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【番外編】美久子 流青のバスケの試合を観に行く 高校生編(8)

勝利した準々決勝の翌週。



美久子はバスケの試合の流青が本当に格好良くて、

どうしても練習している姿が見たくて体育館に来ていた。

流青には以前から美久子なら見に来ても良いと言われていたが、何となく遠慮をしてしまった。



聖陵学院の体育館には観客席がある。

今日は茶道部のお稽古が無かった美久子は、

影のような一橋に護られながら観客席から一人で見学していた。

すみっこの全く目立たない場所で、一人静かに座って見ていた。



やっぱり、か、かっこいいー!

バスケしてる流青くんって、

理由なんて無くて、ただただこんなに格好いいんだ。

真剣な顔で、あんなに高く飛んで、ドリブルしながら凄く早く走って。

これはファンが増えるのも納得だな……。



美久子は何だか感動して、少しうるっとしながら、

コートを駆け回る流青を見つめていた。



「ラスト休憩ー!10分!」



笛の合図で休憩に入り、部員達は各自休憩に入っていった。

体育館の出入口近くの壁にドサッと寄り掛かって座った流青は、

ペットボトルの水をゴクゴクと飲み、下を向いた。



あっ!あの場所なら、出入口から少し話し掛けられるかも!

行ってみようかな!



「あ、あの、一橋さん!ちょっと下に降りてもいいですか?」



影のように美久子に付き添っている一橋は、

笑顔で『もちろんです』と答えた。



「ありがとうございます!じゃ、降りま…」



流青の方に振り返りながら一橋に返事をしていた美久子は、一瞬固まった。


流青の傍にジャージを着た、焦げ茶色の髪色のボブカットの女子生徒がいた。


首に笛を下げてタオルを持っているその女子生徒は、

男子バスケ部の女子マネージャーだった。

明るい笑顔が素敵な、ひまわりみたいな女子だった。


そのマネージャーが流青にタオルを頭から(かぶ)せて、笑顔で笑っている。



タオルから顔を出した流青も、

楽しそうに笑顔で笑っていた。




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