第20話 VS【自由龍】バイトドラセ 弐
バイトドラセの口の中が光り始めた。
「マズッ!」
この光は、どう考えてもドラゴンブレス。
ドラゴンの攻撃と言ったらこれといても過言ではない技。
威力の高い技であり、もし当たってしまったら今の装備では即死するは確定だろう。
何としても避けなければ。
そう考えるが体は宙に浮いており、これから先は口の中に落ちるか、ブレスで消し飛ばされるだけ。
光の強さが増していく。
もうダメか…
そんな考えが浮かび上がる。
そうして、ドラゴンブレスは放たれた。
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前線にいたときは私とセンちゃんであの大きな龍の相手をしていた。私はウィッチだけど、タンクとしての役割もあったから、ヘイトをできるだけ取っていた。
同じ前線にいるセンちゃんは太刀をメイン装備にしてるから攻撃は避けるので精一杯。それでも切り返してダメージを入れていた。
でもなかなかうまくいかなくて、私のMPは切れかけになり下がらざるを得なかった。
「センちゃん!!!」
私はMPを回復するために、後衛のカゲと一緒にいる。
その結果、前線に残ったのはセンちゃんだけとなってしまい、そのセンちゃんもブレスに飲まれてしまった。
もうダメだよね…
「…センもよくやったと思う。だがアタッカーがつぶれてしまった以上、悔しいが討伐は諦めるしかない。」
カゲも諦めてるみたいだし、私も諦めるしかないよね。
でも…
「もう少し足掻きたかったなぁ。」
気が付いたらそんな言葉が漏れ出ていた。
カゲも隣で小さくうなずいている。
体感で一分はたったと思う。
それなのに、ブレスはまだはかれている。
もしかしたら、本当は一分も経っていないのかもしれない。
絶望して、時が過ぎるのが遅くなったように感じるだけかもしれない。
どちらにしても、私もカゲも諦めている。
「…ブレスが切れる。」
カゲがそう言って少ししてからブレスは終わった。
そして、そこから黒い塊が出てきた。
私はそれに気が付いたが、カゲはバイトドラセ本体を見ておりその塊に気が付くことができていないようだった。
「カゲ、あの黒い塊って何だと思う?」
「黒い塊って…アレか。」
カゲもようやく認識したようだった。
大きさは人ぐらい。詳しく言うと、
「センみたいだな。」
ちょうど、センちゃんと同じぐらい。でも、ここは電脳世界でもし死んでしまったとしても今の体が消えるだけで済み、新しい体でまた活動できる。つまり、もう死んでしまったセンちゃんの体はここには存在しないはずなのだ。
しかし、ブレスの中にあった、又は居たのはセンちゃんだけ。
ということはあれはセンちゃん? でも、アレを受けたらさすがに死んじゃうはず。でも、ああして体は残ってる。ということは生き残ったってこと!?
驚いていたところ、カゲも同じ考えに至ったようで、「おいおい、マジか!」と声を出していた。
その時、黒い塊___センちゃんがのそのそと立ち上がるのを見た。
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死ぬかと思ったわい。いや、正確に言うと一度死んだんじゃが。
生身じゃ、到底無理だと思ったので腕を《龍化》させて凌ごうとした。それでも、ブレスは強力でHPバーは一瞬にして消えた。
だが、最後の瞬間まで諦めな切れなかった。そのおかげか、突如としてスキル《不屈の精神》を手に入れた。このタイミングでこのスキルを手に入れるとは、もはや奇跡だった。このスキルは『戦闘中にHPがゼロになった際、ランダムでHPが1の状態で復活する』というもの。
つまり、今食らったら今度こそ死ぬ。ということは今取るべき行動は…
「戦略的撤退じゃー!」
「「ええぇぇー!!?」」
一度離れて回復薬を一瓶飲む。すると、左端の限界ぎりぎりまでいっていたHPバーが動き始め、二十秒程かけて四割程まで戻った。
それを確認した後、バイトドラセに向き直る。
「よくもやってくれたのぅ、クソトカゲ。」
そう語り掛け、再び巨体に切りかかる。
奴の残りHPは約7‚6000。まだ三分の二も残っている。
前回から時間が空いてしまいました。
おおよその運びしか考えてなかったものなので、思ったより遅くなりました。
やっぱり、戦闘時といった所の細かい描写は苦手です。
因みに、ここ最近は半分現実逃避の意も込めて東方projectのボーカルアレンジを聞きながら執筆してました。
どのサークルさんの楽曲も最高!
ということで、あればでいいので皆さんの推しサーとか、最近聞いているグループとかを教えてください。(露骨なコメ稼ぎ)
因みに私は、究極の壁サー!こと魂音泉様です。もちろん他の方々のアレンジも好きですよ?




