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【番外編】大学生編 狙われる流青(7)    昂ぶるレイナ

「こんにちはー!」



大学内のカフェでドキドキしながら美久子達を待っている流青達に、金髪の外国人風の女子学生が声を掛けてきた。


三人とも一度チラッと見たが、

すぐに元の目線に戻った。


流青と健二は彼女たちが入ってくるであろうカフェの入口に、

湊人は手に持っているスマホに目線を戻した。

レイナには全く興味を示さなかった。



既に男子学生の中で可愛いと有名だったレイナは、

女子学生からもブロンド髪のハーフで可愛いと人気だ。

レイナが載っている雑誌を持ってこられては、よくサインをねだられる。


周りはレイナが流青達に声を掛けたことに驚き、

かなり注目していた。


そんな中で、レイナは流青達に無視された。




『えっ!?うそっ!?私が声掛けてるのに無視!?

も、もしかして挨拶が聞こえなかった?

とりあえずもう一度……』



「こんにちは!ここ、座ってもいいかな?」




今度は流青達の了承を得る前に、

流青の横の椅子を引いて勝手に座った。


空気感が一気に冷えた。

三人共、無言のままだ。




「「「「「おー!」」」」」




注目して様子を見ていた周りから、

レイナが流青達のテーブル席に座ったことでどよめきが起こった。




「すごい!誰も仲間に入れなかったのに、レイナちゃん座った!」

「やっぱりレイナちゃんは別格だ」

「あれだけ可愛いんだもん、いても違和感無いよね」

「いいなあ。あのグループ、美男美女過ぎるー」

「レイナちゃん、元から乾くん達と知り合いだったのかな?

さすがだよねー!うらやましいー!」




周りから聞こえる羨ましがる声や憧れの目差しに、

レイナは気分がどんどん良くなっていった。

一人で勝手に勝ち組だと思い込み、

その気分を味わっていた。




『あー!気分がすっごく良い!

みんなうらやましそうに見てるー!

このグループ最高!

私にぴったりだね。

乾くんと付き合うなら、

この二人とも仲良く話してあげなきゃ。

二人ともスゴくイケメンだし!

よく見たら……三人とも、時計も鞄も服もさり気無くスゴいの持ってる。

本物のお坊ちゃまなんだ……ラッキー!!

仲良くなって、色々買ってもらおっと!

4人で写真撮ってSNSに上げちゃお。

モデル仲間にも自慢できるし!


ほんと………乾くんって、見れば見るほどすごくカッコいい。

モデルのカッコいい男の子達もいっぱい見てきたけど、

全然負けてない………ゾクゾクする。

この人、絶対欲しい!』




レイナは一人で興奮していて、すっかり忘れていた。


(いま)だ流青達とは、ひと言も話していないことを。



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