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お前ら、働いてくれ【雑用係編】

ガラ和はピグマの主治医だし、ガラ矢、ガラ子、ガラテアを働かせれば全員なにかしらしているので不平等もなにもない。比較的まだ普通の人に見えたのでピグマは3人を雑用係にすることにした。

めでたく雑用係に抜擢されたその瞬間から、彼女たちは「まだ普通っぽく見えたこと」を深く後悔することになった。

何しろ、雑用の範囲が雑ではなかった。掃除、洗濯、書類の整理、V8の化身のメンテナンス作業まで。

何度か抗議してみたものの、ピグマの左耳から右耳へ、風のように流れていくだけだった。

それでも彼女たちが文句を言いながらも仕事をこなすのは、

「今のところ他に出来ることがない」

という、悲しいほど現実的な理由による。

ガラ子はピグマの日常的な変な圧力に耐えかねていた。

「ダイジョブ!ワイは人間だから」

「君はワイの味方だからワイを見捨てることはできないやろ?」

「ワイを拒否する罪は重いやで。」

ガラ子にとってこれらはキモすぎてキチゲが溜まる原因であった。

今夜もまた、オリンポス山にきてキチゲを解放する。

「うー!うー!こちらキプロス警察キチゲ解放課!深夜パトロール実施中デス!うー!うー!」

ガラ子はとんでもない衣装で騒ぎながら夜道を練り歩いた。

山奥には入りはじめ、奇声を上げる。

「ヴォ!ヴォ!ヴォ!ヴォ!ヴォ!ヴォオオオオオッ!」

「‥‥服でも脱ぐか‥」

服を脱ぎ捨てるガラ子。

「いと哀れなり~!いと哀れなり~!」

くるくる回りながら歌いはじめる。

するとすぐ近くから笑い声が聴こえてきて血の気が引いた。

「ぶわっはははへ!何してんねんこんなとこでェ~!クソおもろかったわ!」

「え‥ピグマさん‥そんな‥いつから‥!?」

「うー!うー!言ってた頃からかな。録画させてもらいましたわ!めちゃくちゃおもろかったんで!」

ガラ子はショックのあまり気を失いかけた‥。

「いやーワイもキチゲ溜まるとここに解放しに来るんや!一緒にキチゲ解放しようや!」

「あぁ‥はい‥。」

それからピグマとガラ子はアホみたいに奇声をあげたり服を脱いだりした。ガラ子におぶさってバイクみたいにお下げをハンドルに見立てて爆走した。

「パラリラ!パラリラ!」

「ヴォオオオオオッ」

その時だった。

「何してんスか?こんなとこで。」

ガラ恵であった。

空いた口が塞がらない。

「お前‥いつからおったんや‥」

「え‥二人が来る前からッスけど。トレーニングの為ッスね。ちなみに面白かったんで録画しました。」

「‥。ガラ恵‥頼む、見なかったことにしてくれ‥頼むで‥」

「いいッスけどお願いがあるんスけどォ!」

「‥あ、‥はい。」

「物分かりよくて助かるッス」

そういうとガラ恵は二人のスネを鉄の棒で強めに擦りあげたりした。

「痛すぎなんやがーッ!」

「ヴォオオオオオ‥!」

「ククク‥次はこの棒で太ももの裏側グリグリするッス。」

「ヴォオオオオオ‥」

3人‥いや、1人のキチゲ解放は朝まで続いた。

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