お前ら、働いてくれ【ガラ恵編】
職業訓練に時間がかかるので、元々一芸に秀でたやつらから説得することにした。
次のターゲットはガラ恵だ。
「ガラ恵、闘技場やらんか?死なない程度に痛め付けてくれればええ。」
「あ、全然いいッスよ。」
ピグマアレーナ。収容人数3万人、
スタジアム内には、400人収容のVIPラウンジ及びスイート、200席の報道メディア席、レストラン・小売店・衣料品店が収容されている。さらに、追加料金なしで駐車することのできる駐車場がだいたい2000台分用意されている。
ここにはサッカーとバスケなどのコートも併設されている。
「じゃ、試合組むから来週からよろしく頼むで。」
「了解ッス」
一週間後‥ピグマアレーナ
「デビュー戦やな。手始めに今日はガラーネと戦ってもらうで。」
「あんなカカポみたいな奴が相手でいいんスか?」
「カカポより弱いかもやが‥圧倒的勝利を見せつけ強い対戦希望者を釣りたいねん。」
「ガラーネは生け贄ッスね?」
「そうやね。残念ながら。」
「じゃ、ちょっとガラーネと話してくるわ。」
ガラーネの控え室に入ると、ガラーネは恐怖で震えていた。
「‥ぼくはおしまいだ‥ここで死ぬんだ‥。」
こいつ‥僕っ子やったんか‥。
「‥まあガラーネ、一度死んだと思えば出来んことはないはずや。ていうか防具つけるから死なん。」
この防具には各部位にライフポイントが設定されており手足が0にされても片方が生きてれば試合は続くが頭部と胴体が0なら敗北。人が死なない戦争は楽しい。
「ま、そういうことやから頑張れや。」
入場するガラーネとガラ恵。武器はガラ恵がグラディウス、ガラーネがロングソード。リーチはガラーネの方がある。
審判から説明を受ける。
「ルールは殺人以外何でもあり。2本先取です。では、一本目はじめ。」
「ふおおおおっ!」
ガラーネの大振りな縦切り‥本当はかわせたがガラ恵はグラディウスで防ぎロングソードを掴むとぐるんと横に回しガラーネを蹴り飛ばす。ロングソードを奪い取ったガラ恵はグラディウスとロングソードの二刀流でメッタ打ちにしていく。
「お前は勇者じゃなくて街娘がお似合いッス!」
全部位ライフ0‥。5分しないうちに1本取られた。
「‥ガラ恵、つえー。」
ピグマの思惑通り早くもガラ恵のヲタ化が進んでいる。
「‥良いぞ‥もっとカッコ良く打ちのめすんや‥ガラ恵‥。」
ピグマはニチャアと笑った。
「まだ試合続行しますか?」
審判の問いに首を横に降るガラーネ。これにピグマがぶちきれる。
「ガラーネエエエエ!敗戦とはッ!自分は負けてしまったと思う戦いッ!のことやで!お前まだ行けるやろオオオオッ!」
「グスッ‥ム゛リ゛でず‥。」
ガラ恵の圧倒的勝利は国内外に拡散された。
数日後‥ゲルマニア地方ドイッチュラント
「あんな強い奴がキプロスなんかに居たなんて‥ワクワクしてきたでちゅ~。」
一人の金髪三つ編みおさげ女がキプロスへ向かった。