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「ほ~。賑わっていますな」


ペルックス街に入り思った事を呟く。


流石にイースル国よりは賑わってないだろうと思ってたが意外と盛り上がってる。


やはり、ダンジョンがあるという事で冒険者らしき人物ばっかりだ。


その冒険者達に商売する為屋台や店がずらっと並んでる。


「確かダンジョンは街の真ん中にあるんだっけ?」


街の中を興味深く見ながら団長に聞く。


「はい。ありますね。未だ制覇されてないダンジョンです」


「未だって…ってかダンジョンてそんなにポンポンと現れるのか?」


「ダンジョンが現れる原因は未だに解かれてません。しかし、ダンジョン制覇した人物はこの世に名を残す人物ばかりなので、もしかしたら神が与えた試練なのかもしれません」


「神の試練ね…」


今度あの神に聞いてみるかな。


「ところでマサキよ。今日はダンジョン行かないのだろ?ならお金をくれ!我は屋台に行く」


さっきから良い匂いがするもんでブラックがよだれを垂らしながら催促する。


「きたねぇよ!…まあ今日は行かないから好きなだけ食べてこい」


ブラックにお金を渡す。


渡した瞬間ブラックは走っていった。


因みにお金の管理は何故か俺がする事になってる。


倒した魔物のアイテムもそうだし…何故俺が?って思ってる。


「ブラックにも言った通り今日はダンジョンに行かない。だから、皆好きなように過ごせば良いよ。俺は宿を探して早くベットに入りたい」


「じゃあケール私と街回りましょう!」


エミリアはケールの手を引き歩いていった。


「リューネはどうする?」


「私はマサキと一緒に行動するわ」


「…言っておくぞ。宿に着いたら俺はもう動かないからな!絶対にだぞ!」


「はいはい。それじゃあ行きましょうか」


本当に分かったのかな?


俺とリューネは宿を探しに歩き始めた。


イースル国とは違い若干小汚い感じの家が連なっている。あまり気にはならない。


「どこが良いかさっぱりわかんねー」


「それじゃああこは?」


リューネが指さした場所は【竜の住む宿】と書かれた二階建ての家があった。


竜の住む宿って…。


一先ずその宿に入ってみた。


「いらっしゃい!」


受付にはおばちゃん…ではなくエプロン姿のエミリアと同じくらいの女の人がいた。


「2人部屋を2つと1人部屋1つって空いてます?」


「空いてますよ!お泊まりで?」


空いてるみたいだな。


探すのめんどくさいしここで良いか。


「泊まりでお願いします」


言われた金額を渡し部屋へ案内してもらう。


しっかし元気だなこの人。


頭に白い三角の…ほらあれだよ。


学生の時調理実習とかで頭につけるあれ。


身長は俺よりは小さいがハキハキして中々好感度が高い。おじさんからしたら眩しいよ。


「それで、ここが1人部屋になります」


案内された部屋は至って普通の部屋。


「ありがとう。あ、そうだ飯とかってここで食べれる?」


イースル国に居た時は宿で食べてた。


「食べれますよ!…ただ美味しいご飯とか食べたかったら違う飯屋に行かれた方がよろしいです」


はは、と苦笑いでそう言う。


「いや、食べれれば良いから」


「それでしたら朝飯と夕飯は食べられるって事で良いですね?」


俺は頷き部屋に入ろうとしたら


「マサキ。ちょっと」


リューネに呼ばれて宿を出て俺は外に出た。


「何だよ。俺は早くベットに…」


「この宿、呪いがかかってるわ」


「はぁ!?」


リューネに言われ宿を見るが特に何もないように見える。


「俺には何も見えないんだが」


「まあ、宿というよりあの娘が呪いにかかってるのよ。しかも弱くて感じにくい呪いがね」


「…で、俺に解けと?」


そういうとリューネはニコッとした。


「そんなすぐに解かなくても良いわ。あくまでもかかっているって事を覚えていてね」


「すぐやらなくても良いのか…。てか、リューネが呪い解けばいいやん!」


「安全に安心にするならマサキが一番なのよ」


そう言われちゃ何も言えない。


リューネからの忠告を胸にしまいこみ俺は宿に入りベットに向かい走った。


今日は思う存分引きこもるぞー!!


