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「うぇ~なんか出そう」
目の前の洞窟を目にして正直な感想お化けとか出そう。
リューネの移動で10分くらいで着いたが洞窟を目にして行く気がちょっと無くなった。
移動中魔族の事をリューネから聞いた。
魔物を使役する魔族。
人間より魔力は多く昔から人間と敵対してた。
魔族は昔人間との戦争に負けたらしい。
魔族は魔力は高いが数が少ない。
人間はこの世界で一番数が多い。
魔力が高くてもやはり数は暴力。
しかも人間は魔族よりずる賢く知恵を使いながら勝ったらしい。
で、魔族はある一部の地域にしか住めなくなった。
だから、こんな所にいるのが珍しいらしい。
「というかだよ。この騒動絶対その魔族が関係してるでしょ」
「間違いなくそうだわね」
「よし魔族は2人に任せる。だから2人で洞窟に入ってくれ。俺は周りを…」
はい。
いつも通り強制連行で洞窟に入りました。
「な、なあ。魔族は魔力が高いって言ってたけど魔力探知とかも長けてるのか?」
「そうね。魔力探知は人間よりは高いわね」
「ならよ、俺達が入った事はもう知られてるのか?」
「大丈夫よ。戦いの時から私達3人の魔力は消してるわよ。魔物の魔力が無くなったのは恐らく何か勘付いてるかもしれないけど私達がやった事は知らないわよ」
出た出た。
このチートお姉さん。
もうリューネが魔王って言われてもビックリしないよ。
洞窟は中に入るとある程度光が届いた状態だが…
「う~ん。どうやら下にいるわね」
強制連行で連れてかれるんだが下に下にと階段があってもう辺りは暗い。
途中蝙蝠みたいな魔物や蛇の魔物が現れたがリューネが瞬殺して特に問題なし。
階段を降りた所で戦闘音が大きくなった。
階段を降りた先は大きい岩が沢山並んでいてその先には大きく空いた空間がありそこで魔族とケール団長が戦っている。
岩陰からコソッと見たが
「ケール団長剣に火を纏って戦ってるよ」
厨二心をくすぐる事をしてる。
「ほぅ。人間で物に自分の魔法を纏わせて戦うとは中々やるの」
「そうね。人間にしては中々ね」
「やっぱり難しいのか?」
「そりゃあ難しいわよ。魔法が使えても剣術使える人間なんて中々いないし、逆に剣術が凄くても魔法を使える人間なんていないわ。しかも物に魔法を纏わせるのなんて魔力が高く繊細な技術も必要だからそうそういないわ」
そんな人間にしてはチート級のケール団長を簡単に相手をしてる魔族って…。
「やっぱり低級魔族か。魔力が少なかったからそう思ってたのよね。つまらない」
リューネが残念がる。
「我もガッカリだ」
ブラックも興味を無くした。
いやいやいやいや。
君達やる気を出して。
2人が戦わなかったら誰が戦うんだよ。
ガキッン!
