【番外編】美久子 学院祭 高校生編(11) バスケ部 コスプレカフェにて(3)
バスケ部のコスプレカフェは、大盛況だった。
どの席もお客さんの女子達でいっぱいだ。
当初は予約券だけの販売予定だったが、
当日券も出して欲しいと学院側にかなりの数の要望があったらしく、急遽当日券の販売と座席数が増やされた。
それでも希望者が多過ぎて、当日券もくじ引きになったがそれも売り切れたらしい。
利用時間も一組30分と決められ、
コスプレカフェは物凄い売り上げ金額が予想されていた。
カフェにいる殆どの女子達は、
チラチラ、じーっと、ガン見など、
それぞれ思い思いの見方で主に流青を見ている。
顔を赤くしたり、潤んだ目で見つめていたり、
感極まって泣き出してしまった女子もいた。
美久子は改めて、流青の人気とモテっぷりを目の当たりにしてショックを受けて凹みそうになった……が、
流青以外にも、バスケ部はイケメン男子の宝庫だった。
スーツにメガネのインテリ風男子や、
白衣を着て首から聴診器を下げたお医者さん風男子、
着物を着た若旦那風男子、
そのまんまバスケ部のユニフォームを着たバスケ男子、
執事風男子に定番の王子様男子等々、
ある意味上質ホストクラブ的なイケメンパラダイスだった。
お客さん女子達は、お目当ての流青とお近づきになれなくても、
このイケパラをかなり満喫していた。
ただやはり、その中でも書生風男子の流青は、
内から溢れ出るオーラも何もかもが群を抜いていた。
上背がありガタイの良い流青は、
着物の上からもそのしっかりとした筋肉が見てとれた。
漆黒の髪、真っ黒な宝石の様な切れ長の目。
形の良い潤んだ唇から発せられる、低く落ち着いた美声。
着物の袖口から見える指先から腕にかけての筋のラインの色気が半端じゃない。
全てが二次元の世界の様な、異次元の美男子だった。
『和服書生風美男子、最高ー!!』
『イケメンバスケ部男子たち、イケメン度がハンパ無いっ!!』
お客さん女子達はテンションが上がりまくり、
コスプレカフェは大盛り上がりだった。




