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お題シリーズ6

落ちて、落ちた、落ちていく

作者: リィズ・ブランディシュカ



 小さな雫が落ちて、少女が悲しんだ。


 小さな雫が落ちた、だから悲しまないようにしないとって思った。


 小さな雫が落ちていく、これからどうしようかすごく悩んだ。





 視線の先に気になるものがあった。


 それは、公園でボール遊びをしていたときの事。


 どうしてそれがそんなにも気になったのかなって思ったら。


 前の日に見たテレビのせいだった。


 かっこいいヒーローが活躍するテレビ。


 すごいって思ったけど。


 でも、ぎぜんだって、お兄ちゃんが言うんだ。


 自分が人からほめられたいから、そういう事やってるんだって。


 人のためなんかじゃ、ないんだって。


 知らない人間に、ただのぜんいだけじゃ、そんな事できないって。







 目の前で誰かが泣いている。


 名前も知れない女の子が。


 どうしたんだろう。


 たいちょう悪いのかな。


 嫌な事でもあったのかな。


 他人で、家族じゃなくて、友達でもないけど。


 泣かないでって言ってあげたい事は、おかしい事かな。


 理由がないと、そうしちゃいけない事なのかな。


 誰かを助けたいと思うのって、かんたんにしちゃいけない事?







 小さな雫が、落ちて。


 落ちた。


 落ちていく。


 ぽとぽと。


 ぽたぽた。


 だめだよって言われても、我慢できるようなものじゃない。


 心が助けたいって思っちゃう。


 泣いてるあの子の涙をどうか止めてあげたいな。



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