その時何かが折れる音がしたので振り向くとケール団長の剣が魔族によって折られてた。
「あれ?火を纏ってない?」
「言ったでしょ。魔力が高くないと無理だって。頑張った方だけど魔力切れで纏えなくなったのね」
魔族はケール団長に何か話をしてるみたいだがこっからだと聞き取りづらい。
「てかマズイでしょ。ブラック助けてあげれないか?頼む」
リューネだと魔法を使うから洞窟だし派手な魔法だと生き埋めになりそうだ。
「はぁ。仕方ない。我はマサキの僕だからの」
「助かる。ありがとう」
そう言った瞬間ブラックが消えた。
ドゴォーーン
そしてケール団長の方から何かが壁にぶつかった音が聞こえた。
慌てて見ると座り込んでいるケール団長の前にブラックがいた。
「あいついつの間に?というか魔族に何したの?」
「ただ殴っただけね」
魔族相手にも殴りですか。
「と、とりあえずブラック達のところへ行こう」
岩陰から出てブラック達のところへ向かう。
ブラックと合流して
「き、きみ達は一体いつから」
「いやー…その、さっき?」
すいません。
戦いを見ててリューネ達が戦いたくないとか言ってた事を謝りたい。
「それに…ッグ」
まだ何か言いたそうだったがよく見ると怪我しまくりで血も出てる。
「リューネ回復魔法とか出来る?」
「出来るわよ」
「なら団長にかけてもらっていいか?」
「は~い」
リューネが右手をかざすと光が現れケール団長に纏わり付いた。
みるみる怪我が治り光が消えた頃には完治してた。
「立てます?」
手を差し出す。
団長は手を取り立ち上がる。
「君達は…いったい何者なんだい?」
「あ~それは…「誰だテメェラはッ!!」っと」
タイミング良く魔族がこちらに対して激おこで来た。
「ひとまず魔族をなんとかしてからだな」
魔族を真正面で見ると
ブラックに殴られたからか口から血が流れてる。
体は若干黒い。
だが、人間とさして変わらない。
「人間風情がこの俺様を殴りやがって!」
そう言い消えた。
ドゴォーーン
次に魔族がまた吹っ飛ばされてた。
俺の前にはブラックがいた。
「マサキを殺そうとしてたから殴ってやったわ」
「マジ助かります」
不思議と落ち着いてる。
多分俺より圧倒的に強い魔族。
その魔族をこれまた圧倒的に倒すリューネ達がいるからだろう。
「リューネ。今回の騒動はあの魔族だろ?なら聞いた方が良いよな。なのであの魔族を抑えることできる?」
「簡単よ」
「き、貴様らなんなんだよォ!?」
魔族がさっきの激おこから態度が変わりビビってる。
というか俺でも分かるくらいダメージ負っているな。
「低級魔族に話しても意味ないし黙って死になさい」
「死なしたらダメだからね!?」
リューネが人差し指を上から下に向けて下ろすと
「グワッ!?」
魔族はまるで見えない紐に縛られてるみたいに体が縛られた跡が出来倒れた。
「なぁ、どうせわからないと思うが一応聞いておく。何したの?」
「風魔法で束縛しただけよ」
簡潔でよろしい。
「さて、ケール団長」
今まで反応が無かった団長の方を見ると
なんとまあ…整った顔が崩れて驚愕の顔をしてる。
気持ちは大いに分かる。
「団長!団長!」
一応肩を揺すろうかと思ったが一応リューネが回復魔法で治したが念のために顔の前を何回も手を振る。
「…っ!?これは夢なのか?」
「嫌なことに現実です。悪いんですが魔族は捕らえたんで後はお任せして良いですか?」
団長には悪いがこの騒動
俺には必要なイベントだっただけで何かの陰謀とか知ったこっちゃねえ。
だから、尋問とかは団長に丸投げだ。
「色々と聞きたい事が君達にあるが今はやめておこう」
と、ツカツカと魔族の所へ歩いていく。
こういう気持ちの切替もやはり団長まで上った人間だから出来るんだろう。
「魔族よ。この騒動なんの目的だ?」
魔族に問いかける団長は兜があるから後ろからじゃどういう顔で言ってるか分からないが体から凄まじい圧は感じる。
「誰が言うか!お前ら人間が俺ら魔族を見下すんじゃねぇ!!」
「話を変えよう。君1人が騒動を起こしたのかい?」
「死ね!」
ダメだありゃ。
話が一切通じてない。
「…通常なら拷問をかけて目的を話させるつもりだが相手が魔族じゃやはりこの場で殺すしかない。どうやら君は話してくれなさそうだ」
「殺す?俺様を殺す?…」
急に黙った。
「あ」
リューネが一言呟いてから魔族の体に異常が起きた。
魔族の体が紫色に変わっていく。
「こ、こ、このままま殺されるならら道連れだっ!!!」
紫色に変わっていくにつれて肉体も膨れ上がっていく。
「な、なあリューネこれまずいよね?てかまずいだろ!?」
「忘れてたわ完全に。魔族は自分の魔力を暴発させて周りごと自爆で破壊する技を持っていた事」
顔に手をあてめんどくさそうに言う。
説明ありがとう!
