表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デビルフェイス ダークネスリメイク  作者: ガトリングレックス
49/49

最終回 悪魔は誰にでも

コサメが入院していると聞いてヒメは心配になる。

だが精神病院は家族以外は面会はできないため、休みの日も行くことはできなかった。


今日もグループホームで料理を作り、順番に提供する。

その繰り返しを続けている内に利用者との信頼を獲得していった。


そんな中帰りの際ヤマトと話をしながら帰宅する回数が多くなり、彼の交流を深めるようになった。


「ただいま」


誰も居ない部屋で朝ごはんであるレトルトのカレーライスが乗った皿をテーブルに起き、カーペットに座る。

ピリリとした辛みを堪能しつつ、テレビでニュース番組を観ていると、スマホから電話が掛かってくる。

画面を確認するとブラッドの着信であることが分かったので、すぐに返答する。


「もしもし、ヒグラシです」


『もしもしヒグラシさん、いつも世話人のお仕事お疲れ様』


優しい口調でこちらに話し掛けてくる彼女に、思わず上限反射で頭をぺこりと下げる。

上司として優れた才能があるブラッドに、いつも頭が上がらない。

これこそカリスマと言う物なのだろう。

数日でそれを思わせる実力を持っていた。


『あのね、最近この付近で物騒なことばかりでしょ。だから気をつけてもらいたいなと思って。あと新しい人が何人か入るからよろしくね』


「はい分かりました。今度とも働かせていただきます」


『えぇ、じゃあ切るわね』


「はい、ありがとうございます」


電話が切られ、スマホをテーブルに置くと、良い仕事場を見つけたと確信しつつ、カレーライスを再び食べ始めるのだった。



一方その頃救いの暗示(ヘルプ)は算数のテストを自分なりに攻略していた。


ヒメと残酷な映画の暗示(スプラッタームービー)と共にひたすら勉強した成果をここで見せる時。

結果は72点、自己ベスト更新だ。


別に成績なんてどうでもいい。

これでヒメに褒めてもらえればそれで良かった。


帰り道、キリアと一緒に帰宅することが当たり前になったこの日、話を合わせながら歩いていると、男子高校生4人がこちらを睨みつけてきた。


「お前か、俺の妹を殺したのは!」


1人が叫びを上げ、空気弾を放った次の瞬間、霧が立ち込め、大剣を持ちローブを着た大男が現れ、攻撃を刃で切り裂き、さらに後ろからローブを着た者達が、各々の武器で敵を瞬殺した。


「ボス、それに友人のヘルプ、申し訳ない。俺達、いじめる、奴の、処理が、遅れた」


大男の顔は仮面で分からないが、分かるのはキリアの悪夢を見たような歪んだ表情。


「なんで………なんであなた達は………私の周りの人を殺すの………?」


「その質問に、対して、俺はこう返す。俺達の存在理由、それを否定することは、ボス自身を否定するのと、同じ」


その言葉に対してなにも言えなくなる彼女に、主人公(デビル)の気配を感じた救いの暗示(ヘルプ)は次元の裂け目からハンドガンとサバイバルナイフを取り出す。

現れたのは正義を語る殺人鬼(ヒーロー)、セイギとその相棒である最強の暗示(ストロンギスト)だった。


2人を殺しにかかるローブの集団を次々に稲妻を思わせる傷を持った戦士が持つ 破壊の暗示(ブレイク)の意味で消していく。


「行くよ最強の暗示(ストロンギスト)、悪を根絶やしにするんだ」


「分かっている。相棒」


ゆっくりと近づいてくる彼らに、為す術なく消される者達。

白髪の少女はキリアをお姫様抱っこし、逃走しようとするが、支配者の暗示(アイドル)の意味によって動きを封じられ、絶対絶命。


「ようやくだ。ようやくお前を殺せる」


ダイヤモンドカッターを投げ槍に変え、救いの暗示(ヘルプ)へ投げようとしたその時。


「その言葉は、俺のセリフだー!」


ミサイルがセイギに向けて現れ、大爆発を引き起こした。


吹き飛んだ彼らはアスファルトの外壁に激突、意識を保ちつつ、後ろを確認すると、武器の暗示(ウェポン)がイライラしたように首を回していた。


「さっさと死ね。マスターの機嫌が悪いんでな」


ミサイルを見境なし次元の裂け目から発射し、次々に建物を破壊して行く。


セイギの体は爆発に耐えることなどできず、変身が解除される。

火傷が侵食していき、激痛が彼を襲う。


(なぜだ。なぜ俺はセイギを見殺しにしているんだ)


〈正義の殺人〉〈槍の殺人〉〈変身の殺人〉が燃えていき、3人の命は燃え尽きていく。


(そうか、俺は止めてほしかったんだ。セイギとのヒーローを語る人生を)


完全に死滅した彼らの姿に、武器の暗示(ウェポン)は後ろを振り返り、ブックエスケープを高笑いを上げながら使用し、その場を逃走した。


こうして殺人鬼はここに消えた。

だが忘れないでほしい。

悪魔は誰にでも住み着いている。

殺人鬼は誰にでも成れ、そして罪を犯す。

それが繰り返されるからこそ、人は正義を語れることを。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