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第12話 決闘開始の合図をしろ。…って誰かが言ってそう

決闘(デュエル)開始!」


ボクは交流都市フリーシードのPvPエリアの中心に立っている…いや、立たされているの間違いか…。その状態で何度聞いたかわからない開始の合図を聞いた。

なぜこうなったのか。それは少し前にさかのぼる。



_____



「なぁ、どうせだったらこのメンバーでギルド建てないか?」


カゲが最高の提案をしてくれた。

乗らないわけにはいけない、このビッグウェーブに。


そういうことで登録をしに行ったのだか…


「申し訳ございません、ギルドを建てるには5名以上でなければなりません。」


「「「マジか(なの…)」」」


まさかの人数指定があったのだ。


「どうする?まだ3人しかいないぞ。」


困ったことにボクたちには頼れるフレンドがいない。

そのため、メンバーを二人見つけ出さなければならない状況に陥ってしまった。

できれば身内、特にリアルの友人でメンバーを固めたエンジョイギルドにしたい。


しかし、周りは一度一緒にゲームをやっていても、ボクたちとは2度とやらないとなぜか言われてしまう。

…ごめんなさい、嘘です。ボクたちに付いてこれないといって一緒にやってくれないんです。

なんでも、プレイヤースキルお化けと一緒にいるとみじめに感じてしまうそうです。


さらには、地元の市から出てきた身なので、このあたりに友人はいるはずもない。

まだ学校も始まっていないので、つながりもない。

だからこの状況は詰んでしまっているのだ。


「ちょっとまって。一人やるって言ってる人がいる。」


あの人は一緒にやれる。


「ほんと!?」


「うん。年上で、なおかつ女の人。さらにはボクの事の相談にも乗ってくれる。」


「まさか、担当の人?」


「そうだよ。友達だし、古いものとはいえゲームをやりこんでたらしいから、頼りになると思うよ。

なんならいつからできるか確認とってみる?」


あの人物…早苗さんは今からメッセージを送っても返してくれると思う。

でも、迷惑かもしれないから夕方にしよう。

そう思い、思いとどまる。


「でもあと一人足りないな。

いっそのことPvPでやってみて勧誘するか?」


「どうしようかな。」


先にも上げたようにボクたちはできるだけ身内でエンジョイしたい。

しかし、勧誘となると全くの赤の他人と組むことになってしまう。

そうなると、パーティークラッシャーと当たってしまうかもしれない。

それだけは絶対にさけなければいけない。

しかし、そうでもしないとメンバーをそろえれない。


「悩むのもわかるけど、そうしてばかりじゃ始まらないよ?」


ユカリにも言われるようじゃいけない。


「…あんまりノリ気にはなれないけど、しかたがないね。」


諦めも含んだ声で決める。


「じゃあ、セン、お前がやってこい。」


「え?カゲもやるんじゃないの?」


「そりゃ、目立つ奴がやったほうが言いに決まってんだろ。」


勝手にボクだけでやってこいと言われ、目立ってこいと言われ拒否する間もなく、フリーシードに連行されたのだ。

そうなってはもう諦めるしかなかった。

せめてもと、紅龍の貫頭衣を頭からかぶり顔を隠す。


そしてPvPの受付をし、あれやあれよという間に自分の番。

相手はMP5KA1を装備した小太りのおっさんでマジでキm…生理的に悪寒が走るような目で見てきたため、始まりと同時に太刀で首をはねさせてもらった。

マジで精神衛生上よく無かった。


ともかく、その結果試合を見ていた人たちから次から次に決闘申請が来たため、順にやっては切り倒し、勝ち続けた。

それだけやっても、めぼしい人は居なかったのだが。


結局その日はお開きとなり、ログアウトしたのだった。



ー???ーーー



「すごい」


思わずそう呟いてしまった。

私はPvPエリアで勝ち続けているあの白髪の少女…たしかセンって名前かしら。その彼女の動きを目で追いかけようとしている。

しかし、一撃が早くて追いつけない。

しかも、この世界でどうやって手に入れたかわからない、刀を使っている。


「…何とかして、聞きに行きたい。」


私はメイン武器を剣にしたくて、リリース初日である昨日、探し回った。

しかし見つからず、今日見つからなければあきらめるつもりだった。

でも、見つけた。

それは可憐、なのに恐ろしい少女の手にあった。


何としても接触せねば、あの少女に。


その決闘がセンの勝ちで終わると同時に、そう誓ったのだった。




なんかネタがふるい。

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