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なんでも部を作ろう

作者: 城崎海

祝・初短編

「なんでも部つくるぞ」





今は学生の天国


昼休み


昼休みとは友達と談笑したり、親や自分で作ったお弁当を食べたり、購買でうまいと評判の焼きそばパンを買ったりする時間であって


そんな怪しげな部活のことを屋上で話す時間ではない


「知らん、変なこと思いつくな」

「ふぇんな、こふぉではない!」

「食べ終わってからしゃべろ」

「変なことではない!」


分かってる、コイツは自分の言うことは絶対に通すということを

そして、俺は必ず巻き込まれるということを


この前なんて

朝出会った瞬間挨拶もなしに


「校長のかつらを疑惑の真実を確かめる」とかいって無理やりに俺を校長室まで連行しだした


かつらなのか、違うのかってのをせめて言葉で聞けばよかったのに

そいつは問題児だそんな甘いことで終わるわけが無い

そいつは校長の髪を引っ張ったのだ


結果は校長はただの怪しげな人でかつらでは無かった


そして残ったのは校長を含め、他数名の先生に代わる代わる怒られるという事実だけだった

俺は何もせず傍観者に徹していただけで「止めなさい」みたいな理由で怒られた


話しは長くなったがつまりは、そういう奴なのだ



「お前は大真面目であるということはわかった…で、その部活は何するんだ?」

「人の依頼を受けそれを実行するだけだ」

「エッヘン」と胸を張っているように見える


俺からしてみれば、どこに胸の張る所があるのか教えて欲しい

そうゆうことをノープランと言うと思うが…


なら今回は安心していいだろう

そんな存在価値の無い部を学校が許すはず無いからだ


「ちなみにもう部活許可証はとってある」


・・・・・ハッ!!!!!!!!!!!