☆☆☆☆☆


ーー翌日


「それで、ダンジョンにはいつ行きます?」


出されたパンを食べながら団長が俺に聞く。


「ん~後一年くらい…」


「明日ね」


俺が答えると同時にリューネが答えた。


エミリアは俺に冷めきった目で見てくる。


俺はそんな趣味ないぜ?


「明日ですか。なら、今日のうちに情報集めた方が良いですね」


「団長任せた!俺はベットに…」


「情報は団長さんとエミリアで集めてちょうだい。私とブラックはダンジョンに入る準備をするわ。マサキは1人で街の外の魔物退治ね」


「俺だけいつもと同じ事かよ!!」


何故、ここまできて魔物と戦わなきゃいけないんだよ。ダンジョン潜るって言ってるのに。


「マサキは目を離すとすぐダラけるからね」


「ダラけるのじゃない。体を休ませてるんだよ」


「夕方まで帰ってきちゃダメだからね?」


「話を聞けっ!!しかも夕方までって…。俺は絶対にやらんぞ!?絶対に!!」


夕方までオーガと戯れてました。


「意外と真面目なのですねマサキ殿は」


「言われたし仕方なかった」


全員で夕飯を食べながら今日した結果を話し合う。


「準備は万全よ。まあダンジョンぐらいすぐ終わらせるつもりだから」


「無理は良くない。俺は無理するなら絶対に帰る。リーダーとしての意見だから」


「ふふ。まぁリーダーが決めたならそれに従うだけよ」


「で、団長達は情報の収集はどうだった?」


「はい。ダンジョンは現在37階までが踏破されてます。ただ37階踏破したのは今から100年ほど前らしく今は20階が限界らしいです」


100年前って…。


これは長期戦になるのか?


いや、無理だったら帰ってこよう。


「10階ごとにボスがいます。10階はオーガキング。20階はミノタウルスらしいです。30階はSSランクの魔物メタルスネークキングらしいです」


「よし、10階で帰ってこよう」


なんだよメタルスネークキングって。


しかもミノタウルスって…。


考えただけで身震いがする。


「何故じゃ?蛇ぐらい特に問題なかろうに」


ガツガツとてんこ盛りになった肉を凄い勢いで食べるブラックが不思議そうに言う。


「そうね。メタルスネークキングとかただの蛇だよね」


「お前らバケモノと一緒の考えになるか!お前らが良くても俺達…もとい俺が嫌なんだよ!」


「私は行けるとこまで行ってみたいです」


まさかの団長からリューネ達よりの発言をされた。


「マサキ殿。こんなにお強い二方がいるのですよ?ダンジョン制覇も現実味が帯びます。ワクワクしないですか?」


「ワクワクしねぇよ!!なんだよお前も戦闘民族なのか!?おい、エミリア!お前からも行ってやれ。無理は良くないって」


「私は弱いからついて行くだけだし、本当はダンジョンに潜らない方が良いとは思う…」


「だろ?なら…」


「でも、無理難題は世につきもの。弱いなり頑張りたい!」


キラキラとしたのは目で俺を見てくる。


やめてくれ!心が腐った俺には眩しすぎる。


「…ああもう!分かったよ!なら、目標はダンジョン制覇だ。良いか?ダンジョン制覇するまで帰るつもりないからな!分かったなら返事!」


「分かりました」


「は~い」


「うむ」


「逆ギレ…」


「エミリアうるさい!とにかくそういうことだから今日はゆっくり休むこと!」



ーー翌日



ダンジョンに入るにはもってこいの雲ひとつない快晴。


「ダンジョンに入るにはギルドカードがある場合はギルドカードを提示すればタダだよ。無い方はお金を払っていただければ大丈夫」


ダンジョンの入り口の前で受付をしてるおばちゃんに言われた。ダンジョンに入るにあたってまさか金を取られるとは…。


エミリアと団長の分のお金を払う。


「良し。行くか!」


皆んなが頷き俺達はダンジョンに足を入れたーー


「み~つけた」


俺達がダンジョンに入るのを誰かが見てた。


そして、ニヤッと笑い消えた。

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