「ん?」
魔力の暴発?
「リューネ魔力の暴発って言ったよな?」
「ええそうよ。それよりここで自爆されちゃ生き埋めになるからさっさと出ちゃいましょう」
リューネが脱出を促すが…
俺は魔族に近づく。
それにしたがいブラックやリューネが俺を止めようと前に現れるが…
「“おすわり”」
もう地面とキスをしてる状態だったから倒れこむ事は無いが…
「やっぱり」
紫色になってた体は元に戻り体も戻った。
「な、な、な、何で戻ったんだ!?」
魔族が自分自身の起きた現象に混乱してる。
「ふふ。まさか魔族の自爆を無理矢理抑え込むとは」
リューネが久しぶりに俺をオモチャを与えられた目で見てくる。
「貴様ら何なんだ!?人間のくせに人間のくせに!人間のグファ!?」
魔族が恨めしそうに呟いてたが頭をブラックが右足で踏んだ。
「ぎゃあぎゃあうるさいのう」
魔族の頭からミシミシと音がなる。
「ああ!ストップストップ!」
ブラックが殺しそうだったから一旦止める。
「ケール団長どうします?」
「…そうだな。聞き出そうにも話してくれる気配は無い。本来なら私がしなきゃいけないのだがお願いして良いかい?」
「ブラック…なるべくグロくないやり方でたのんます」
ブチュブチュブチュブチュ
ブチュブチュブチュブチュ
ブチュブチュブチュブチュ
ブラックが足に力を込める。
とても嫌な音が辺りに響く。
ブラック。グロくないやり方で言ったのに…
「ほい」
リューネがそう言うと炎が魔族を包み込み
跡かともなく魔族は消えた。
「2人とも嫌なことさせて悪かった。そしてありがとう」
「我は主人の言うことを聞いただけだ。それに低級魔族を殺すのは魔物を殺すのと変わらん」
「そうね。特に何も思わないわね」
「まあ何にせよ助かったよ」
2人は何とも思ってないのが怖い。
けどそれ以上に感謝しかない。
俺の気持ちは今はどうでも良い。
それより…だ。
「ケール団長…そのですね」
俺からしたら魔族よりも厄介な相手がまだいる。
「私も色々聞きたい事がある。が、今はやめておこう。そして…」
リューネ達に向けて
「魔族を倒してくれてありがとう」
深々と頭を下げる。
「君達がいなければ国は滅んでいた。騎士団長としてイースル国の1人として感謝してもしきれないくらいだ!」
「久々の軽い運動が出来ただけだ」
ブラックは特に何もない感じで言い
「マサキのお願いじゃ断れないしね」
リューネは俺を見てふふ、と微笑みながら言ってくれた。
「さてと…」
多分魔物襲来の親分は倒した。
このままイースル国に行くべきなんだろうが…
「はぁ~」
「酷いわね。顔見てため息つくなんて」
この2人のこと絶対何か言われるよ。
「このまま違う国にでも行こうかな…」
「それは困るよ」
団長が苦笑いしながら
「君達には色々助けられた。魔物こともそうだし魔族の事だってそうだ。だから、国からお礼をしたい」
団長は真っ直ぐ俺の目を見据える。
何だよ。そんな目すんなよ。
分かったよ。
「仕方ない。戻るとするか」
3人に言って洞窟を出る。
流石にリューネに魔法でまた移動してとは言えない。
いや、言ったらやってくれるんだけど俺があの早さ慣れないから無理!
イースル国に近づいた時遠くから人がこっちへ向かってくる。
1人2人じゃない。
もう大勢だ。
「団長怪我ないっすか!?」
「「「団長!!」」」
俺は一旦足を止め団長を心配する人達から離れた。
「リューネ、ブラック。今のうち遠回りしてイースル国に入ろう」
そう言い冒険者やら騎士団やらと絡まれないよう遠回りしイースル国に戻った。




