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03.ゴブリンと秘密の部屋








相変わらず明かりがなく、真っ暗な中ほふく前進をしていると、ようやく壁にあたった。









壁に寄りかかりながら、立つことができる。外に出るために、左手で壁に触れながら歩いていると・・・。




























「ガコンッ」





え?





左手で触れた壁の一部が凹み、

壁が回転扉のようになり、

壁の向こう側に投げ出される。








ドサッ










「痛ってえ。なんなんだよ」



悪態をつきながら立ち上がると、求めていた明かりがある。



辺りを見ると、学校の教室ほどの長方形の空間がある。



四方の壁には1つずつ松明がついており、薄暗いが空間全体が見渡せる。



久しぶりの明かりに、安堵しながら辺りを見渡していると、ちょうど真ん中の位置に宝箱が2つ並んでいる。

















・・・怪しい。



(ひら)いたら人食い宝箱で食い殺されそうだ。



だけど()けたい・・・。



()けたら浦島太郎みたくおじいさんになったり、これ以上容姿が悪くなったりしたら、ただでさえ彼女ができない俺にとどめの一撃だ・・・。













***



















10分ほどウダウダと悩み、ようやく重い腰を上げる。












よし。開けるか。











まず真ん中からだ。

鬼が出るか蛇が出るか。































「ギイイイ・・・」














宝箱の中には、箱の大きさには合わない小さな指輪が置いてある。



特に変わった装飾はなく、シルバーの指輪だ。



彼女ができたことが無い為、一生つけることはないと考えていた指輪をそっと左手の薬指に。



いま俺の行動を見ている人がいたら、引かれること間違いなしだ。



あれだけ開けるまで悩んだ宝箱だったが、指輪は躊躇なくつける。



何か特殊な指輪か?指輪をつけることで痛みや体に変化はないようだ。













安心していると

















「やっっったあーーー!!ありがとう!命の恩人様、いやゴブリンさん!」



「妖精?!」



手のひらサイズの色白の妖精が、突然目の前に現れる。



腰のあたりまで伸びる緑色のキレイな髪と背中に生えている羽をみると妖精にしか見えない。



「私はシルフィ。この指輪に封印されてから長い期間、誰にも見つけてもらえず、ようやく外にでることができたんだよ!ありがとね!あら、あなた・・・ゴブリンにしてはかなりイケメン。上の中くらいね。」



上の中?



「ねえねえ。聞こえてる?名前は何て呼んだらいいのかしら?」



「・・・お、おで、俺の名前は上田宗助だ。よろしくな!」



「ソースケ?ゴブリンにしては変わった名前ね。ゴブリンとはいえ命の恩人。ソースケが困ったことがあればなんでもサポートするからこれからよろしくね♪」



か、可愛すぎて眩しい。



これが夢だとしても良くできている。






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