オオカミの下心
オオカミさんたちに 罠について ちょっぴり 聞いてまいりました。
彼らの下心 すべて話してくれているとは 到底思えませんがwww
ちょっくら お話を聞いてまいりました…
いつクリスティを見初めたかって?
正解は、宮殿にいれたあとからかな。
最初は、一旦宮殿にはいることで箔と肩書をつくり、侯爵家からそとに出せば、降嫁先でなに不自由のない生活ができ、且つ大事にしてくれるだろう男に引き渡そうと思ってたんだよ。
初めて、クリスティと対面したときからね。
俺にそうさせたくて、あいつは侯爵家にお忍びで遊びに連れ出したことも言われなくても判っていたしな。
あいつが娶ればいいものを、あいつはその姉のエレーナを得るために画策をずっと練っていた。
伯爵家の次男のあいつが侯爵家の長女を獲るには、それなりに骨がおれる仕事をしないとダメだろう?!
すこしぐらい手伝ってやってもいいと思ったんだ
それだけの仕事をあいつはいつもしている。
まあ、侯爵夫人はもっと位の高い男のもとにエレーナをだし、侯爵を甥っ子に継がせたいとおもっていたみたいだが、侯爵はあいつを婿養子にして継がせたがっていたのもわかってたからな。侯爵に貸しを作っておくのも悪くない。
それに、侯爵夫人がクリスティにつまらない嫌がらせをしているのは一目瞭然だったしな。
俺が一目で誰だかわからないなど、国内にいてありえない。
その日は、侯爵に他に用があったものの、近々後宮に召しあげるから、教育をある程度しておくようにと言い残し、帰った。
まあ、数年後、姉と共に召しあげたら、教養は一流なのに、一般社会の常識が図ったようにすっぽぬけ、俺が誰だかやっぱりわからないとんでもないことになっていた。
最高峰の肩書をつけてやるために、正妻候補としてはいったから、正妃の扱いになっているのに、正妃扱いになってることすらきづかない。社交にだせず、囲った。
その間にクリスティのようすを見ている間にすぐ気づいた
殿下扱いされない居心地のよさを。
何もわかっちゃいないクリスティのよさを。
あいつの海外での仕事中、俺には全く理解できないエレーナにたかる虫の駆除をするなかで、クリスティへの罠を張ったんだよ。
だから、エレーナのいうような最初に会ってからの罠じゃないんだよ。
え、殿下は そんなことを言っていたの?
わたくしが言っているのは 殿下の張った罠のことじゃなくて …あいつが張った罠よ。
あいつは あのこを不憫に思っていたの。
まあ、わたくしが構えば構うほど 母の嫌がらせが大変なことになることはわかっていたから放置していたのだけれど、とても不憫がっていたのよ。
だから 頼み込んだのだとおもうのよ。どこかに降嫁してやってくれと。
でも殿下をお連れして、殿下にお会いしたら、あのこは殿下を刺激した。
それをあいつは見逃さなかった。
殿下が あのこ得るための罠を張り巡らせたのは 殿下の意識のなかでは 後宮に召し上げたあとのつもりなのかもしれない。
しかしながら、殿下の意向であのこの教育の手配をしたのは あいつなのよ。
殿下を刺激した部分をちゃんと残しつつ 妃になったときに恥をかかず支障がないように。殿下の食指が動くようにしあげた。
だから わたくしは あいつの罠 に はまっているっといっているのよ…。
なんのために その罠を張ったのか 考えるだけでわたくしは複雑な心境になるのだけれども。
もちろん あのこのためだけじゃないわ。
あいつは 伯爵家の次男。子爵ではあるけれど
このまま殿下の側に居続けるには もっと上の爵位が必要。
我が家には 男子がいない。侯爵位を受け継ぐ男子が。
父の門下生の中で 一番優秀であることは 間違いなく 父ももともと婿養子。
ともあれ、はまっているとわたくしがいっているのは 殿下もはまっているあいつの罠のことなのよ。
いろいろ話を聞いてきたんだ。
エレーナが怒ってた?
そう?
まあ、いつも怒ってるからね。怒らせておけばいいんだよ。
え、俺が爵位目当て?
そんなことまたいってたの?
