1.親友キャラの役割を舐めてはいけない!
主人公の親友は大変である。時に主人公を庇い死に、時に主人公を慰め、時に主人公の厄介ごとに巻き込まれる。そんな主要キャラであり絶対転生したくないキャラ№1に俺は運悪く転生してしまった
「ねえ、渉ー。最近僕ね、ストーカーされてt「ごふっゔぇぅ」っ、大丈夫!?渉死なないでー!?ぼ、僕渉が死んだらどうすればいいの?渉が死んじゃったら僕生きてけないよー・うぅ、ごめんね、渉。僕のせいで、僕のせいで渉を死なせちゃって。うえぇぇぇぇぇえん」
「ただむせただけで死なねーよ。ってかお前今ストーカーって言ったか!?」
「うん、ストーカーだけど?」
「はァ、お前今年でストーカーに遭うの何回目?」
「うーんと、12回?」
「…」
俺、野田渉の役割はイケメンなハイスぺック主人公様の親友である。主な役割は主人公の話し相手兼遊び相手、フォロー、後処理、尻ぬぐいである。そのため俺は主人公様がストーカーされたり、刺されそうになったり、誘拐される度に助けてきた。だからそういう事には慣れているが人が昼食食べているときに言うのは辞めてほしい。
「お前なぁ、毎回俺に相談するんじゃなくて一回は自分で解決してみろよな?」
「え?なんで?だって君は僕の世話係でしょ?」
「分かったよ、今回だけだからな」
「えへへ~//」
「…(クソ野郎)」
コイツが主人公兼俺の雇い主じゃなかったら今頃ぶち殺してる。
「そう睨まないでよー渉ー。じゃ、そういう事で今日の夜僕の家集合ね!」
軽く手を振って爽やかに去っていった主人公に無言でナイフをぶん投げる
「あと、もう少し的確に投げた方がいいよ☆」
ナイフが粉々に砕け散るえぇー、主人公、アイツゴリラかよ…