第19話 VS【自由龍】バイトドラセ 壱
バイトドラセのイメージはモンハンのガノトトスみたいな感じに思ってください。
勢いよく啖呵切ったのはいいものの、どうすれば生き残れるかを考えなければならない。視野の上にHPバーと数値が表示されたが、異常なものだ。
「120,000じゃとはな。」
参考までにリトルホーンサウルスのHPは500だったりする。
欲張って倒そうと考えたらダメなのが普通。ただ、バイトドラセはエリアボスと設定されているらしく、討伐をしなければ解放されることはないだろう。
「カゲ、あやつの目を!」
「わかってる!だが、悪い。動きが激しすぎて狙うことができない!」
とりあえず、牽制として狙撃で目を持って行ってほしかったのだが、突進攻撃やら爪での引っ搔き攻撃やらでうまくいかないらしい。
それに、巨体の割に素早い動きも原因になっていそうだ。
タンクウィッチのユカリも手を出せていない。
太刀の儂なぞもってのほか。攻撃を避けるのに必死だ。
ただ体当たり攻撃をしているときに、岩などの硬いものに当たると少ないがダメージが入るようだった。
「二人とも、今は体当たりを固い岩に当たるよう誘導するんじゃ!」
「「了解!」」
今はこの作戦によって削りつつ、打開策を練らなければならない。
そうしなければ死ぬ。足掻いてみるといったのにそれは情けない。
「とにかく今は、あ奴の動きをよく見るしか、ないのぅ!」
「だ、な!」
全員走りながら突進を回避し、大きな岩に誘導する。
そうして、20分はたったがバイトドラセのHPバーはほんのわずかしか削れていない。
誘導をしても、毎回岩に当てることはできないため、少しずつでしかダメージを稼げない。
さらに気がかりなこともある。
「…なぁ、岩が小さくなってる気がするんだが、気のせいか?」
「だよね!?私の気のせいじゃないよね!?」
そう、岩が砕けて行っていることだ。
確認をするために岩に誘導してみると、破片が飛ぶとともに少し小さくなった。
思い返すと、もともとあの岩は今よりも二回りほど大きかったはずだ。
「確定みたいじゃな。やはり、早う打開策を見つけなければまずいぞ。」
そうしてまた、観察を続ける。
それでも見つからない。
しかし、岩は削れる一方。
刻一刻とタイムリミットが迫ってくる。
「もう限界だよ!」
ユカリがそう声を上げた瞬間、時が来た。
「岩にぶつかった瞬間にアイツの目を撃ち抜く!」
カゲが隙を見つけた。
「了解!」
「突進!」
そう声を上げると同時に突っ込んでくる。
後ろにはぎりぎりまで砕けた岩。
バイトドラセが岩にぶつかる。
岩は粉々に砕け散る。
それと同時に、乾いた破裂音が周囲に響く。
しかしその音は、森を揺るがす咆哮にかき消された。
GYAAAAAAAaaaaaaaaaaaa!
「右目を潰した!」
「よし!」
HPバーの端が目に見えてわかるぐらいに減った。1割近いということはクリティカルでも入ったのかもしれない。
ここで畳みかけるべきだと考える。
「「「ここからは、儂(俺)(私)たちのターンじゃ(だ)(だよ)!」」」
儂とユカリは勢いよく飛び出す。
カゲは後ろから援護射撃をする。
「《居合》!!」
「《ウィンドフォレスト》」
刀スキルLv1《居合》。この太刀をしばらく使い続けたら生えたスキルだ。
ユカリの《ウィンドフォレスト》は風魔法Lv1の攻撃魔法だといっていた。
この二つをつぶした右目側から叩き込む。
しかし、太刀ははじかれ、《ウィンドフォレスト》もあまり効果が無いようだった。
「なんじゃ、こ奴! 硬すぎるじゃろ!
これでは、すぐ刃こぼれしてしまうぞ!」
「《ウィンドフォレスト》もあんまり効いてない!
