貴方に白のアザレアを
付き合ってもうすぐ1年の彼氏が居た
居た…そう、居た
いつもの2人の日常は幸せだらけだった
初めて「生きていてよかった」と、生きてしまったことの後悔を…唯一忘れられる時間だった
それぐらい愛していた
ある日彼氏は「可愛がってくれる彼女がいいなぁ」と、友達へ話すように…呟いた、一瞬理解は出来なかったし、今も…分からない、分かりたくもない…だけど、そんなことを言ってしまったら嫌われてしまいそうで怖かった、この幸せが潰れてしまうんじゃないかって…怖かった、だからこそ、話を聞くしかできなかった
少し話を聞いて、質問をしてみた。
「どうしてそんなこと急に言ったの?」と、怖かった、どんな返事が来るのか…怖かった
けど帰ってきた言葉は「未来の事考えたくなった」だった、その時…もう自分の居る人生の席はないんだろうなと、この人の隣に…自分の席は無いんだと理解した
辛かった、やっとの思いで掴んだ幸せを…失う怖さ、愛している人にそう言われた喪失感
名前も分からない…でも辛いというのだけは分かるほどの気持ちが溢れた。
家へ帰り、スマホを開き友達へその話をした、いつも聞いてくれる…恩人のような人だ。
だけど、友達へ話すしか出来ない自分の無力さも…嫌だった。
それでも友達は「そんなこと言う人、別れた方がいい」と、「辛かったな」と…責めるんじゃなく寧ろ慰めてくれた。
友達に話し、少し安心できて眠ることは出来た。
次の日、彼氏へ別れの連絡をした。
「別れよう」
そう送る、すぐ、彼氏から連絡が来た
「なんで、嫌だよ」
心を壊され、トラウマを植え付けられ…別れたかった、別れてしまって、嫌われて嫌いになりたかった。それでも彼氏は
「昨日のことは謝るから…冗談だったんだ」
と、感情がぐちゃぐちゃになった。
「別れよう」
それしか送れない自分にも嫌気が差す。
友達にも、別れて貰えないというのを聞いてもらいながら…
「頑張って、一緒に居たって幸せになんかならないよ」
独りじゃない、そう思わせてくれた
彼氏は
「ごめんなさい、もうしない」
それだけだった。
ずっと。
こっちももう心が保てない程には話すのも嫌になっていた、それでも…嫌いになれない自分にも…彼氏にも、嫌だった。
「分かった、友達以上、恋人未満になろう」
出せたのはそれだけだった、彼氏は了承してくれた。
友達も「お疲れ様」と…労ってくれた。
今も連絡はする、ただ…この心に空いた穴も、トラウマも…きっと一生消えることは無い。
同性愛だ、分かっていた事…
仕方の無いことだったんだと…言い聞かせるしか無かったのだ。
そう…仕方ない。
ただ1つ思う。
俺が女性だったなら…異性として出逢えたなら
幸せになれたんだろうか。
今も消えない気持ち。
貴方の隣の席へ座りたかった。座っていたかった。
不可能を可能にしたいと思い進んだからこうなっただけだ。
1つ…思う事は…一緒に幸せになりたかったな。
それだけ。
今あるのはそれだけだ。