入れ替わり令嬢はドクズ王子に復讐する。
「ディアマンテ・ド・ゴールド侯爵令嬢! 貴様とはすっぱりさっぱり婚約破棄をする! そしてここにいるモモリー・ピンク男爵令嬢と婚約する事を宣言しよう!」
突然、王宮の舞踏会に男の鋭い声が響いた。
会場にいる者たちが声の方を振り返ると、そこには他の者たちから距離を取られた男女3人が居た。
この国デーモニウム王国の王太子シルバー・ド・デーモニウムと、王子にしなだれかかっているピンクのドレスを着た女、そしてそこから少し距離を離して堂々とディアマンテ・ド・ゴールド侯爵令嬢が立っていた。
ピンクの服をきた女は皆の目には少々見慣れなかったが、なるほどこのやりとりからして今噂の渦中のモモリー・ピンク男爵令嬢だろう、とはこの場にいる貴族たちの推測である。
『噂』とはモモリー・ピンク男爵令嬢が王太子の寵愛を得て、小さい頃から婚約者だったゴールド侯爵令嬢を遠ざけているというものである。
公衆の面前で、いきなりな婚約破棄宣言をぶつけられたゴールド侯爵令嬢は、赤く紅がひかれた唇を吊り上げて笑った。ゴールド侯爵令嬢の今日の装いは真紅のドレスに銀糸で縫い取りのある豪奢なドレスだ。金髪に金の目の容姿と相まってものすごい迫力がある。
「な、なんだというのだディアマンテ。言いたいことがあるなら言ってみろ、大体貴様はここに居るモモリーをいじめ……」
「ああ、愛しいシルバー様からそのような女の名前は聞きたくありません。シルバー様のおっしゃる事でしたら婚約破棄は残念ながら受け入れたく存じます。ええ、本当に残念ながら。そこの女シルバー様のお傍に侍る事を光栄に思いなさいな」
ゴールド侯爵令嬢の迫力におされたシルバー王子が何かを言い募ろうとするのを、ゴールド侯爵令嬢が遮った。
笑顔のまま、「残念」というゴールド侯爵令嬢にシルバー王子は得体の知れないものを感じていた。
ピンク男爵令嬢も、
「何よ……」
と言いながら、シルバー王子の後ろに隠れた。
シルバー王子を籠絡したピンク男爵令嬢でさえゴールド侯爵令嬢の得体のしれない微笑みは恐ろしく感じていた。
しかし、場のものたちが固唾をのんで見守る中、ゴールド侯爵令嬢は、
「では、婚約破棄を承りました」
と宣言する。
シルバー王子とゴールド侯爵令嬢の左手薬指にあった婚約の証の小さい魔法文様が光って消えた。
ゴールド侯爵令嬢はその光を見て薄く微笑んだ。
しかし、シルバー王子の方を見ると、
「今この瞬間にも婚約を結んだ魔法婚約書も消えて慰謝料がゴールド家の金庫に移っていると存じます。私たちは他人という事ですね。もう絶対に私はあなたと婚約は結びません。では、殿下。御前を失礼いたします」
と今回のやりとりをまとめたかと思うと、綺麗なお辞儀を披露して舞踏会の会場を去っていった。
ーーー
「馬鹿者!」
翌日、王宮の一室にデーモニウム王国国王の声が響いた。
国王は今日の朝方に外交から疲れて帰ってきたと思ったら、宰相から火急の事態だと知らされたのだ。
「ぐっ………、何故です父上! デーモニウム王国の王太子たる俺の妃は誰でも良いではありませんか!」
「馬鹿者が馬鹿者が馬鹿者がぁっ!」
国王の杖で殴打されても口答えをするシルバー王子は、国王を睨みつけた。
「何が不満だというのだ。容姿と家柄に優れ、王妃教育もとっくのとうに終わっておる。様々な魔法契約の魔術を使え、なおかつお前のような馬鹿者に好意を持ち、愛妾も許すと言っていた。お前から婚約破棄を言わなければ、様々な事が王家の物になる魔法婚約書を作成したのもディアマンテ・ド・ゴールド侯爵令嬢ではないか!」
「結婚には愛が必要です! 大体、私にも魔術は使えるんだから、次のたった一人の王位継承者として俺を癒してくれる可愛い女と結婚したい!」
「明らかにそんなお前に近づいてくるような女は怪しいではないか!」
国王が顎を引くと近くの傍仕えがタイミングよく部屋の扉を開く。
すると、自白の魔法陣を額に刻まれたピンク男爵令嬢が部屋に蹴りこまれた。
手も足も縛られて芋虫のようになっている。
「モモリー! 大丈夫か!」
シルバー王子がモモリー・ピンク男爵令嬢に駆け寄る前に、他の傍仕えがピンク男爵令嬢に鞭をふるった。
「いたいっ! 何度も同じこと言わせないでよっ! 私は隣国のスパイだけれど、こんなにチョロすぎると思わなかったのよ! この頭足りない王子にも悪いところはあるでしょ!」
ピンク男爵令嬢の金切り声が響いた。