森の中だったら、威力1.5倍なのに!」
せっかくのチャンスが逃げていくのがわかる。それをどうしなくてはならない。
そう考え、距離を取りながら思考する。
あの緑の鱗は異常なまでに硬い。貫くには刃物であればかなりの業物でなければできないだろう。魔法でも属性を考えておかないといけないはずだ。
ん?属性…
「属性…まさか! ユカリ!」
「なに!」
「炎魔法はつかえるか!」
「急にどうした」
「基本属性は使えるよ! 《ファイヤーボール》!」
基本属性。このゲームの魔法の基本になる属性のことだ。
種類は『炎・水・風・土』の四種であり、そこからそれぞれ派生をする。
GUUUUUuuuuuu
炎魔法を放った瞬間、バイトドラセは避けた。その姿はは露骨に嫌がっているようだった。
やはり、こやつは属性龍。つまり、
「属性相性か!」
「うむ、草属性の龍じゃ。
ユカリ、お主が今回の要になる。儂とカゲで奴をその場に封じ込める。その瞬間に打ち込むんじゃ。」
草属性は基本属性の『土』から派生した属性であり、炎属性との相性は最悪だ。
嫌がるのも納得だ。まぁ、わざとじゃが。
「わかった!ただ、MPの消費的に良くて三分の一ぐらいしか削れないと思う。」
「それでも良い!」
そこからの行動は決まっていた。儂は奴の左側で攻撃のそぶりをし、ユカリの方にヘイトが向かぬようにする。ユカリは右側で炎魔法を使用しHPを削る。カゲは少し離れ全体の動きを指示しつつ狙撃によりヘイト管理。
「セン、突進!」
「奴、3時方向に向く!」
この作戦は良くハマり、最初のダメージを与えれなかったことがウソのようだった。
もちろん、突進攻撃や引っ掻き攻撃をしてくる。しかも、ヘイトをあえてこちらに集中させているため、はじめよりも手数が増えている。
「カウンターを入れる!」
それに慣れてきて、モーションも判断できるようになったので、突進攻撃に何とかカウンターを入れてみるものの鱗に阻まれる。やはり硬い。
それでも、何度も繰り返す。
《居合》を載せて繰り返す。
何度も。
何度も。
気が付けば、HPバーの残りが三分の二に入るところだった。
また同じように突進のモーションに入るバイトドラセ。
またそれに合わせてカウンター。
しかし、その結果は違った。
ついに、横腹の肉を鱗ごと断ち切った。
GYAAAAAAAaaaaaaaaaaaa!!!
「やっとこの太刀で苦しみよったわ!」
今ので、HPバーの残りは完全に三分の二を切った。
「ここから儂も反撃じゃ!」
そう声を上げたが、ユカリの攻撃の手が止まる。
「MP残りわずか!」
やはり、限界に近かったようで前線を離れることにしたようだ。
「ごめんね?」
「任せい。」
短く言葉を交わし、再び集中する。
バイトドラセと向き合う。こうなったら、突進なり、引っ掻きなりの攻撃が来るはずだが、低く唸るばかりで一向に待ってもそのそぶりを見せない。
「警戒されてしもうたかのぅ。
しかし、動かんとは。こうなれば此方から行かせてもらうぞ!」
一気に駆け出すし、距離を詰める。
バイトドラセはそれに合わせて、引っ掻こうと腕を振るう。
それを受け流しつつ、体ごと縦回転させることで高く飛び上がる。
そして、カゲによって撃ち抜かれ、機能を喪失した右目に攻撃を入れようとした。
しかしバイトドラセは突然、口を大きく開いていた。
「はぁ!?」
驚き、声を上げる。
それを合図にしたかのように口の中が光り始めたのだった。
うは、なげぇw(当社比)
そのうえ、続くとかw
…どうしよ?(急に落ち着くな)
いちおう、こうやって進めようみたいなのはありますけど、やばいです。
というか、ユカリ(紫音)さんの影が薄くてどうにかしてあげたい。
今は『壱』と表記していますが、3話までになれば『上・中・下』にするかも?




