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ニードル。


この男の名前か。


体型は太っており、顔は痩せればまあまあモテそうな顔をしている。


髪は金髪だ。


服装は青色の高そうな服を着てる。


貴族とかが着そうな服。


そして、ニードルの左にいるのは団長と似ている。


男なんだが凛々しい顔をしており騎士、と言ったらピッタリと当てはまる。


右には茶色のフードを被った痩せている男がいる。


3人はズカズカと俺達が座っている席まで来る。


「おやおや。この宿に泊まる冒険者がいるなんてビックリだ。頭、大丈夫か?」


「いきなり失礼な奴だな」


「…私にその口の聞き方はなんだね!?」


急に顔を赤くし唾を飛ばしながら怒ってきた。


「私は【グズリアン帝国】の大貴族。ガランドル・ニードル13世だぞ。お前みたいな人間とは住む世界が違んだ。神と讃えるべきだ」


今度は見下す顔をして得意げに言う。


「お前が神だったらこの世は終わりだな」


「なっ!?」


ニードルは俺の言葉にガチで驚いてる。


悪いが神は殴る存在なんだよ。


それに、俺にはもう神はいる。


「…どうやら頭のおかしい冒険者みたいだな。そんな冒険者は」


ニードルは騎士の方へ向く。


そして、こちらを向き


「死ぬのが世のため」


ガギィィン


あちらの騎士が俺に携えていた剣で殺そうとしたが


「急に何するんですか…スザク殿」


団長が止めた。


というか


「団長知り合いか?」


「グズリアン帝国で5本に入る優秀な騎士です」


「なるほど」


そんな優秀な騎士がなんでこんなクズみたいな貴族についてんだ?


「スザクの剣を止めただと!?」


ニードルは目を開き驚く。


スザクという名の騎士は一旦俺から離れる。


「何者だ貴様…というより何故この男を守る?」


「仲間を守るのに理由はありません」


団長は俺の前で剣を構え守る。


「あくまで、楯突くということか」


ニードルは面白くなさそうな顔をして


「なら、その女と同じく呪いでも受けろ」


そう言って茶色のフードを被った男が団長に向かって手のひらを向ける。


ゴキン


ブラックが茶色のフードの頭を殴り地面にひれ伏させる。


「な、な、な」


ニードルは急に現れフードの奴が戦闘不能になったことに今まで以上に汗を掻く。


「騎士さん。大人しくしててね」


リューネが騎士の横にいて頭に手のひらを向ける。


これで動けるのはニードルだけだ。


俺は椅子から立ち上がりニードルの方に歩いていく。


「あー神様神様?神様なら俺の願い聞けますよね?」


腰を抜かし座っているニードル。


「誰が貴様なんぞの…」


「いや、俺は別にあなた達がこの宿から一生出れないっていう状況を作っても良いんですよ?」


とびきり良いスマイルでニードルに言う。


「ヒィィ」


おい、俺がとびきり良い笑顔で言ってるのに悲鳴をあげるな。


「で、どうしますニードル神様?あ、ちなみにあの女の子の呪いは解除したんで。俺を働かせた罪はでかいぞ?」


「わ、分かった。分かったから、た、た、助けてください」


あーあ。


鼻水もたれ汚い顔になってるよ。


「良し。なら、この状況は良くないですね。リューネ離れて良いよ。ブラックも戻ってきて」


「は~い」


ブラックとリューネはすぐさま俺の後ろに来る。


「さて…」


目の前にいるニードルは完全に怯えた顔をしてる。ちょっとやりすぎたかな?


「お、お前らは一体なんなんだ!?」


「俺ら?…うーん。簡単に言えばダンジョン制覇した人間?」


「なっ!?」


それを言うとニードルは驚く。


こいつ面白いな。顔の表情が豊かすぎだろ。


「まあ、信じるか信じないかは…」


あなた次第!


