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【番外編】美久子 流青のバスケの試合を観に行く 高校生編(3)

流青は学院の他の選手と交代して、一旦ベンチに下がった。

監督と話をしている。

9番の赤色のユニフォームを着た流青は、タオルで汗を拭きながら真剣な顔付きで監督の話を聞いていた。



流青くん!か、かっこいい!!!

すごい!すごいよおお!!

あんな表情、今まで見たことが無いよ……。

あの流れる美しい汗!私が拭いてあげたいっ……。

スポドリも渡したいー!

今日来られて本当によかった。

この姿見られて、本当によかった!!



流青の試合中のプレー姿をどうしても見てみたかった美久子は、

流青に頼み込んだ。

七海ときのぴいのアドバイス通り、

必死に甘えてみたり拗ねてみたりしたが、

流青は耳を赤くして眉間にシワを寄せてぐっと堪える顔をしながら、(ことごと)く却下した。


最終的に『今、流青くんのお願いを1個聞くから、

ほんとお願いっ!』とやけっぱちで言うと、

一瞬真顔になった流青は目をキラッとさせて満面の笑みでOKしてくれた。


その代わり、必ず七海かきのぴいと常盤の警備の方と一緒に来ること、

行き帰りは必ず平松さんに送ってもらうことを約束させられた。

やったあ!と両手を上げて大喜びの美久子は、

そのまま流青の部屋に連れ込まれ、色んなところにキスをしまくられ、息苦しさと羞恥で気を失いかけた。


流青のお願いは、とんだお願いだった。



そんなこんなで大興奮している美久子の後ろの席には、

常盤警備システムの一橋がインカムを付けて静かに座っていた。

今日は他にも常盤の者が4人配備されている。


駐車場に車を停めてきた平松も、うちわで扇ぎながら美久子達の近くで観戦していた。



「きのぴいも来たがってたよー」

「さっきRINE来てた!学院祭の練習、大詰めだもんね!」 



きのぴいは来月の学院祭のダンス部発表会でソロパートも踊るため、

土曜日の今日もクラブの練習に参加していた。

それに比べて書道部の七海と茶道部の美久子は大してすることが無い。

どちらの部も体験コーナーをする予定だが、

お互いに着物を着るくらいで日々のクラブ活動とあまり変わりなく、

準備も少なく地味に楽しめる。



「来月のきのぴいの晴れ舞台、めちゃくちゃ楽しみ!」

「だねー!」



自分たちの晴れ舞台より、きのぴいのダンスのソロパートが本当に楽しみな美久子と七海だった。



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