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「せいぜいお前の取柄と言えば顔だけなのだから、すぐに身支度を整えてゴールド侯爵令嬢の所に向かって許しを乞え! 私は私でゴールド侯爵の相手をしなくてはならん!」
「くっ………」
シルバーの目の前で乱暴に扉が閉められる。
国王が足早に部屋の前を去っていく音がした。
「何故だ。何故どいつもこいつも俺の思い通りに動かない。ディアマンテも父上もモモリーも皆俺の事を馬鹿にしやがって!」
怒りに目を充血させたシルバーが、恨み言をぶつぶつ呟いていたが、召使たちが国王の言うとおりにシルバー王子を飾り付け始める。
煌めく銀色の髪に濃い銀の目をしたシルバー王子は飾り付けがいがあるのだ。
その様子は人形を着せ替えるようで、やはりシルバーを苛立たせた。
しかしその一方で、シルバーは国王の言う事を聞いて憎き元婚約者のディアマンテに許しを願いに行かなければいけない事もギリギリ理解していた。
モモリーのような女スパイに騙された王子などどれだけ笑いものになるかなど分かっていた。
『シルバー王子』にふさわしい、国にとって有益なのは『ゴールド侯爵令嬢』しかいない。
分かっている。
しかし、ディアマンテがしおらしく大人しい馬鹿な女として思い通りに動かないから気に入らない。
それにディアマンテは「もう絶対に私はあなたと婚約は結びません」と言っていた。
婚約はもうだめでも、王家の為にも自分の為にも婚姻は結ばなくてはならない。
なんとかして婚姻契約書にサインさせる方法はないか。
そこまで色々と考えていたシルバーは良いことを思いついた、と笑った。
シルバーにも魔術は使える。
基礎をさぼっていたせいでディアマンテのような細かい魔法は使えないが、その分ずるというか、国の宝物庫にあった禁術をこっそりと学んでいた。
「たしかここに!」
シルバーは召使を振り払い、自分の部屋の引き出しを開けた。
引き出しの奥には、何かあった時の為にと気まぐれでとっておいたディアマンテの金の髪があった。
痛がるディアマンテから何本か嫌がらせで引き抜いておいたのだ。
呪いの禁術にでも使おうと思っていたが、やはり俺は頭がいいじゃないかとシルバーは声を出して笑った。
そして再度手を伸ばしてくる召使を殴って振り払い、トイレに駆け込んで鍵を閉める。
シルバーが得意なのは、その性根を反映してか「呪いの魔術」だった。
国の宝物庫にあった禁術中の禁術、自分より優れた相手を呪い、一時的にでも魂を入れ替えてしまう呪いの魔術が今ならシルバーはできる気がしていた。
自分より優れた相手にしか発動しない呪いの魔術という不愉快な現実は、怒りと恨みで見えなかった。
入れ替えの呪いの魔術に必要なのは相手の髪の毛だけだ。
シルバーはトイレの中で、ディアマンテの金の髪を口に含んだ。
髪を口に入れたまま、魂入れ替えの呪文を唱え始める。
すぐにシルバーの意識が遠のき始めた。
入れ替われば、俺に有利な婚姻契約書などすぐ書けるだろう。
もちろんそれは憎いディアマンテの魔力を使って書いてやる。
シルバーは意識が遠のくのを心地よく受け入れていた。
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シルバーが次に目覚めると、そこはディアマンテの自室のようだった。
ディアマンテはちょうど机に向かっていたようだ。契約魔法を記す用の魔力を帯びた紙と魔法ペンに体が向かっていた。
机に置かれている小さい鏡を見ると、シルバーはディアマンテの顔と体になっていた。
辺りを見回すと、書架やベッドなどが置かれた部屋には誰もいない。
「ふふっ、うまくいったようだな」
シルバーは都合よく、机に契約魔法を記す紙と魔法ペンが出ていた事にも満足した。
ディアマンテは契約魔法ぐらいしか取り柄がない、だからまた何かを書こうとしていたのだろう。
シルバーは魔法の婚姻契約書を書き始めた。
内容は大体こんな所だった。
一、シルバー・ド・デーモニウムとディアマンテ・ド・ゴールドは婚姻し、この婚姻は何があっても切れない
一、シルバー・ド・デーモニウムの政務をディアマンテ・ド・ゴールドは代わりに行う
一、シルバー・ド・デーモニウムが側妃や愛妾を何人迎えてもよいが、ディアマンテ・ド・ゴールドは愛妾等迎えてはならない
一、シルバー・ド・デーモニウムのやることにディアマンテ・ド・ゴールドは口を出さない
一、ディアマンテ・ド・ゴールドはシルバー・ド・デーモニウムに毎朝頭を下げて感謝を述べる
一、ディアマンテ・ド・ゴールドはシルバー・ド・デーモニウムの子を必ず3人は産む
・
・
・