そっか…
いや、爵位ね 確かにこのまま子爵のままでは 殿下の側近を続けることはいろんなバランスがよろしくないけれども、そんなもの殿下が適当に見繕ってくれるだろうと思っていたさ。
兄に悪さをするように仕向けて 取り上げちゃうとかさ。
実のところ おれも クリスティと同じ出生なんだよ。
ただ、本妻さんが 心がとてつもな~く広い人で受け入れてほのぼのと成長できたんだが、兄のほうがビクビクしている。俺がほしがるものをいつだって欲しがり、伯爵位を俺が狙っていると信じ込んでいる。
そんな兄をみて 俺の父親は 侯爵のところに勉強にだしてくれたのさ。
おかげで エレーナにたかる害虫をどうどうと駆除できたんだけどね。
俺は結局のところ 楽しめればいい。
殿下がいろいろ企んでいるのをそばで見ているのも楽しいし、エレーナを怒らせているのも楽しい。
俺のことをいろいろ考えて怒っているのならば なおさらいい。
手に入ればそれでいいんだよ。
欲しいものがね。
父も オヤジさんもいろいろあると思う。
っつうか、全員が企んでいる。
駒でいるようで、実は駒もいろいろ考えていて ルールをときどき無視して いっきに進める駒って、
…面白いと思うんだけどね。 俺。
まあ、クリスティを殿下が食指が動くように育てたのは俺だよ。
殿下は追いかけられすぎたんだよ。
追いかけられると 逃げたくなる。
でも 逃げるものは 追いかけたくなるだろ?
クリスティから 世間一般の貴族の常識を教えず無垢のままにしてある。
殿下をみても 殿下と認識できないため、殿下として扱わないし、媚び諂わない。
好きそうなタイプだろ?
殿下が気に入れば、逃げないように罠をしかけて絡め取ることは長年の付き合いだからわかってた。
クリスティも殿下が何者かを知ってしまえば 逃げるだろう。そうすれば、また 追いかけたくなる。
もう夢中さ。
下手なところに内々に嫁にだすより、誰からも守ってくれるであろう権力をもっているやつの側にいるほうが クリスティにとってもいいだろう。
それにこれがうまくいけば オヤジさんも喜ぶし、エレーナが手に入りやすくなる。
それだけのことなんだよ。
うん。たぶんね。
ん?
ああ、みんなに話をいろいろ聞いてきたんだ。
で、最後に僕なわけだね?
うちの息子に話を聞いてきたの?
いい子だろ?
出来もいいんだよ。
伯爵にたのまれてさ。
長男よりどうも出来がよさそうだから、ちょっと鍛えてくれないか?って。
あの伯爵、腹、黒いよね。
うちは 女の子ばかりで後継ぎがいないし、僕自身婿養子で侯爵位を継いでいるからね。
やれやれ。
できの悪い妻の甥っ子に爵位を譲るのは ちょっとはばかられるんだよね。
え、妻?
まあ、クリスティについてはちょっと怒らせてしまったけど、夫婦仲は円満だとおもうよ。
ただ、表立って社交には出せなかったんだよ。
クリスティの母親は美しかったけど表にだせるひとではなかったからね。
だから あえてあまり教育を施さなかった。
そのまま そこそこの財力のあるどこかへ外に出せればいいと思っていたんだよ。
何の謎を持たせないまま。
でも うちの自慢の息子がうまいこと計らってくれた。
下手したら うちは 公爵位を賜ることもあるかもしれない。
まあ、この事実がうちの息子になることを決定づけたといってもいいけどね。
ご褒美に欲しがっていたエレーナをあげることにしたんだよ。
侯爵領のとなりの領地をもつ子爵だったから うちの領地もひろがるよねwwww
いや、伯爵も粋なことをしてくれたよwwww
伯爵にも伯爵の下心ってやつが あるとおもうんだけどね?
世の中持ちつ持たれつっていうじゃない。
これでクリスティの出生について あれやこれやと周りが言うようなことはできなくなるしね。
殿下がしっかり護ってくれるだろうからね。
いいんじゃないかな。
画策した結果だろうが、みんながハッピーならそれでいいんだよ。
ま、政治はまた別だけどもね。
気がすんだら消してしまうと思われます
ド素人が練習がてら書いたものなので 酷評は ご勘弁してくださいませ。
ほめられると伸びる子です(笑)