第26話 さて本題に
いいコネが見つかるといいけど、過度の期待は禁物。このところ少しマシになってきてるとはいえ、わたしだからねぇ。
運を期待してるとコロッとやられるに決まってる。運命ってやつに身を任せるのは危険って言うこと。
だいたいこの台風の日にわざわざ藤堂くん……いや、翔吾くんに我が家まで来てもらったのは、イチャイチャするためでも、エッチするためでも、ケーキを食べるためでもない。先日、図書館から借りてきた海外プロサッカーチームの本を一緒に見るためである。
さて、例の本である。
巻頭にカラーで各チームの写真が載っていて、残りはひたすらチームの紹介となっている。情報量はそれほど多くはない。Wikiとかと比べると何分の一かくらいの量であろう。
2人並んで本のページをめくっていく。
「そう言えば聞いてなかったけど、翔吾くんの好きなのは、ヨーロッパのチーム?それとも南米のチーム?」
ヨーロッパと南米以外にもプロサッカーチームはあるかもしれないけど、わたしの知識ではこの時代はそのどちらかだろう。
「ヨーロッパのチームかな?
どちらかと言えばだけど……」
そうか、ヨーロッパのチームなのか、なんとなく南米に憧れてるんじゃないかと思ったけど違うのね。ほら、わたしでも名前を知ってるペレとかいるし。
「なんか理由ある?」
「うーん、特にはないかな……。なんとなく」
なんとなくか……。
わたしは自分の勘は信用しないけど、翔吾くんの勘を信用してもいいかなって思ってる。
「好きな選手とかいる?」
「んー、ミュラーとかかな?」
ミュラー……知らない名前だ。
「どんな選手なの?」
「ドイツの得点王でね。爆撃機って呼ばれてるんだ。
ムリな体勢からでもゴールを決めて、ワールドカップの最多得点記録を持ってるんだよ」
すごく雄弁にミュラーのことを話してくれる。本当にサッカー大好きなんだよね。
「そうなると、ドイツのチームか……どんなところがあるんだろ?」
ヨーロッパの国々にもいろいろ行ったんだけど、何故かドイツにはあまり縁がない。日常会話くらいなら大丈夫なんだけど知識も少ないんだよね。
当然、サッカーチームのこととか全然知らない。
目次に戻ってドイツのチームについて見てみようとしたところ……
「でも、チームとしてのドイツはあまり好きじゃないかな?」
あら、そうなんだ。
「チームとしてはどこがいいの?」
「んー、イタリアかな?
ワールドカップの映像見てのことくらいしか、わからないけど」
おやおや、イタリアか。
実はイタリアにはめっちゃ詳しい。10年以上住んだし、知り合いも多い。
つきあいでサッカーの試合も見に行ったことがあるくらいだ。
「イタリアって言うと、セリエAだね。好きなチームとかある?」
「よくわからないんだ、個別のチームのことは。
でも、よくセリエAとか知ってるね」
「んー、お父さんが何度か仕事でイタリアに行ってたからね」
これは本当のこと。
でもセリエAの知識とかはお父さんから聞いたことはないんだけどね。
ここまで読んでいただいてありがとうございます!
少しでも「面白そう」と感じていただけましたら、『ブックマーク』や下の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に評価していただけますと嬉しく思います!
皆様の応援がモチベーションに繋がりますので、よろしくお願いいたします!
連載中の作品は下にリンクがありますので、そちらも見てください。