って言う前に


「信じるさ。特に貴方の後ろにいる2人は異質な力を持っているからね」


ニードルの横にいたスザクが初めて話した。


こいつ、見た目はカッコイイんだよ。


なのに声は爽やかな声。


敵だ。


「スザク!?」


「ニードル様。ここはこちらの方々のお話を聞いた方が得策かと」


スザクはニードルに対し膝をつき淡々と話す。


「スザクがそこまで言うのか…仕方ない。おい、そこの男よ。話を聞いてやる」


「あんだけビビっていた奴が急に上から目線とか、流石だよ」


ニードルはスザクに寄り添いながら立ち上がる。


「お前には色々と聞きたいことがあるが…とりあえずお前の話は何だ?」


「なぁに、簡単なことですよ。この宿とこの女の子から手を引いて欲しいんですよ。何があったか分かんないけど、俺はめんどくさい事嫌いなんでね」


ニードルは女の子の方を向き


「ふん。この汚い宿と汚い女なんぞいらぬわ」


ほんと、汚物を見る目で見ながら言う。


女の子は下を向き我慢してる。


つかさ、こいつ自分で呪いかけておいてこの汚い言葉。


「いやー頭腐ってるな」


「なんだと?」


あ、やべ。


思わず口に出してしまった。


「何もないです。何も。とりあえず約束は守ってくださいね。もし、変なちょっかいをかけようものなら…」


俺はニードルに近づき人差し指でニードルの額をちょんと触る。


「死ぬ呪いをかけたんで」


嘘だけどね。


呪いを解除は出来るがかけることなんて出来ません!


しかし、ニードルは顔を青ざめて


「し、死ぬ呪いだと!?何故私がそんな呪いをかけられなければならないのだ!」


「約束を守ってくれれば良いだけですよ」


「ぐぐ…」


ニードルは歯をギリギリさせながら睨んでくる。


「あ、そうそう。何で女の子に呪いをかけたんだ?」


「ふん。私の誘いを断ったからに決まっておる」


「誘い?」


「そうだ。私のものになれと言ったのだ。大貴族である私からの誘いを断ったもんだから、呪いをかけたのさ」


あー。あれか。俺は偉い人間だから妻にしてやる。


つか、夜の相手をしろてきな?


