欧州全一になりたいねん!2
大会まであと7日。
トラップ、ドリブル、シュート、ポジショニングすべてをテキトーに教え込んだ。戦いの中で自分で考えるしかない。ピグマは面倒くさがりなのだ。
「代表メンバー発表するで。ガラ恵、ガラーネ、ガラ妃、ガラシャは固定。控えはガラ乃、ガラ奈、ガラーヌ、ガラ矢で行きますゥ」
選ばれなかったものは普段どうりの日常に戻り代表メンバーは仕事しながら練習する。なかなか激務である。
グラウンドには、全員の疲労感だけが舞っていた。
「じゃーまずウォームアップなー。そこらへん走っといてー」
ピグマの声もだるい。笛ひとつ吹かず、日傘をさして寝転がっている。
「えー、どこまで走ればいいの、ピグマ」
「そのへんで適当にぐるーんでええ。」
走り出すメンバーたち。
ガラ妃は裾をまくりながら黙々とダッシュ。
ガラ恵は「ククク‥スパルタ野郎の顔を砕くのが楽しみッスねェ~‥」などと言いながらスキップ交じり。
ガラシャは真顔で一周、心拍数も変わらず。
ガラーネは途中でキノコを見つけて脱線。
「次、パス練習するでー。…ていうか、みんなボールどこやったん?」
「えっ?ガラ奈が投げて遊んでたやつ…どっか行った」
「またかい!」
結局、ボールを探して3時間が経過した。
「はいじゃあ、2対2で軽くミニゲームやるで」
ピグマがくじ引きで適当にチームを決める。
1試合目‥
ガラ妃&ガラシャ vs ガラ恵&ガラーネ
開始5秒でガラーネが自爆転倒したり。
こぼれ球を「ガラーネごと逝けッ!!」とガラ恵、弾丸シュートしたり。
ガラ妃は、まさかのファルコン(ボディフェイク入れて逆方向にジャンプしながら足裏でボールをドラッグする技。怪我注意)でガラ恵を抜き去る。
「いやなんでそれ出来んねん…!」とピグマ、思わず起きる。
その頃控えメンバー‥
ガラ乃とガラ奈とガラーヌとガラ矢は、コート脇でお茶会中。
「練習?あー、本番出るかもやけど…体力温存しとこ。そらそうやろ?怪我したら本末転倒やしィー。」
ピグマは遠くからそれを見て、
「まあええか…こいつらなんか地味に上手いわ」
と再び寝転がった。