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お前ら、働いてくれ【ガラ奈編4】

チャオチャオの店は邪道食堂の傘下に入って数分で解散を命じられた。

「キャハハ!橋の下で乞食でもしてなさい!チャオ~!キャハハ!」

「まあ、当然の結果やろなあ。チャオチャオが美少女やったらアレやったけども。」

ホームなので向かうところ敵なしであった。邪道食堂を潰そうとした料理人は完全アウェーの中返り討ちにされていく。


数日後‥


「どうも。おはようございます。邪道食堂ピグマ屋さんってここですか?」

「そうやけど‥」

「我々、偽日本食の取り締まりやってる者なんですけど、こちらで違法すしやってるって情報入って調査しに来ました。」

「え、違法とかあるんや‥。」

「ええ。法律違反してるんですよね。違法寿司は最低でも60年は固いです。」

「え‥嘘やろ‥。」

「脇の下おにぎりとかは極刑になったケースもあるんですよ。」

「え‥嘘やろ。」

「防犯カメラとかありますか?ちょっと確認させてもらっても?」

「いやちょっと待って‥いや、ちゃいますねん。寿司とかおにぎりとかじゃなくて、その‥ちゃいますねん。揚げ物してただけですねん。」

「ちょっと中入っていいですかね。」

「いやー‥ホント、すんませんでした。」

「?」

「これで見逃して欲しいんやけど‥」

ピグマは有り金全部出してきた。

「いやーそういうのはちょっと‥。」

「ホント見逃して欲しい」

「うーん。分かりました。今日のところはこの辺で‥」

「よっしゃ‥じゃねーや‥ありがとうございました」

結論、詐欺であった。ガラ奈はブチきれていた。

「このキモオタァ!生きてるだけでも罪深いのにまだ罪を重ねるの!」

「いやーまさか詐欺だったとは。ハハハ。」

調査の結果、チャオチャオの仕業の可能性が出てきた。

「報復に行くわよ」

「えぇ‥」


数時間後‥香港‥


廃墟と化したシルクロードに入るピグマたち。

「おお、ピグマじゃねえか。よく見つけたな。しかしおめえのあの慌てぶりは笑えたぜ。」

「わーくにの諜報部隊は優秀やから。今は詐欺師で食ってるんやね。それにしても惜しい男や。まじで邪道食堂こいや。」

「邪道食堂に居場所は無いわ。こいつが行くのはピグマん家の地下迷宮の奥深くよ。」

「やれるもんならやって‥ふがっ」

喋ってる最中、ガラ奈は脇の下に隠していたおにぎりを口の中に球速121キロくらいでぶん投げた。

チャオチャオは泣き始めた。

ふと思い出したあの日のこと。友達と食べたおにぎり。汗ばむ肌‥夏の風。笑って話したあの時間‥。あの頃の無邪気な笑顔、もう一度感じてみたくなった。

「脇の下おにぎり‥ありがとう。」

存在しない記憶がチャオチャオに刷り込まれていく。

「地下迷宮行きなさい。」

「‥はい。」

「ちゃんとしたマトモなチャオチャオになってまた帰ってくるんやで。」

金を全額取り戻したが、香港競馬で半分失うのであった。






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