第五話 回想
「ぁぁぁ‥何年振りだろーなぁ、こうして茜と話すのは‥」
敏志は完全に酔いがまわっていて、今、ここが公園だと認識が難しくなっていた。
「え‥知らないよ‥親父‥どうせ、あたしの事なんか、気にもしてなかったじゃん‥」
「ぁあ‥そうだよなぁ体育祭にも、文化祭にも、仕事で出れなかったからなぁ‥本当にすまない、事をしたよ‥」
「は?誕生日も結構いなかったよ‥もう、だいぶ昔の事だけどさ、あたしさ‥家族で誕生日お祝いするの毎年凄く楽しみにしてたんだよ‥でも、ある時から親父が仕事から帰りが遅くなっていって、私達家族の事なんかどうでも良いと思ってるかなぁ‥なんて‥‥‥」
茜は家族が好きだった。茜が15歳の誕生日の日、敏志は終わらない仕事に追われ、上司に怒鳴られながら、夜を過ごした。帰宅したのは、午前1時‥敏志の目に飛び込んできたのは、虚しく書かれた、茜15歳お誕生日おめでとうの文字と妻が食器を片付けてる場面だった。
敏志は、一言ゴメンと謝り‥眠りについた、そこから仕事の成績も下がり続け、家族との溝がドンドン出来上がっていってしまった。
後悔はしていた。あの時、早く帰ってれば。
仕事なんてゴミ箱に捨てて、我が家に一目散に走れば、こんな事には、こんな事には、
茜の言葉がまだ続いていた。
「まーいまさら‥そんなこと言っても遅いけどね‥
もう親父になんも、求めてないし‥グビグビ」
敏志はお酒くさい息で‥答えた‥
「そうだな‥全部、全部、全部、俺が悪いな‥最低な父親だな‥ぁぁ‥」
敏志の目の前を家族連れが通った‥幸せそうな親子だった‥子供がお母さんの手を引いて、隣でお父さんは無邪気に笑っていた。
敏志の記憶は酔っていて、タイムスリップした。
「茜‥もうすぐ。お前に妹ができるぞ‥お前もお姉ちゃんだなぁ‥‥そうだなぁお姉さん記念になんか買おう‥欲しいものはあるか?」
「ちょっと親父?どうしたん?妹の真由は今、彼氏の家にいるよ?」
「茜‥クリスマスは何が欲しい‥父さんなぁボーナスが出たんだ‥何でも好きな物買ってあげるぞ、、」
敏志の目からは涙がポロポロと溢れ出していた。
「マジで親父どうしたん??」
気楽に書いてます。
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