等々、シルバーは思いつくままに好き勝手なことを書き連ねていった。
熱中して何時間も書いていたが、その間不思議にも誰からも声はかけられなかった。
しかし、その不思議さに愚かなシルバーは気づいていなかったが。
「よし、これでいいだろう。後は署名だ。ディアマンテ・ド・ゴールド。シルバー・ド・デーモニウム………」
魔法の婚姻契約書に入れ替わりの体の持ち主であるディアマンテ・ド・ゴールドと、現在の魂であるシルバー・ド・デーモニウムと名前を書き入れると、魔法契約が成立したことを示すように魔法契約書が光を放った。
シルバーの思った通りに、魔法契約は成立したのだった。
体の持ち主であるディアマンテはずばぬけた契約魔術の力の持ち主で、ディアマンテの手でもって署名を書き入れたのだ。
きっと契約魔法は署名をする者の体か魂があれば成立するのだろう。
思った通りだった、とシルバーはニヤリと笑う。
しかし、何故か署名した者はここにいるのに、魔法契約書は光を放ったまま同じ内容が二枚に別れ、一枚が光を放ちながら王宮の方に飛んで行った。
今まで満足に契約魔法を学んでこなかったシルバーは、不審に思いながらも入れ替わりの魔法を解除した。
何かを唱える必要はなかった。
シルバーが心から戻りたいと思えば、すぐに戻れるのだから。
愚かなシルバーは最後まで、自分がうまくやったのだと疑っていなかった。
本来であれば、シルバーのような魔術の基礎力のなさでは緻密な契約魔法が成立するはずもないという事も分かっていなかった。
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「ぐっ………な、なんだこれは!!」
シルバーは自分の体に戻った途端に、驚きの声をあげた。
まず、口に含んだままになっていたディアマンテの髪を口から出した。
入れ替わったディアマンテは、口から髪をすぐ出せばいいものを、口に入れたままでいたらしい。
しかもまだトイレの中に居た。
次に驚いたのは、自分の体が全裸になっていて、服で隠れるであろう所びっしりに文字と魔法陣と魔法紋様が書かれていた事だった。
頭の中身がだいぶ足りないシルバーにもその文字と魔法陣は理解できた。
「ディアマンテ!」
書いたのはもちろん入れ替わったディアマンテであることは明らかだった。
右腕にはディアマンテの奴隷となる隷属の契約魔法が爪で強くひっかいたような傷跡で刻まれている。
その内容は『ディアマンテへの服従、自死の禁止、ディアマンテへ害となる行動の禁止』等細かい文字で書かれている。
そして左腕にはディアマンテを愛するという誓約書が書かれている。
『生涯、ディアマンテただ一人を愛する』と強く刻まれていた。
左指には消えた婚約の魔法文様の代わりに結婚の魔法紋様が浮き出ていた。
これは先程シルバーが発動した婚姻契約魔法によるものだが。
また、腹や胸までに魔封じの契約魔法が事細かい制約で記されていた。
また、シルバーの下の棒には使用制限の魔法契約が書き込まれていた。
シルバーはとっさにトイレの床に吐き出したディアマンテの髪を口に含み、再度入れ替わりを実行しようとした。
しかし、シルバーの魂は腹に書かれた魔封じの契約魔法によってシルバーの体に閉じ込められていた。
「くっ、くそぉぉおおお!!」
契約魔法が刻まれた傷跡で体が痛かったが、もうシルバーにはそんな事さえ感じられなかった。
自分の体へこんな契約魔法を刻んだのは、入れ替わっていたディアマンテしかいないのだ。
強引で無理なありすぎる契約魔法は、強い魔力と本人の皮膚に直接契約が刻まれるという方法で成立していた。
シルバーが入れ替えを実行するというのも完璧に予想されていたのだ。
全てはディアマンテの手の平の上の事だった。
怒りで目の前が真っ白になっていた。
シルバーの叫びを聞いて、トイレに何時間も立てこもっていた王子の無事を確かめるために、護衛騎士たちによってトイレのドアがぶち破られたのだった。
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それからの王宮は蜂の巣をつついたような大騒ぎだった。
それというのも、シルバー王子の周りの人間から見た状況的には相当おかしなことになっていたからだ。
トイレに長い時間こもっていたシルバーが何をしているかと思ったら、トイレの中で裸になってゴールド侯爵令嬢への様々な服従の契約魔法を刻んでいたのだ。
全身が調べられたが、背中には手が届かなかったのか、何も書かれていなかった。
