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4話


◆4


 担任と一緒に学校に行き、時間がまだ早いから一人でスマホをポチポチしてると、クラスメイトの悪友がやって来て、挨拶もそこそこに

「留置所での生活ってどうだった?」


は?こいつは何を言っている?


「やっぱり飯はカツ丼だった?」


ふざけんな!


「コンビニ強盗がいるって聞いたから見てたらよ、お前がパトカーに乗せられて行くんだもんよ。で、2日も休んだだろ。だったら留置所生活に決まってるだろ?」


「んな訳あるか!勝手に決めるな!雨に濡れて普通に風邪だわ!そもそも俺は無実だ!」


「うわ、リアルで聞いたよ。犯行を犯したやつらは皆そういうんだって、ホントなんだな」


「違うわ!あーもう。好きにしてくれ。でもな、本当に無実で、そうじゃなきゃ、ここには来てないっての」


「なんだ。ホントに無実か。つまらん」


「おい。つまらん言うな」


ーーー


 昼休み、廊下が騒がしい。同じ2年生で他のクラスのやつらが野次馬に来てる。なんなんだ?


「お前を見に来たんだよ。有名人」


「は?なにもしてないぞ?」


「コンビニ強盗をしただろ?」


「はあ!?違うって言ってんだろ!?それになんで強盗犯の話が広がってんだよ!」


「俺が広げた。GJだろ?有名人」


「なに余計なことをしてんだよ。こんな有名人なんてイヤだよ」


「まぁそう言うなって。時の人」


「おちょくって楽しんでるだろ?」


「おうよ。人の不幸は蜜の味って言うだろ?でもいいじゃないか。人の噂もナントカってあるじゃないか。なんだったっけかな?まぁすぐに落ち着くよ」


「七十五日な。落ち着くまでが二ヶ月半かよ。長すぎるよ。全く」


ーーーーー


 土曜と、日曜の休みは外に出る気になれなかったので、大人しく渡されていたコピーからノートに複写して、風邪で休んでた分の勉強をした。


 部屋が片付けられているものだから勉強しか出来なかったとも言う。担任の思惑通りなのが悔しい。



ーーーーー


 休みが明け、月曜の昼休み、3年が野次馬に来てる。聴こえてくる話声の内容が何故かコンビニ強盗から銀行強盗に進化してる。


 なんでだよ!


「すごいな。有名人。噂に尾ひれがついたぞ。背びれと胸ひれもついたら、尚の事おもしれーのに」


「やめれ。つーかよ、3年はお前の仕業じゃないのかよ」


「3年に知り合いはいねーよ。むしろいないのが悔やしい」


「知り合いがいたら広げてたみたいな言い方すんな」



ーーーーー

 さらに次の日の昼休み、1年が野次馬に来てる


「凄いな。ホントに背びれと胸びれがついて、ただの強盗だったのから殺人強盗に究極進化してるぞ」


「もう好きにしてくれ。俺は知らん」


ーーー


 帰り道、目の前で交通事故が発生。派手にやったな~とみていると、これじゃ廊下の連中と同じだと気付くも、人が多くなり、動けない。

 しょうがないから、流れに任せるか。としていたら、事故を起こした運転手がこっちを指差し何か叫んでる。


 警察の人がやってきたら、モーゼの十戒での、海が割れるみたいな感じで人混みが割れた。


 無視して帰りたいが、余計な面倒事になりそうだ。運転手がこっちをさっきから睨んでる。何もしてないのに。つか、全く知らない人だよ。


 警察の誘導により運転手の所に行くと、


「こいつはコンビニ強盗だろ!なんで平然と歩いてるんだよ!こいつのせいで車をぶつけちまったんだよ!」

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