第19話 コネがなければ
「じゃ、サッカー部の練習があるから」
「うん、頑張って。わたしは海外への伝手がないか先生方に聞いてみようと思う。
あ、サッカー部の顧問の先生には藤堂くんから聞いてくれると助かる」
「わかった」
完全にクラス公認カップルになってしまったわたしたち2人はとても暖かい視線を浴びながらの会話になってる。
会話すること自体がなんかこそばゆい感じ……新婚さんの朝の会話とかこんな感じなんだろうか?
さて、海外へのチャレンジのための伝手探しから始めよう。
何をなすにもまずはコネのあるなしが一番大きい。もし海外への大きなコネを手に入れることができれば道は大きく開けるだろう。
でも、そんなコネは現状まったくない。
コネがなければ作ればいいのさ。
まずはコネを持ってそうな人を探すことから始めよう。とりあえず、学校の先生たちから当たってみることにした。
もちろん、海外ジュニアサッカーチームにコネを持った先生が都合よくいてくれるなんて期待はしていない。
でも、もしかしたら先生たちの知り合いに、海外に住んでいる人とか、サッカーに詳しい人とか、海外留学した経験のある人とか、そういうちょっとしたコネを持っている人がいるかもしれない。
そういう人を紹介してもらえれば、その人が次に繋がるコネを持っているかもしれない。
クラスの皆にも両親にそういう知り合いがいあたりしないか聞いてもらえるように頼んでおいた。
そんなわけで淡い期待を持って職員室を訪れた。
「先生、実はこういう事情で……」
とりあえず担任の先生のところへ。こういうのは順番に身近なところから攻めないとね。すっ飛ばして後から身近な人がコネを持ってたりすると、へそを曲げられてしまうことが多々ある。
「すまんが、そういう知り合いとか心当たりがないなぁ」
「そうですか。ありがとうございました」
最初から上手くいくはずなんてないからね。次は3・4年生のときのわたしや藤堂くんの担任だった先生へ……ダメ。
じゃ、1・2年生のときの……ダメ。
身近な先生はこれで終わりだなぁ。
じゃ、次は偉い人に当たってみましょう。
小学校で偉い人といえば、校長先生と教頭先生。校長先生とは面識はないけど、教頭先生は先日お世話になった。お葬式にも来てくれてたから、そのお礼から入ろう。
「教頭先生、先日はいろいろ気を遣っていただいてありがとうございました。
実は……」
ダメでした。その後、校長先生のところにも行ったけどやはりダメ。
それなりに偉い人は付き合いも広くなるから、もしかしたらって思ったけど、この時代に限らず、小学校の先生たちと言うのは閉じた世界ですごしているせいか、あまり海外との関係とかないみたい。
一応、他の先生たちにも教頭先生のほうから当たってくれるというので、お願いしておいた。ただ、あまり期待しないようにと言われてしまった。
ある程度想像していたけど、やっぱダメだったなぁ。
今の自分は知り合いとか圧倒的に少ないし、コネ探しとか難しいのかなぁ。
前途多難そうだな、これは。
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