シルバー王子は頭がおかしくなったのかと心配され、医者に診察された。
が、もちろん頭は悪いだけでおかしくはない。
なので、パンツだけをはかされて父である国王が呼ばれた。ちなみに王妃は何年か前に死んでいて居ない。
「そのような責任の取り方をするとはなんという事だ!」
国王は衝撃的な出来事の連続でめまいがするのを感じた。
「違う! 俺はこんな事はやっていない。これは……っ!」
シルバーはディアマンテとの入れ替わりとディアマンテが刻んだのであろうことを話そうとした。
だが、口がその事を喋れない。
隷属魔法の影響だろうか、とシルバーは思った。
それに、シルバーの爪と指の間の隙間には、自分の体に契約魔法を刻んだであろう時の肉や皮が挟まったままであった。ディアマンテはそうとう強く爪でひっかいて契約魔法を刻んだのだろう。
明らかにシルバーが自分で契約魔法を書いたようにしか見えなかった。
シルバーは国王に自分に起こった事態をなんとか伝えようともがくができなかった。
そうこうしている間に、ディアマンテ・ド・ゴールド侯爵令嬢の来城が告げられた。
とにかくゴールド侯爵令嬢の機嫌を取りたい国王は、シルバー王子の身支度を短時間で整させると適当な一室に二人を案内させた。
国王にしてみれば、ゴールド侯爵令嬢をさんざん拒否していた自分の子が、隷属の契約魔法をしてまでゴールド侯爵令嬢を好きだというのだ。
我が子の左腕に書かれた『生涯、ディアマンテただ一人を愛する』との文言はしかと確認していた。
しかし、異常な事態ではあるので、シルバー王子とゴールド侯爵令嬢は多人数の騎士の立会いの下面会することとなった。
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「私の愛するシルバー様。お会い頂きありがとうございます。今朝にこの契約魔法の書類を頂きまして、取り急ぎ私も署名したものを持って参りました。シルバー王子の元にも届いているかと存じますが、嬉しくて嬉しくて」
金の髪と瞳の美貌のディアマンテ・ド・ゴールド侯爵令嬢が丁寧にお辞儀をする。
椅子に座らされてディアマンテを迎えさせられたシルバーの目の前に魔法婚姻書が差し出される。
それは昨日、シルバーが何時間もかかって書いたものだった。
ディアマンテは自分が署名したと主張しているが、もちろんシルバーとディアマンテの名前はどちらもシルバーが記入したものだ。
「これによりますと、『一、シルバー・ド・デーモニウムとディアマンテ・ド・ゴールドは婚姻し、この婚姻は何があっても切れない』と。そんなに私を求められては……………照れてしまいます」
ディアマンテはとにかく婚姻書が手に入って嬉しいのか、花が開くように満面の笑みである。
「お前が俺をっ………」
シルバーは「お前が俺を罠にはめたんだな」と言いたかったが、口は動かなかった。
ディアマンテはシルバーの言葉にこてんと小首を傾げた後、頷いた。
「もちろん、私もシルバー様をお慕いしております。小さい頃からシルバー様が一番私に強い情熱を注いでくれる」
潤んだ瞳でディアマンテはシルバーを見つめる。
立会いの騎士たちは、この若干不思議な夫婦の語らいに立ち会っていいものなのかどうか顔を見合わせた。
シルバーはなんとか隷属の魔法や愛の制約の魔法に抗えないかもがいたが、
「俺も生涯、ディアマンテただ一人を愛する」
との意思に反した愛の言葉を告げてしまう。
そして、シルバーの口は微笑みの形を作った。
ただ、目だけは自由でディアマンテを強く睨みつけることができたが、それもディアマンテを喜ばせるだけだった。
「まあ、シルバー様。そんなに熱く見られては、私。……私。恥ずかしいです」
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デーモニウム王国の王太子シルバー・ド・デーモニウムとディアマンテ・ド・ゴールド侯爵令嬢は結婚前にはさまざまな騒動を起こした。
しかし、結婚した後は側妃や愛妾も迎えず仲睦まじい夫婦となった。
シルバーが王となったのちは、ディアマンテは王妃として政務を助け賢妃として国中から称えられた。
シルバーは毎日のようにディアマンテに愛を囁き、ディアマンテはその愛に感謝して毎朝頭を下げて感謝と愛を伝えた。
二人は2人の王子と1人の可愛い王女に恵まれ、その後もデーモニウム王国は末永く繫栄した。
お読みいただきありがとうございました。
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