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「俺はこの部屋からは出ないぞ!?」


「はいはい」


慣れた様子で魔法を使いベットから無理矢理離される俺。


「ちくしょう!俺に休息はないのか!?」


天に仰ぐようにそう言い放つ。


魔族を倒してから数日が経っている。


あの後、色々処理がめんどくさかったのだけは覚えている。


先ず、黒い渦は魔族を倒しても消えなかった。


次々現れる高ランクの魔物を倒しながらどうしようかと考えていた。


考えたが分からなかったから、とりあえず殴った。


黒い渦は甲高い音を立てて消滅した。


その光景を見て


「マサキは化け物ね」


エミリアがさもあらんこと言った。


そっからは黒い渦を消滅させる仕事は俺に全部任された。


次に魔力の暴走。


これは魔族がいつの間にかダンジョン内に暴走させる魔術をダンジョンが魔力を放出する場所に細工していたので、リューネに解いてもらった。


ダンジョンというのは魔力の流れる道みたいのがあるらしく、そこから魔力を放出したり吸収したりするらしい。


詳しい話は聞いてない。


途中で逃げた。


一応30階まで行ってみたが魔族も急な事だったのかそこまでしか黒い渦は無かった。


で、ダンジョン内は一旦これで終わったが外の状況はまだ戦いの最中だったので、みんなして殲滅した。黒い渦は俺が壊したけど。


最後に一番めんどくさい案件がある。


そう、ニードルだ。


「貴様必ず死刑にしてやるからな!!」


とか、逆恨みされるし


「この町の税も上げるからな!!」


住人にはそう言い放つし。


本当にこいつダメだわ。


一応この町を納めているのがどうやらニードルらしい。ここは帝国の中の町みたいだ。


詳しいことは知らないが上がニードルみたいのだと下からは反発しかこないだろう。


実際、税を上げると言った時疲労困憊していた冒険者達の顔がさらに疲れた顔をしていた。


なので、ここは


「おかしいな?確かこの原因を作ったのは元貴方の使いですよね?なのにこの何も罪もない冒険者達に更に酷い目にあわせるんですね??」


と、ワザとらしく言いニードルに近づき


「それじゃあ僕からも貴方にプレゼントを渡します」


そう言って頭に手をかざす。


「今、貴方にとっておきの呪いをかけました。知りたい?知りたいよね~!なんと、この町に関わることをしようとすると貴方に不幸が訪れます!」


と、嘘をスラスラと話す。


まあ、リューネ達は何してんの?みたいな顔で俺をみてくるが、かけられた本人は顔を青ざめ


「ふ、不幸とは!?何が起きるんだ!?」


と、俺が思っているより信じていた。


びっくりだわ。


「最悪、あの魔族のようになります!」


とびきりいい笑顔で答えた。


そこからはニードルは慌てて逃げるように帰っていった。


スザクにはちゃんと呪いの解除をした。


あのままだと帰る際魔物や盗賊などに襲われて護れなかったら、それこそこの町のせいにされかねんからね。


「この恩、必ず返します。騎士に誓って」


そう、俺に言ってニードルの後を追った。


やっぱり、スザクは悪い奴には見えない。


ニードルなんかよりよっぽどいい奴だ。うん。


これで、終わったと思いきや戦闘で怪我した冒険者達をリューネが治したり、家もだいぶ壊されたみたいでその手伝いを団長やブラックが手伝ったり。


まあ、ブラックは屋台をメインに手伝っていた。


エミリアや少女は何故かおばちゃん連中に捕まり食事のお手伝いしてる。少女には一応命令として、手伝うようには言った。


俺?


俺は逃げようと思っていた所、ハゲのオッサンに捕まり町の中のパトロールを一緒にさせられた。


こういう厄災みたいな事があると、強盗みたいな犯罪があるらしくそれを防ぐ為にパトロールするらしい。


2日くらいはずっとパトロールしてた。


特に問題は無く3日目にして解放された。


だから、宿に速攻で戻りベットにダイブした訳だ。


で、ずっとベットにいるから冒頭な事が起きた。


働いたんだ。休ませてくれよ!


