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【番外編】大学生編 狙われる流青(11)   信用出来ない相手


レイナは6人が座るテーブルじっと見つめ、

健二に手を握られたままの恵に近寄った。




「ねえ!あなた、モデルのmeguよね?」

「………えーっと、どなたかしら?……健二、知り合い?」

「知らないな」

「っ!……わたし、同じ英米学科の坂木レイナよ。

私もモデルしてるの!何だか私たち、色々と似てない?

同じ学科だし仲良くしようよ!これからよろしくね!」

「………似てる?かしら?……よろしくね」

「ねえねえ、そっちの黒髪のコも英米学科よね?」

「………福田でーす。よろしくねー」

「私、レイナよ。よろしくね!下の名前、教えてよ!

ねえ、メグ?」

「………あー、申し訳無いけど、名前呼びじゃなくって、

木下さんって呼んでくれないかな?ごめんねー」

「えっ?」

「私も福田さんって名字で呼んでくれるー?」

「な、何で?名字呼びなんて何かよそよそしくない?

大学生だよ?もっと気軽に楽しくいこうよ!

そんな固いと周りから浮くよー?」

「浮いていて結構!」

「えっ!?」

「心を許せる友達には名前で呼んで欲しいの。

でもあなたは違う。

私、あなたの事全然知らないから」

「だ、だから、これから仲良くなろうよ!

同じ学科だし、モデルの仕事も一緒だしー、

共通点いっぱいじゃん?

ねえ、ここにいるみんなも友だちになって、

一緒にサークルとか入ってさあ、大学生を楽しもうよ!」

「……初対面で申し訳無いんだけど。

私、何かあなたのこと信用出来ないのよね。

さっき、乾くんをあからさまに狙ってたし、

今だって乾くんの事チラチラ見ながら、

彼女の美久のこと完全に無視してるし」

「っ!?む、無視なんてしてないよ!

今から声掛けようと思ってたんだから!」

「きのぴい!私の事はいいから、

みんなそろそろ行かないと、時間だよ?」

「あー!ほんとだ!美久、早く行こ!

坂木さんごめんね、

私達今から予定あるから先行くねー」

「じゃ、またね!ごゆっくり!」

「ち、ちょっと、メグ…あっ、木下さん!

待って、福田さんっ!」



レイナが必死に止めても誰も振り向かず、

6人はさっさとカフェテリアを出ていってしまった。



一人残されたレイナは、

周りからの嘲笑と哀れむ声に耐えられなくなり、

その場から走り去った。




『く、悔しいっ!!

人前であんな恥をかかせられて、無視されて!

絶対許さないからっ!

リュウセイくんも絶対に奪ってやるっ!!』




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