お前ら、働いてくれ【闇の乙女編】
ピグマはガラ美、ガラ夢、ガラ夜が音楽活動を始めている事を知った。
「なんや、アイツら。早く言ってくれればええのに。国家権力ごり押し露出させたるで。」
ダークで邪悪な病み深きグループにする予定である。
「ちょっと一曲なんか聴かしてくれへん?」
「聴かしてくれへん?じゃねえんだわ。キモオタ。どこで知ったんだよ。」
ガラ美がキレる。
「ワイは乙女の秘密を集めるのが仕事なんやで。」
「‥。」
あまりのキモさに言葉を失う3人。
「すぐにピグマアレーナでやらしたるわ。なるはやで仕上げてくるんやぞ。」
数日後‥
「じゃ歌ってもらおうかな。ガラ夢さんとうぞ。」
「曲名は祝福です‥。」
ガラ夢は病みがちだからこのグループの方向性的には向いているはず‥
「誰かの笑い声が~遠くから聞こえてくるゥー幸せそうでェ羨ましくてェ胸が締め付けられるゥーおめでとうと笑顔で言った言葉は嘘じゃなァい心からそう願ってる本当のことなのにィだけど少しだけェ黒い影が心の隅に潜むゥー満たされない想いがじわりと疼いてくるゥー!口先で祝福しィ腹の底で呪うゥー!こんな自分が嫌になるーそれでも止まらないィ!嫉妬と羨望と後悔と不安が渦巻いて私を飲み込んでいくー!いーつーかこの感情が消えて無くなるまで祈りを捧げてるゥー誰にも言えないこの秘密を抱いてェー‥」
ピグマの予想どうりちょっと影のある病み曲が出来ていた。
「いやー期待を裏切らんなおかっぱわ!採用ー!」
「では次、ガラ夜さん。始めてください。」
「‥あ、はい。笑殺です。歌います。」
「狂気に満ちた~笑い声が響く暗闇に満ちたこの世界で~残酷な運命が待ち受けるゥー誰もが逃れられないーッ笑い殺すゥーこの愛の行方ェェ闇に満ちた愛の果てにィ~」
ピグマが思ったより透き通っていた。
「もっとスラッシュメタルな奴かと思ってたわ‥。とにかく採用で。」
「ガラ美さん。どうぞ。」
「涙の果てにィ~見える光ッ!
心を奮い立たせ前を向いてェ
強さを知るゥーッその瞬間
幸せが待っているゥーン!」
ピグマ的にはアウトであった。世界観的に合わねーなと‥。
「なんやねんその歌ァ~。そんな曲売れるわけないやろー。ちょっとガラ美さん‥ごめんやで。」
「‥ギギギ‥。」
ガラ美はやはりダークな方向性に合わないのでソロ活動することにした。