インチキにんげん
だまし だまし 生きてるよ
あっちでヘラヘラ こっちでウンウン
てきとうに その場しのぎで 生きてるよ
なんとかごまかし いきてるよ
いつ見抜かれるかと ビクビクしながら
カンの良い人には 近寄らないよ
インチキが ばれるから
何か言われりゃ
てきとうに こたえるよ
わかってるふり
同情するふり
味方のふり
やさしいふり
インチキにんげん
ほんとうは
だれのことも すきじゃない
インチキにんげん
だれもすきじゃないくせに
わかったふりして 恋の詩なんか 書いてるよ
インチキにんげん
ときどきは
いきてることすら
インチキみたい
だから
すう はあ すう はあ
深呼吸して かくにんするよ
この世界にやってきて
10年もするころには
知っていたんだ
インチキにんげんだって
うまく やっていけないって
はやく ちがうところへ いきたいなって
とにかく
終わっちまえば こっちのもんだ
インチキにんげんは そんなことを かんがえながら
日々 インチキライフを
おくっているのです
なににも だれにも
ほんとうは 興味がないよ
この世界ぜんぶに
あきあきしてるよ
あきるほど
ちゃんと生きてもないくせに
小奇麗で中身のない言葉を
ぷかぷか 吐き出すだけの
インチキにんげん
なのに
インチキなくせに
さみしいの
インチキなくせに
かなしいの
ぼくは インチキにんげん
帰る場所とてない
インチキにんげん
誰も愛さない
誰にも愛されない
インチキにんげん