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ついに末期か?



「そろそろ出たいんだが…」


流石に体温の高い亜人に風呂長時間は無理だ。

これこそのぼせる。

多分今の俺の顔は真っ赤だと思う。

気付いてくれると良いんだが…


「あっ、ごめん!出よっか」


「おぅ」


気付いてくれたっぽくて良かった…

質問責めとか絶対に嫌だからな。

…後の行動ってどうするのか?

脱衣所で着替えて飯を食う?

俺は飯を食えるのか?

まあ問題はそれに限った話ではないな。

寝床もどこか分からないのだし。


「終わったね?ご飯食べに行こうよお腹空いた~」


「俺も、食えるのか?」


「何言ってるの、当たり前じゃん!」


「本当か!?」


嘘だろ。夢みたいだ。

生き物らしい飯を食えるのか。

今までの飯は思い出したくないようなものばかりだった。


「まあまあ、とにかく行こ。アルドはきっとびっくりするよ!」


びっくり?何故驚くんだ?

怖いな。何が待ってるんだ…?

俺には未知のことで全く理解ができないな。

まあそんなことは置いておいて、流石に腹が減った。

そんなことを考えながら俺はトレイスに付いていった。




「じゃーんっ!」


「…え」


食堂?に入ると、テーブルに乗りきらないほどの料理がたくさん並んでいた。

どれも旨そうで腹が鳴る。

良いのかこんなものを食っても。


「良いのか?」


「良いに決まってるじゃん!アルドのために用意したんだから」


俺の…ため…?

つくづく訳が分からないな。

だが、悪くない。

とてもいい気分だ。


「いただき、ます」


「どうぞお召し上がりください」


他の控えていた使用人が言った。

こんなものを用意できる使用人にびっくりだ。

でも、こんなことを考えるよりも腹が減って体が先に動いた。


「うまいっ!」


飯ってこんなにうまかったっけ?

もうどうでもいいくらいに腹を満たしたい。

スプーンもナイフもフォークも、使い方が分からないその辺にある食器も、全部訳が分からなかったけれど、適当に使って使って、目の前にあるご馳走を食い付くした。


「凄い食べっぷりだね、どんだけお腹空いてたの?」


笑いながら聞かれる。

しょうがないだろ、食事らしい食事も食ってなかったんだから。


「しょうがないだろ」


「まあそうかもね」


「…ご馳走、さまでした」


「お腹いっぱいでしょ?そんだけ食べればね」


「うん」


「つーことでー!お腹も満たされたことだし、ルームツアーするよ!」


「唐突だな」


「良いじゃんちょっとくらい!」


「俺が来てからずっと唐突じゃないか」


「ぅぐっ」


図星を突かれて何も言い返せなくなっているのが何やらおかしい。

ここに来てから楽しいことばっかりで仕事を忘れそうだ。

トレイスに手を引かれて、それだけで嬉しくて、これが忠誠心というのか?

それとも、少し違う気がするが今は忠誠心のままで良いだろう。


「ほら、ここが僕のお部屋だよ!」


「広くて綺麗…」


俺なんか消されそうなくらいに整っていて、どれも豪華で煌びやかなものなのにその眩しさを感じない。

とても素敵な部屋だった。


「何見惚れてるの?」


「何でもないっ!次々!」


「あははっ、次行こっか」


無邪気な笑顔が眩しい。

きっと俺と並べると黒と白のように白黒つくんだろうな。

だとしても俺はトレイスの隣にいたい。

なんというか、トレイスの隣は心地好い。

ずっと、隣にいていたい。

何部屋かの紹介を終わるとトレイスは妙ににやにやしながら最後の部屋だと言って紹介をしようとする。


「じゃじゃーん!ここがアルドの部屋だよー!」


「俺の、部屋?」


「そうだよ!ここのものは自由に使ってね~」


「良いのか?」


「良いに決まってるじゃん?」


この主人は、飯のみならず奴隷に部屋を与えてくれると言うのか。

俺の、始めての、俺だけの、部屋。


「…嬉しい、ありがとう」


「いいえーっ!」


笑顔が可愛い、俺なんかよりもよっぽど。


「お前、顔整ってるよな」


「んー?アルドの方が可愛いじゃん?」


「っは!?」


「ふは、また顔真っ赤じゃん」


顔の色をからかわれる。顔があつい。

きっと情けない顔をしている。


「ねえ、アルドの使用人以外のもう1つの仕事、教えてあげようか?」


何を言い出すのだろう。

こういうときのトレイスは怖い。

何を言い出すのか分からないから。


「…何?」


「僕とえっちするの♡」


「はぁ…?」


本日何回目かの何を言っているんだ。

本当に狂っているのか?

大体俺ら男同士だぞ、どうやるんだよ。


「まあまあ、夜は長いんだし…♡」


どさっ、と、俺がベッドに押し倒される音がする。

どうしてこんなことになったのか。

誰か教えてくれないか。


「つかこれ俺が下なのかよ!?」


「逆だと思った?ははっ、変えてやんない」


にたりと、不気味に笑って俺の頬にトレイスはゆっくりとキスを落とした。




めっちゃ今回長くなかったっすか?

いやぁ、骨折れましたよ(

今日、家の階段(ちっちゃい踊り場?みたいなとこ)から下まで落っこちちゃってめっちゃ痛かったしねぇ( 無関係

ではそゆことでさよなら~!


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