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摂政戦記 0043話 同盟成立

【筆者からの一言】


今回の歴史では組むようです。



1940年夏~秋 『日本』


 7月16日、史実と同じく米内内閣が総辞職した。


 陸軍内部と海軍内部の日独同盟推進派が結び付き、英米協調路線の米内内閣を倒そうと暗躍した結果である。


 史実での日独伊三国同盟には、それをして英米を牽制し両国からの中華民国政府への支援に圧力をかけ長期化している日華事変を終結に導こうとの思惑もあった。

 

 しかし、今回の歴史においては日華事変は既に短期で終了している。

 

 今回の日独同盟推進派の思惑は南進政策がより先鋭的に出たものと言えた。

 オランダ、フランスがドイツに敗北した事が陸海軍内部の日独同盟推進派を拡大させた。

 アジアにおけるオランダの植民地「蘭印(インドネシア)

 アジアにおけるフランスの植民地「仏印(ベトナム・ラオス・カンボジア)

 ドイツと同盟する事で、その本国がドイツの軍門に降った「蘭印」と「仏印」を日本の保護下という名の属領にしようという考えを持つ者が陸海軍内部に多数出たのである。


 陸軍内部は朝鮮防衛、満洲防衛の必要性を重要視している事から伝統的に「北進論」の思想に染まっている。

 しかし、だからと言ってフランス本国とオランダ本国が敗北しアジアへの影響力を低下させているこの状況を見逃すには惜しいと考える者も陸軍内部にはそれなりにおり、その勢力は大きくなりつつあったのである。


 海軍としては伝統的に「南進論」の思想に染まっている。

 それに昨今の国家経済における必要資源の重要性は年々高まるばかりであり、特に南方地帯から運ばれてくる資源は必要不可欠である。

 その南方資源地帯を押さえ、日本の国力を上げ繁栄させるのに、この状況は丁度いい機会に見えたのである。

 

 その陸軍内部の一派の思惑と海軍内部の一派の思惑が一致したために日独同盟推進派が力を強め、英米協調路線の米内内閣を倒すに至った。


 そして陸軍の全面的な後押しと海軍の一部から後押しを受けて近衛文麿による近衛内閣が成立する。


 近衛内閣は「日独伊三国同盟」に向けて動き出した。

 ただし、最終的にはこれにソ連を入れる思惑もある。

 これは松岡外相が積極的に推し進めている案であり、日独伊ソの四ヵ国で英米に対抗しようというものでだった。 

 陸軍としても、取り敢えずはソ連を入れる事に否定はしなかった。

 ノモンハン事件によりソ連軍が侮れない事を痛感した陸軍内部には、満洲と朝鮮の安全が確保されるのならば一時的な同盟も否は無いという考えもあったのである。

 海軍としてはソ連と手を結ぶ事でより一層、対英米戦略が強化されるという見方があったからである。


 そして近衛内閣の成立から2ヵ月後の9月27日、ソ連は参加していないが、ここに「日独伊三国同盟」が成立した。


 しかし、それは国外において激烈な反応を引き起こす事になる……


【to be continued】

【筆者からの一言】


そんなわけで「総長戦記」の中立方針とは違い、この歴史では枢軸陣営に入りました。


それを黙って見ている総長。その真意が気になります。

本当に総長はこの同盟を守る気があるんでしょうか?

ちょっと聞いてみましょう。


筆者「中立じゃだめなんですか?」

総長「……」

筆者「陛下は同盟に反対では?」

総長「……」

筆者「アメリカと戦争する気ですか?」

総長「……」

筆者「この同盟を最後まで守り通すんですか?」

総長「……」

筆者「平和じゃだめなんですか?」

総長「……」

筆者「何もご返答いただけないようです。残念」

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