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欧州全一になりたいねん!

全員働きだしてピグマん家の家計は破産の危機を乗り越えた。

聞き分けいい奴らで良かったわほんまァと思ったピグマは調子にのってさらにムチャ振りすることにした。

「実は今度サッカーの欧州全一決める大会がキプロスで開催される予定なんやけどあんたらに出てほしいんよ。」

ガラ恵はやる気満々であった。

「サッカーってアレッスね?スネ破壊したり鼻骨粉砕したりめちゃくちゃ楽しそうッスねえ!」

「あー‥いや‥そういうゲームでは‥手以外で球をゴールに入れるだけなんでェ~。ちなみに難易度ブルータルなんで4人制で禁止技は無いんやけど間接技とか格闘技するのは無し。先に3点取ったら勝ちや。」

「あー‥じゃ遠慮し‥」

「いや!出ろ出ろ!出てくれ頼む!ガラ恵ってなんでも出来る子なんやろ!?」

「優勝したらお願い聞いてもらっていいッスか?」

「ワイのあばら骨一本でキプロス優勝出来るなら安いもんやで。」

こうして、サッカー・キプロス代表は結成された。


ピグマアレーナの近くの練習場所で初練習‥。


「で、あんたらサッカー知ってるん?」

ピグマの問いに、沈黙が流れる。

「ボールって何でできてるんスか?」

「手で持ったらアカンの、なぜ?」

「何分で相手を気絶させれば勝ち?」

「敵ゴール内で待ち伏せするのは禁止ですか?」

ピグマは頭を抱えた。悪夢である。

「お前ら……全員サッカー知らんのやな?」

「でも大丈夫ッスよ」

ガラ恵が胸を張って言った。

「勝ちゃいいんスよね?勝ちゃ!」

その時、キプロスで調整中のサッカースパルタ代表キャプテンであるアンドロクレスが絡んできた。

「ザコ球団が何やってんだ?おめえらみてえな弱小が欧州全一で戦うなんてあり得ねえんだよ。この舞台を汚すんじゃねえ。サッカー関わんな。」

これにガラ恵が反応する。

「ザコかどうかはやってみないとわかんないッスよ。初プレイなんで。」

「そんな奴らにうちが負けるわけねえだろうが。欧州全一2回獲ってんだよ。」

ピグマは煽るだけなので楽である。

「や‥やったろやないかい!島国根性見せたるわ!Let's rock!」

キプロス代表メンバーはガラ恵、ガラーネ、ガラ妃、ガラシャ。

スパルタ代表メンバーはアンドロクレス、ケファロス、テラメネス、クレオメネス。


「いいウォームアップになりそうッスねえ~」

先攻キプロスで試合開始‥。

ガラーネはガラ恵にパス‥。

パスを受けたガラ恵の右足から放たれたワンタッチシュートが、球速150キロを超えた。

このシュートはアンドロクレスの顔面に直撃ししばらく動かなくなる。こぼれ球を拾い当然、スパルタのフィールドプレーヤーがプレスに来るがことごとく弾丸シュートで顔面を破壊していく。

ついにゴールキーパーのケファロスのみとなった。

「おらァッ!」

弾丸シュートが飛んでくるがケファロスはなんとか弾く。しかしガラーネがこぼれ球を押し込み1ゴール

しかしもうゲームにならないので試合終了。

「……おい、体やわすぎなんやが?」

「どうッスか? 勝ちなんスよね?」

「いや、勝ったけどな!なんか……あかん気がするわ!しかしあの優性思想のスパルタ人どもを倒すとはなァ。こりゃガチで期待やわ!」




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