけど俺を許してくれないか?」


 まさかクラウドの口から謝罪の言葉が飛び出してくるとは思ってもいなかったので俺も驚いてしまった。

 あの三人が最後まで謝罪の言葉を口にしなかっただけに、彼の言葉はすごく反省してるように聞こえてしまった。

 クズがちょっと良い事をしたらすごく良い奴みたいに見えてしまうあの現象に近いと思う。

 だが、サンドイッチをゴミ箱に捨てた先程の行為があまりにもインパクトがあって素直には信じきれなかった。

 それに俺の事も平民と侮辱してたし、俺を油断させるために演技をしているようにも見えなくもない。



 とはいえ、生まれ持った性根は急には変えられない。どうしてもこれまでの態度が出てしまうものだ。

 考え方と言動をすぐにイコールと結びつけるのも可哀想な気がする。

 もしかしたら本当に反省してここまでやってきたのかもしれない。

 あれ? そういやクラウドってなんでここにいるんだろう。

 俺やエリアルは冒険者クエストの経緯でここに来ているが、クラウドにはそのような明確な理由が見当たらない。

 それに俺がここにいる事も知らなかったみたいな反応だった。もしかしたらこの反応自体が嘘かもしれないが、彼の言動には謎が多く、素直に信じる事は難しい。


「クラウドの言葉をすぐに信じる事はできないけど、クラウドが本当に反省してるなら特別に許してやらなくもないよ」


「特別に許してやるだと? 皇太子の俺がわざわざ頭下げてんだから問答無用ですぐに許せよ、平民風情が上から目線で喋ってんじゃねえぞ」


「は?」


 クラウドの物言いに対して、俺の声色に怒気が宿った。

 やっぱりこいつ全然反省してないな。


「クラウド。もうキミとはなにも喋ることはない。頼むから早く俺の前から消えてくれ」

「うるせぇぇぅぇぇ! ごちゃごちゃ言ってないでさっさと聖剣よこせやゴラァ!」


 クラウドは懐から透明のポーション瓶を取り出した。

 中の液体は紫色。ブクブクと泡立っており、見るからに毒薬って感じの色をしていた。


「クラウド殿下! そ、それはなんですか?」

「けけけっ、これは飲んだ奴が魔物化してしまう《魔物薬》さ」

「魔物薬!? 帝国で禁止されてる違法薬じゃないですか!」


 違法薬をどうやって入手してきたかわからんが、人を魔物に変えてしまう薬とは穏やかではないな。

 エリアルを背後に隠すように位置どりをして聖剣を構える。


「おい、バカ賢者。今ならまだ間に合うぞ、早く魔物薬をこっちに渡すんだ。俺も知り合いから犯罪者が生まれるのはできれば遠慮願いたい」


「けっ、女が近くにいるからってかっこつけやがって。てめぇの事は最初から気に食わなかったんだ。平民のくせに皇太子の俺を差し置いて勇者になりやがって! 醜い魔物になって俺から退治されやがれっ!」


 クラウドはそのように罵ると手に持っているポーション瓶をこちらに投げた。

 俺は勇者紋を解放し、ポーション瓶を聖剣で打ち返した。

 ポーション瓶はクラウドの顔面に直撃する。


「ぎゃあああああ!」


 クラウドは大きな悲鳴をあげてのたうち回る。

 すると、クラウドの体に異変が起きる。


 メキメキメキ! 

 そして数十秒後、クラウドは巨大な大蛇に変異してしまった。

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