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第15話 スカートめくりとかガキか

 給食を食べ終わって、お昼休み。

 女の子たちで集まって、他愛のない雑談。いや、マジで他愛なさすぎて話題についていくのが辛い。何せ頭の中はババァに近いんだから……

 まぁ特に演技するでもなく、肉体の記憶や感情で普通に受け答えできるから、まぁよし。


 背後に殺気……とまではいかないけど、怪しげな気配。

 態度にまったく出さないまま窓ガラスに反射する後ろの様子を見てみる。そこには、高橋たかはし沢田さわだ安城あんじょうといったいわゆるクラスの悪ガキ3人。

 何するつもりなのかな? まぁアレでしょうね。


 スカートめくり。

 思い出したよ。この時代、そういうのが全国的に流行っていたんだ。

 ガキか? ガキだったよ……こいつらは。


 ターゲットはどうやらわたしのよう。

 こいつら何考えてる? たとえ、普段のように接するって決めてたと言っても、世間的には傷心の可哀想な女の子だよ? いや、わたしのこと。

 ちょっと空気読めなすぎじゃないかな?

 まぁ、この時代に空気読むとかそういう言葉なかったかもしれないけど……


 もちろん、そういうサービスショットを見せて上げるつもりなんて毛頭ないからね。

 ちょっと痛い目にあわせてあげようかな?


 行動に移すのは一番素早さそうな沢田。沢田がわたしのスカートに手をかけようとした瞬間。

 さっと避けて、その腕をつかんで後ろにまわしてひねり上げる。


「いてててて!」


 あまり強くひねると腕を折っちゃうから、そこまでやったら過剰防衛。

 ちょっと痛い程度でやめておく。


 高橋・安城の2人はあわてて逃げていく。

 その2人を捕まえてくれたのは藤堂くん。

 頼りになります。


「お前ら、いくらなんでも酷すぎ。こんなときにまで。

 大島さんに謝りな」


 そう言いながら2人をわたしの前に連れてくる。

 わたしも締め上げていた腕を放すことにした。


「あんたたち最低!」


 女子たちの非難が始まる。


「うっせー」


 どうやら謝る気はなさそうだ。まぁこいつらが殊勝に頭を下げる光景とか想像できないし、このままってのもなんだな。

 ここは1つ主犯の1名を見せしめにすることにしますか。


「じゃ、これが罰ね」


 わたしは主犯である沢田のズボンに手をかけると、思いっきり引き下げた。

 そこまでするつもりはなかったのだが、ズボンと一緒にパンツまで引き下げてしまったようだ。

 皮を被ったソレが女子たちの目の前に……


「キャー!」


 女子たちはわざとらしく悲鳴をあげながら、手で顔を覆う。

 でも、指の隙間からしっかり見てるようだ。


「おっと、やりすぎちゃったかな。

 ごめんごめん」


 こいつらは謝らなかったけど、わたしは謝ったからよし。


「じゃ、これでチャラね。

 次、誰かのスカートめくろうとしたら、もっとすごいことしちゃおうかな」


 わたしがそう言うと、3人は悔しそうに逃げていく。

 慌ててパンツとズボンを上げようとしながら後ずさりとかするもんだから沢田はコケて、尻の穴まで大公開状態になっていたが、武士の情け。

 そこは見ないでおいてあげよう。


「大島さん、ちょっとやりすぎ」


 藤堂くんに怒られちゃった。

 でも、藤堂くん笑いながらじゃ、説得力がないよ?


「藤堂くんはわたしのショーツ見たかった?」

「ショーツって?」


 あれ?

 そういえばショーツって言葉はいつから使うようになったんだっけ?

 少なくとも、藤堂くんにショーツって言葉が通じてないみたい。

 この時代はなんて言ってたっけ?

 あ、そうそう。


「わたしのパンティー見たかった?」


 そう聞くと藤堂くんは真っ赤になった。

 可愛いんだから、こういうところ。


「それは……見たいとは思うけど……こういうやりかたはダメだと思う」


 藤堂くんって真面目だから、こういうからかい言葉にも真面目に答えてくれちゃうんだよね。

 それにしても、今の回答、100点満点じゃない?


 見たくないって言われると、なんだそうかってなるよね。

 見たいって食いつかれると、それはそれでちょっと引くし……

 その点、藤堂くんの答えはとってもいいと思う。


「藤堂くんになら、いつでも見せてあげるからね」


 他の女子には聞こえないように藤堂くんの耳元でそっとつぶやいた。

ここまで読んでいただいてありがとうございます!


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