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第15話 早苗さんと電話

出前のラーメンを食べ終わり、ボクたちはギルドについてどうするか話し合っていた。

「とりあえず、最低5人は必要、か。」


「そうだね。だけど、これでもほかのギルドよりは少ないはず。」


「とにかく、今は最後の一人を見つけることから始めようよ。」


翔琉が「そうだな」と肯定し、そのまま「そういえば」と言葉を続ける。


「例のもう一人なんだが、入る予定なのか?」


「う~ん。たぶん?

 よかったら通話かけてみる?」


「確認が取れるのなら、ベストだな。」


「なら通話掛けるね。」


そうしてボクは早苗さんに通話を掛けた。

ちなみに、先日の通話はあくまで職員としての端末で行っていたので、あまり宜しくは無かったようだった。なので、今回は早苗さん個人のマスタースフィアにかけている。


何度かコール音が聞こえた後、繋がった。


『もしもし、文君。こんな時間にどうしたの?』


「夜遅くにすみません。早苗さん、今って空いてますか?」


『ダイジョブ。今家にいるから。』


「よかった、じつはSBOのことで、聞きたいこととかがあって。」


『おっ、さっそく!』


「だけどその前にビデオに切り替えますね。」


一度本題を置いてビデオ通話にする。

二人の事は紹介をしなくてはいけないからね。

…早苗さんの後ろ、ゴミがちらほら見えてる気がするけど、見なかったことにしよう。


『切り替える?

 …ってその二人は?』


「紹介します。幼馴染の八坂 紫音、翔琉です。」


「「どうも」」


『八坂ってことは…もしかしなくても、ガメーズプログラムのご令嬢と御曹司?』


「その呼び方はなかなかないですけど…まぁそうです。」


『やっぱり。なら私も名乗らないとね。

如月 文さんの性転換メンタルケアラーの柊 早苗です。とはいっても、この場だと友達関係だから、関係ないけど。』


早苗さの立場を初めて知り、驚きつつも顔合わせも済んだので本題へ入る。


「本題に入るんですけど、まず早苗さんにはSBO内でのボクたちの現在の状態について知ってもらいたいです。」


『OK牧場。』


「まずボクたちはこの3人でPT(パーティー)を組んでいます。

そして、そのままギルドを建てようとなったんですが…」


『もしかしなくても、人数制限?』


「そうなんです。最低5人は必要と言われたんですよ。」


『わかった。そこで私もギルドに入らないかという誘いに来たということでしょ?』


さすが早苗さんだ。話が早い。


『私であれば構わないけど、もう一人必要だよね?』


「そこなんですよね。」


「一応、俺たちはPvPエリアで探してみたりもしたんですが、見ず知らずの人は怖いですし、人間性に問題がありそうな人が多くて…。」


『あー。PTクラッシャーに当たったりしたら悲惨だろうしね。

というか、子供なのに人間性がわかるってすごいことだよ?』


「まぁ、これでも社長の子供ですし。」


『そういう事ね。』


そんな話をしていると、早苗さんが『そういえば』と何かを思い出したようだ。


『私のいとこもSBOをやってるって言ってたよ。良かったら聞いてみようか?』


「いいんですか?」


『いいよいいよ。それにあの子、他ゲーでもなかなか腕が立つらしいから。』


「だったらお願いします。」


『オッケー。ただ返信が少し遅くなるかも知れないから、ごめんね?』


「それぐらいはいいですよ。ボクたちが無理行ってる立場なんですから。」


本題は終わったのだが、この四人の親交を深めることとなり、せっかくなのでゲームの話題をしようとなった。


『私は昔モジャオシリーズをよくやってたなぁ。』


「そうだったんですか。あのシリーズは国、世代関係なく人気ですからね。」


ボクは前聞いたが、翔琉と紫音は初めてなので話が弾んでいる。


『三人はどうなの?』


「俺らはSBOの前はLIGHT WARっていうFPSをやってましたね。」


「まぁどこかの人は銃使わずにサーベルで戦ってたけど。ね、文ちゃん?」


「しょうがないじゃん。銃が合わなかったんだから。それに、紫音だって銃よりは回復とかのサポートばっかだったじゃん。ありがたかったけど。」


いつの間にか言い合いになり始めたボクと紫音を翔琉が「なんか噛み合ってたからいいだろ。」と仲裁に入る。


『三人とも仲いいね。というか質問なんだけど、それぞれが得意なゲームのジャンルってなに?』


「唐突ですね。まぁいいか。

ボクは反射ゲーとか、SBOみたいなMMO系ですね。」


「俺はFPSですね。特にSR(スナイパーライフル)が得意です。」


「私はレースゲームかな。割とリアルな挙動のほうがいいな。ちなみに愛車はSUBARU BRZです。」


『見事に分かれてるんだね。ちなみに、成績とかあったりする?』


「俺は一応世界ランク5位ですね。SR使いとしては一番上らしいです。」


「私も世界ランク3位だよ。鈴鹿サーキットでの話だけど。」


「ボクはこれといったのはないですよね。」


そう。成績はない。


『え、文くんが無いの以外。』


「そんなことないですよ。コイツ、LIGHT WARで【閃切】の異名持ちなんで。」


あ、ばらされた。これ結構恥ずかしいから嫌なんだよね。絶妙にダサいし。


『異名持ちかぁ…え、異名持ち⁉』


「そうなんですよ? 反射ゲーとかで動体視力を鍛えすぎた結果、銃弾を見てよけたり切ったりしたときは『こいつ人間やめてたか』って思ったほどですよ。」


『銃弾見てよける。』


翔琉の説明に頭が追いついていない早苗さんは目が点になっている。

というか、翔琉はそんなことを思っていたの!?

紫音も首を縦に降らないで!?


そんなことをしつつ、ボク達は話を続けるのだった。

…あ、お風呂ためて入らないと。





どうも作者です。

連休中に更新したかったんですけど、良い感じに閉めれなくてですね、こんな風になってしまいました。

そんなことはさておき、次回はまたまたお風呂シーンにしようかと思います。

その後はSBOないになるはずなのでしばらくおまちください。

もう日常回は当分なしでいいかなぁ…


因みに、紫音ちゃんのゲームの裏話的なのを。

紫音ちゃんは元々、というか今も車にはあまり興味がない子なんです。

だけど、たまたま手に取ったレースゲーが割とガチなやつ(競技車両はなく、市販車を改造する)で、それを遊んでたらなんか3位になってたってパターンです。


仕様はZC6型でエンジン自体は2L水平対向エンジンのFA20。

ただ強化パーツモリモリのターボチャージャー付きです。

あなた本当に車に興味ないの?

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