リューネに部屋から追い出され渋々皆んながいる食堂に行ってみる。


「おはよう、マスター」


食堂…と言っても宿の入り口からすぐの広い場所なんだけどそこに入ると少女がこちらに来た。


「おはよう。というか俺以外全員いるな」


「当たり前でしょ。マサキがだらしないだけよ」


後ろからリューネがやれやれ的な感じで言ってくる。


「俺はちゃんと働いたんだ!それに最近はドタバタしすぎてちゃんと体を休めてない。つまりだ、もうちょっとダラダラしてもいいんじゃないかと俺は思う」


「マスター、誰も聞いてません」


少女が俺の服をクイクイと引っ張り指を指しながら言ってくれた。


確かにいつの間にか戻ったリューネと団長達が話している。


…良いもん。


別に無視されたところで俺のHPは減らないし。


膝を抱えブツブツ言ってると後ろから気配を感じた。


「マサキさんなにされてるんですか?」


苦笑いをしながら聞いてきたのはここの宿の主人アンリちゃんだ。


魔物騒動の際おばちゃん達と一緒に冒険者達に配る食事を作っていたらしい。


エミリアから聞いた。


「聞いてくれるかアンリちゃん。こいつら俺の意見聞いてくれないんだよ!!」


ガバッと起き上がりアンリちゃんの肩を掴みまっすぐ目を見て言う。


アンリちゃんはビックリしたがすぐ落ち着き


「皆さん仲が良いですね!」


と、俺から逃げるように離れていった。


「アンリちゃんを困らせないの!」


「痛い痛い!」


エミリアがもう~と言う感じで耳を引っ張って歩く。俺は千切れないように仕方なく一緒に歩いて行く。


エミリアとアンリちゃんはいつの間にか仲良くなっていた。まあ、一番歳が近いからだろう。エミリアがアンリちゃんと言ってたから俺も真似をしてるだけだ。


「さあ、マサキも来たことだし次の行く場所でも話し合いでもしましょうか」


リューネの言葉に皆んなが頷く。


「はい!俺は金が入ったので暫くはゴロゴロしたいと…」


「マサキは黙っていて」


「いや、黙らないね!ダンジョン内で獲得したお金がある限り俺は…」


少女以外俺に黙るよう目で訴えてくる。


クソ…クソォォォ!!


「ここから近いところで言うと、先の貴族がいる【グズリアン帝国】の帝都であるグズリアンが一番近いでしょう」


団長が皆んなに向けて言う。


「しかし、今グズリアンに行くのはやめた方がよろしいでしょう」


「何で?」


エミリアが首を傾げながら聞く。


「今、あこに入るにはいくつもの検査を通らないといけません。前まではそんな事は無かったのですが…私達が国から出る前に城から宝を盗む盗賊がいたみたいでまだ捕まってないらしいです。なので出入りの規制を強くしているらしいです」


その言葉にエミリアは納得して頭を何回も頷く。


「じゃあ、どうしましょうか」


リューネが困ったわね。と考えてるとアンリちゃんが話を聞いてたのか不意にこっちへ来て


「【シボラキ街】へ行ってみたらどうです?」


と、初めて聞く町の名前を教えてくれた。


「シボラキ街…ああ、帝国の街の一つですね」


団長が思い出したみたく、ああ成る程。と言う顔をする。


「はい、あこは確かここみたいなダンジョンとかはありませんが近くに湖があり有名ですよ」


「湖?」


俺は今まで黙っていたが、その単語に疑問を持つ。


「はい。そこの湖は普通の湖じゃないんですよ!ここで言っても良いんですが…行ってから見た方が楽しみは増えますよね?」


と、答えをはぐらかす。


「そこには美味い飯はあるのか?」


今まで黙っていたブラックがアンリちゃんに聞く。


「ありますよ!湖の魚を使った料理は食べたことありますが、とても美味しかったです!」


「ふむ。なら、決まりじゃ」


と、勝手にブラックが決めたが誰も反対しない所を見ると行き先は決定したみたいだな。


で、何故か俺の方を皆んなが見てる。


「…はぁ~。分かったよ。行き先はそこで。出発は準備とかあると思うから3日後で」


そう言うと皆んな頷いた。


ーー3日後


特にこれといったイベントも無く平和な日々が過ぎた。相変わらず毎朝起こされてベットから叩き起こされてはいるけど。


あ、そうそう。


あの少女。名前が決まった。


元々は魔導機械人3号というなまえだったみたいなんだけど、言いづらいからタマにした。


何故タマかと言うと…パッと思いついた名前がそれだったから。


まあ、皆んな半目で俺の事を見てきたがタマは気に入ったらしく嬉しそうな顔をしてた。


街はまだ完全に直ってはいないが、それでもそこに住む冒険者達はあいも変わらずダンジョンに潜っている。


あ、因みにダンジョンで手に入ったある程度の素材は売った。中にはこの街では買えないというメタルスネークキングとかは残っている。


売れた素材とダンジョンで手に入れたお金は数えたら白金貨50枚と金貨25枚に銀貨と銅貨がいっぱい。


つまりは金持ちになりました。


ゴロゴロ決定なんだがリューネ達がさせてくれないので今の所あまり使う事がない。


「忘れ物はないですか?」


「多分大丈夫。あったとしたら俺のベットへ対する情熱くらいだよ」


「大丈夫そうですね!」


「あれ?無視された?」


只今、宿の外にいる。


アンリちゃんが見送りはしたいと言ったのでいる。


本当は街の外まで行きたかったみたいだが、そこまでしてもらう程でもないのでここで良いと言った。


「またねアンリちゃん!今度遊びにくるね!」


「うん!エミリアちゃんも気を付けてね!」


若い女子がキャフキャフするのは中々和ましいな。


「お?行くのか?」


周りに冒険者達が集まってきた。


「ああ、行くよ!むさ苦しいオッさんどもとはここでお別れだ!」


「相変わらず口が悪いなこいつは!」


と、ハゲのおっさんがそう言って周りは笑う。


うん。中々過ごしやすい街だった。


「良し、行くか」


俺の言葉に皆んなが頷き歩き出す。


「また、来てくださいねー!!」


アンリちゃんが大きく手を振る。


それをエミリアも大きく手を振る。


こうして次の街に向けて歩き始めた。

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