表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/74

摂政戦記 0083話 他国の動向③

【筆者からの一言】


日独伊三国同盟最弱筆頭の国家元首がここに登場!

 1941年12月13日 『イタリア ローマ』


 ムッソリーニ首相は執務室で一人思いめぐらしていた。


 欲しい。

 何としても欲しい。

 是が非でも欲しい。


 ムッソリーニ首相は心の底から欲していた。


 日本が持っている原子爆弾が是非とも欲しいと。


 その思いは痛切だった。


 我が国の戦争はうまくいっていない。

 フランス戦で躓き、ギリシャ戦も躓き、東アフリカ領のエチオピアはイギリスに奪われ、地中海で負け続け、北アフリカでも惨敗を喫し続けた。

 ドイツ軍がいなければ北アフリも失っていただろう。


 今や北アフリカ戦線はロンメル将軍の独壇場だ。

 北アフリカ戦線にロンメル将軍が派遣されたのは今年になってからなのに。

 初めてドイツ軍が踏む北アフリカの大地。慣れない環境と戦場の筈だ。

 ところがロンメル将軍に率いられたドイツ軍は連戦連勝で戦果をあげ続けている。


 それは逆に我がイタリア軍の弱さを際立たせている。

 もはや我がイタリア軍の面子は丸潰れである。

 この状況に苛立ちを感じているイタリア軍将兵は多い。


 この我が軍の不甲斐なさを私は将軍達の指揮に問題があるとした。

 当然だろう。戦いではいつも敵より我が軍の方が数が上なのだ。

 武器とて性能でそれほど負けているわけではない。

 ならば問題は指揮ではないか!


 一頭の獅子に率いられた羊の群れは、一頭の羊に率いられた獅子の群れに勝るのだ!


 だが将軍達は、責任を一切認めず、この私に! このドゥーチェに! 問題があると言いおった!

 将軍達はこのドゥーチェが準備も整っていないのに無理な戦争をやらせた結果だと言い張り、自分達の責任を認めようとしない!

 なんて奴らだ!


 許されるならあんな奴らは全員更迭してやりたい!

 だが、それをすれば軍は混乱する。あれでも軍内部の影響力は無駄にあるからな。

 えぇい! 戦場では役立たずの無能老人の癖に!


 おかげで最近は私を見る軍内部の若手将校や国民の目も厳しくなりつつある。


 全てはあの無能どもが悪いのにだ!

 理不尽だ!


 ここは新たな戦場で新たな勝利を求め私の足場を固め直す必要がある。


 仕方なくヒットラー総統に東部戦線への参加を申し出たが、あの男は断りおった!

 同盟国の癖にこちらを気遣う事ぐらいできんのか!!


 だからだ。こちらの助力を断わるからモスクワ一つ取れんのだ!

 我が精強なるイタリア軍が参加していれば、今頃モスクワは陥落していただろうに。


 それより日本だ。


 原子爆弾などという強力な兵器を東洋の島国に住む小さな有色人種が完成させていた事は驚きだ。

 だが、役に立つ。

 日本と同盟した事は正解だったな。


 私の、このドゥーチェの判断に間違いは無いのだ。ハッハッハッ。


 日本と交渉して原子爆弾を譲ってもらおうか。


 その原子爆弾を利用して偉大なる戦果をあげ、軍と国民にドゥーチェの信頼を取り戻すのだ!!


【to be continued】

【筆者からの一言】


果たしてムッソリーニ君は原子爆弾をわけてもらえるのでしょうか?

それは筆者にもわからない……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