第2話「ブリーフィング」
「おお!」
今、俺がいる場所は、真っ白な部屋だ。
女神は白い浴衣で、黒髪ロングの純日本人顔の美人だ。ふつくしい。
「私は臣下のオオノと申します」
「進化?人間の進化した姿ってこと?」
「あ、いえ、家来と言った方がわかりやすいのでしょうか?」
「あ…そういう意味ですか。臣下ですね。誰の臣下なんですか?」
「神々の臣下です」
「そうですか…」
んん?信仰宗教にでもハマってるかわいい子ってわけじゃないよな?
「申し上げてもよろしいでしょうか?」
「は…はい」
「あなたが今から行く世界も地球同様、元々はA神、T神、K神が作りました」
「も?」
「はい。どちらの世界も、始まりはA神、T神、K神が創造されました」
「へえ、で、何で正式名称を教えてくれないのですか…?」
「その名を呼ぶことは禁止されていますので」
「は…はあ、それで…」
「神々は世界を成す際に、世界を、天と地、陰と陽にわけました」
「はい」
「その際に、陽なるものとして、人間を始めとした生物もお造りになられたのですが、陰なるものとして魔族や魔獣もお造りになられました」
「そうなんですね…あの…話の腰を折っちゃって申し訳ないのですが、地球も同じ神様達が作ったのに、何でモンスターとかっていないのでしょうか?」
「はい。神々はその失敗を活かし、地球には天変地異を授けました」
「えーっ!地震とか雷とかってそういうこと?」
「はい。それはあなた方と対となる存在です」
「そこで、あなたには、その世界に行って、その陰なるモノたちと戦ってほしいのです」
「まあ、そう願ってしまったので…ただ僕めっちゃ弱いですよ」
「そこは大丈夫です。あなたには英雄という特典を付けておくように言われております。では…」
「あ…」