「どういうことだ!!??いやいやいや、おかしいだろ!!!!!!!!」

そんなこと無理に決まってる


「そこら辺はコレで納得してくれ」

と言った奴の手には数枚の写真が出てきた



・・・校長と若い女の人の写った写真…


「どうゆうことだ…?」

「これだけで理解できんのか、校長は既婚者だ、その相手はもう50のおばさんだ・・・で、わかったか?」

直接的な言葉で伝えず、俺に教えてくれたみたいだ

最低な奴に弱み握られたな、ご愁傷様


それだけでは納得はできない

「人数が足りないじゃないか」

部活には最低でも5人は必要だと決められている、だから簡単には設立できない


「もう三人はいる、俺とお前とバカだ」

バカとはいつも俺らとつるんでいる、仲間内の一人だ


っていうか、やっぱり俺も入ってるんだな

分かってはいたが、やっぱり入っていないでいて欲しかった


「それでも、足りんだろ…」

「だから、お前と俺で新たなメンバーを捜しだす」

「はぁ!お前一人で捜せよ面倒くさいこと俺にまでやらせんな!」

「まぁ、言うな…この前ラーメン奢ってやっただろ」

どうも、あの時は羽振りがいいな、なんて思ったがそんな裏があったのか


「ほらよっ!」

そんなことで買収される俺ではない

そもそも、500円の品で高い労働力を払いたくは無い


「そういえば、お前のお姉さんはお前の家知らなかったなーーーー」

「了解した、やろう!!すぐ捜そう!」

俺の姉はありえないほどブラコンで同じ家にいた時、いつの間にか同じ布団に入ってきていたので母親に頼み込んで一人暮らしを許してもらった

まぁ、その名残で姉には家を教えていない、そしてこれからも教えるつもりはないのだ


「そう言ってくれると思ったよ、親友!」

黙って欲しい







仲間集めというけれども、俺がやっているのは新たな被害者を出すと言うことだろう

だから、巻き込んでいい人間を考えなければならない

恐らく俺の隣で普通に自分の楽しさのみを追及している人間はそんなこと気にしないだろうが


「さっきから黙って廊下歩いてるが何かあてはあんのか?」

「あては一人のみだ、だけどその人は最終手段にしたほうがいいだろう、お前にとっても…」

なんだその怪しげな含み笑いは・・・怖いぞ


「あっ!!」

アノ人なら大丈夫か、でもアノ人を被害者にするのは悪いな

「なにか思いついたのか!?」

なんだその子供みたいな表情は

「悪いが何も思いついちゃいない…」

極めて、冷静に

「嘘だな!お前は気づいちゃいないが実はお前が嘘をつくとき、まばたきが多くなる!」

「ウソッ!!ってやられた…」

なぜやられたか

簡単に言うと俺にそんな癖はないのに過剰な反応を示してしまった


すぐ気づいたのは

俺がそういったら、アイツが『ニター』っと笑みを浮かべたからっていう単純な理由


「さあ、吐け」

ごめん・・・






「ということなんだ」

今、教室で例の人に話を聞いてもらっている


「ええーっと、それで私はどうすれば?」

「部活に入ってくれればいい」

俺のセリフを…


「委員長、全然断ってくれても構わないから」

そう、委員長だ

委員長はいい人なので人の頼みは断れないという能力を持っている


可哀想だ

考えずとも、もう入部は決まっているから


「はい、面白そうですしいいですね!」

愛想の良い笑顔を浮かべている彼女

「委員長、深く考えたほうが「じゃあ、行くぞ」委員ちょょょょうぅぅぅぅぅ」

首根っこ掴まれ、強制連行




改めて



委員長ゴメン






その後は連敗続きだ


当たり前だと思う

だって誰もこんな問題児になんか近づきたくない(俺も含め)


「・・・」

「・・・」

俺らも会話が無くなってきた



「調子はどうだ!!」

俺の隣がイライラしているなか

空気を読まずにバカ登場

今風に言うと K Y


「グヘッ」

あっ、殴られた


「何すんだよぅ「黙れ!!」すいません」

縮むバカ

「なに怒ってんだ?」と俺に耳打ちしてきた

「どうも成績がそぐわないようで…」と返す、もちろんこっそり

だって、殴られるかもしれないじゃん



「おう、がんばれよ…」

その空気を読んだのか、そのまま早歩きで去っていく

よくもまぁ、こいつと俺を二人にできるもんだ

ある意味尊敬


「チッ、まぁいい凡人には理解できんさ」

いきなり、超人発言する奴


「どうした?いきなり」

「もう最終手段をつかうことに決めた」

なんだその嫌な予感バリバリの作戦は…やめたほうがいいと俺の第六感が・・・


「ちょっと、携帯貸してくれ」

「お前、持ってんだろ」

「教室に忘れた」

貸さないほうがいいとわかるが、如何せん理由が思いつかない

とまあ、俺が思案してる間にもう取られたけど…



「部活ですが・・・ハイ・・・奴の寝顔写真で・・・じゃあ大丈夫ということで」

奴が話している間、すごい冷や汗が溢れでた

「返す」

携帯を差し出される

「おう、それで?」

どうなったのかと

聞きたくはないが、ここまできたらしょうがない


「ああ、新たな部員が入った・・・」

『ブルッ』背中が・・・


「君の姉だ!!!!」


「なにいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」

廊下に俺の叫びが轟いたそうな










その後は普通に部活動として受理され


新たな部活「なんでも部」ができた



そうやって、俺の普通で普通じゃない一日が終わった




はぁ・・・これから俺どうなるんだろう






「依頼が来たぞ」

どうも、今日は小説を読んで頂き有難うございます


誰一人、固有名詞が出てないですね

狙いですが…


何で、これが短編なんだ?って疑問が多いと思いますが

短編で!!

もう一つ連載を抱えているんでキツイかなとわがままですが

まぁ、反響によって連載になるかもしれないのかなぁ?

わかりませんが、感想下さいお願いします




連載は始まりました

よろしければそちらも見て下さい

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― 新着の感想 ―
[一言] めちゃくちゃおもしろかったです!!!マジでがんばっていただきたい!!!(>o<)/
[一言] どうも初めまして。伊藤鳥雲といいます。 ユニークな感じで面白かったです。名前を出していないのが私の想像力(?)をかきたて、尚面白く感じました。 連載になったらいいな〜…と思ったり。→なったら…
[一言] 続きが気になります 連載を希望します 大変でしょうがよろしくお願いします
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