「頭も性格もクソだな」


「また…!分かっておるのか!?私は大貴族であるぞ?そんな舐めた口をすること事態死刑に値する」


フンフン言いながら体を震わせて怒ってくる。


「死刑って言われても…なぁ?」


リューネに聞く。


「マサキ。私この人間嫌いだわ。マサキが許可を出すならすぐ殺してあげるわ」


リューネの目が今まで見た中で感情が無く嫌悪感をバリバリだしている。


いや、ブラック以外全員ニードルに対して嫌悪感丸出しだ。


「何なんだ貴様らは!?私は…」


「大貴族なんだろ?もう聞き飽きたよ。悪いけどそれ以上は声を出さないでくれるかな?」


「……ッ!!」


ダメだわ。


俺、コイツキライ。


「もう貴方と話すことは無い。帰ってください。約束は守ってくださいね。もし守らなければ…えーっと、何とか帝国まで行って潰しに行きますよ?」


「…ニードル様。ダンジョン制覇した方も分かりましたし帰りましょう。このままいればこの方々との関係は悪くなる一方です」


スザクがニードルにそう告げる。


スザクの言葉を聞き、思いっきり俺を睨み


「今日の所はこれまでにしてやる。顔は覚えたぞ」


「スッゲェ三下のセリフを堂々と言い放った!」


「ほんと頭にくる男だ!!」


ニードルはそう言って俺に背を向け歩き始めた。


「皆さんご迷惑をかけました。また、会いましたらお手柔らかに」


スザクは倒れている茶色のフードを被った男を担ぎ上げ俺達に頭を下げてニードルの後を追った。


「あの、フードのやつ。結局何もせず、しかも名前すら分からず終わってたな」


まあ、ブラックが瞬殺したせいもあるけど。


「あの、皆さん…」


女の子が俺たちの目の前に来る。


「ありがとうございます」


深々と頭を下げる。


「いや、悪いな。なんか思いっきりあのニードルとかという男に目をつけられたみたいだ。多分ちょっかいはしてこないと思うけど…」


「いえ、とてもスッキリしました」


ニコッと笑う女の子。


「因みにどういう呪いがかかっていたんだ?」


「それは…その…」


と、モジモジする。


「いや、言いたくないなら別に良いや。一先ずこれでお客も…」


戻って来るだろうと言おうとしたら


「アンリちゃん大丈夫かい!?」


何人もの冒険者が宿に入ってきた。


あ、あのハゲのオッサンもいる。


「大丈夫です。この冒険者の方々に助けてもらいました」


「って、ダンジョン制覇したお前らか!」


冒険者が次々と現れる。


「ちょ、来すぎだ!狭い狭い!」


「バカヤロー!あの気持ち悪い貴族が来たんだ。アンリちゃんの心配をするに決まってるだろうが!」


そうだそうだ!


とか言ってくる。


「知るか!俺はただその女の子に頼まれているだけだったから事情なんて知るかよ!?」


まあ、ニードルは冒険者からも気持ち悪いと思われていた訳だ。


「あの皆さん落ち着いて!」


女の子が大きな声でその場を鎮める。


皆んなが女の子を見る。


「皆さん、この通り呪いも解けました。ご心配かけました」


女の子は頭を下げる。


「アンリちゃん良かった」


おばちゃん達がむさ苦しいオッサンどもをはねのけアンリちゃんに近づき涙を流す。


「なあ、オッサン。皆んなあの女の子に呪いがかかっていたこと知ってたのか?」


ハゲのオッサンに近づき思ったことを聞いてみる。


「ああ、まあな。もともとこの宿は冒険者からしたら昔からある馴染みの宿だからな」


「ふむ」


「今はアンリちゃんが1人でやりくりしてるが昔はアンリちゃんの母親と2人でやっていたんだよ」


「やっていた…って事はあの女の子の母親は…」


「ま、流行りの病で死んだんだよ」


あーやっぱり。


そんな気はしてた。オッサンの話の流れからして。


「アンリちゃんの母親はそりゃあこの町の母親みたいなもんで皆んなに優しかったもんだ。死んだ時は皆んな泣いたな」


へー。女の子…アンリの母親は皆んな知ってたのか。


「皆んなが皆んな、アンリちゃんの母親が死んだ時アンリちゃん1人じゃ宿は閉めるしかないって思ってたんだけど…アンリちゃんは“母さんの思い出であるこの宿は閉めない!”とか言って1人で宿を経営してるんだよ」


やめろ。こういう話は涙腺が弱い俺には耐えれん。


「まあ、料理はマズイは掃除は下手だわで色々大変だったが…それでも皆んなはこの宿に通いつめてた訳だ」


「良い話やな~!」


「だが、ある日あのニードルという貴族が来てアンリちゃんに呪いをかけていった時、どれだけあいつを殺そうと思ったか」


やっぱりクズだなあのニードルってやつ。


「まあ、今日来てみればニードルは慌てて帰っていくしアンリちゃんは呪いを解除されてたし…ほんとお前さんはこの町のヒーローだな!」


「なんか、オッサンにヒーローとか言われてもゾワゾワするだけなんだが…」


「おい、褒めたのにその反応は何なんだよ!?」


ガハハとか言って背中バシバシ叩いてくる。


痛い。


「あの、冒険者さん…」


ハゲのオッサンにバシバシ叩かれているところにアンリが来た。


「どうした?」


「冒険者さんはこれからどうする予定ですか?」


これからか…。


「勿論ずっと休み…」


「何日か休んだら次行くわ」


俺の言葉を遮ったのはリューネだ。


「あの、休まれるならこの宿使ってください。お礼として料金は取りませんので」


「マジで?」


「はい!」


良いね、タダ。


まあ仕事はしたもんだから等価交換みたいなもんかな?


「なら、お言葉に甘えさせてもらうよ」


ニシシシ。


これで、ずっと寝てれる。


こうしてアンリちゃんの呪いを解けて一件落着した。


と、思われた時宿に汗をかきながら凄い形相の顔をした男が現れた。


「ダンジョン内の魔物が入り口から出てきた!!」

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