27話 狩りはチームプレー
本当は昨日更新したかったのですが、どうも良いのが書けなくて……
「とにかく、気合いを入れるのは良いことだが、人の話は最後まで聞け。」
「わかったから、お前は俺の保護者かっつうの。」
あの後俺はギルドに戻った。そして、グジールにありがたいお言葉を長い間してもらった。
「とにかく、許可の申請はしておいたので、待っててくださいね?」
「あぁ……」
「反省してるか?その返事には反省の色か見えないが。」
「反省してます!はい!」
このようなやり取りをしたら、グジールは大きなため息をした。
ーーーーその頃、リン達はーーーー
やっとレベリングが出来る。
僕は狩りに行くグループの後ろでそう思った。
「リン様、本当に良いんすか?狩りに着いてきてくださるだけでなく、参加までしてくださるなんて。」
一人のゴブリンが聞いてきた。彼は集落一の狩人で、とても腕が立つらしい。彼をハンター君と呼ぶ。
そんな彼の質問に僕は、「良いんだよ」の意を込めて頷いた。
それは彼にしっかり伝わったようで、「でしたら、何も言わないっすけど。」と言った。
そうしてしばらく進んで行くと、動物の群れを見つけた。
その動物は猪のような姿をしており、体長1m程はある。それが5頭程が固まって草をたべていた。
こちらとその動物との間には木や少し背の高い草が生えており、気づかれていない。
とりあえず、スキル『解析鑑定』。
種族 ワイルドボア
ランク D
固有スキル 『突進』
特徴 群れを作る魔物。肉は美味。『突進』は、とても強力で骨が折れることも多い。
いただきました、美味しいお肉!
「バレないようにしろよ。」
小声でハンター君が言った。それに対して僕を含めたメンバーが頷いた。
僕はバレないようにするだけでなく、毒を使わないという条件もある。もし、使ってしまうと、その一匹は僕しか食べれなくなる。それはいけない。
しかし、僕の攻撃は毒に頼っていると思う。『毒切り』や、噛みついての攻撃も毒があるから効いていると思うのだ。もし、毒無しで攻撃をしたとしても、仕留めることは出来ないと思う。そう僕は少ない戦闘経験で感じた。
だがここから先、毒が使えない場面があるはずだ。その時のためにも素の攻撃を鍛えておいた方が良いと考えた。
その点、この狩りはとても良い訓練になる。
出来るだけきれいに、毒を使わずに仕留めることになるからだ。
などと考えているうちに、少しずつバレずに近づくことが出来ている。そして、僕の攻撃範囲には入った。
しかし、これはチームプレーだ。つまり、他の人のことも考えて動かなければならない。今回で言うと、全員が攻撃できる距離まで近づくまでは攻撃しないことだ。
なのでまだ攻撃はせずにさらに近づく。
残り5m程まで来たところで止まって、全員が構えを取った。それに合わせて僕も攻撃できるようにした。
今回は切るのではなく、突くことにした。狙うは首。一発で仕留めるのを目標にした。
ハンター君が指でカウントをしてから、飛びかかることになっている。
彼はそれを始めた。
3…2…1…GO!
タイミングはバッチリだ。それぞれがうまくバラけて、群れ全体に飛びかかる。
ワイルドボアは、突然のことに反応できないで固まっていた。それに対して僕は迷わずに突きを入れる。そして、それは吸い込まれるように首に入った。突かれたワイルドボアは、一瞬暴れたが直ぐにおとなしくなった。
他の所を見ても直ぐに倒せたようだった。
「これだけあれば少しは持つと思うっす。とりあえず持って帰るっすよ。」
ハンター君がそう言うので、みんなで仕留めたワイルドボアを持って帰るのだった。
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