小さな灯火
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「しょうがないな仮契約でもいいよ。でもそんなんだからまだ童貞なんじゃないのかな」
実に失礼だこの精霊は。だが童貞なのは間違いない。
24年間女性とお付き合いしたことなんてないしこの世界に来てからも無いからだ。
「失礼だな!そんなことないわ。お前に何が分かるんだよ。」
「契約すると仮とはいえ契約者の心がある程度読めるキミは嘘をついているね?」
その言葉に少し動揺してしまった。
「キミは分かりやすいな〜。心なんか読めないに決まってるじゃん。
ふふっ、でも、そうか・・童貞か・・」
精霊はそういうと笑いを堪えるので必死になっている。
童貞で悪かったな!そんなことを思いながら地べたに着く。
ため息をつき空を見上げた。
この世界について調べる必要があるな。
精霊はまだ笑い転げている。
「お前さ笑いすぎだろ。そろそろこれからの話をしようぜ。」
その時笑顔が消えた。
「キミさ、僕にはアスフィーという名前があるんだ。お前って呼ばないでくれる。」
「でもアスフィーは俺のことキミって呼ぶじゃないか。」
「じゃあ童貞君?」
「まだそれをイジるのか!俺は七種いちか。いちかって呼んでくれ。」
「了解だよいちか。それでこれからの話ってのはどういうことなんだい?」
その時、腹が鳴った。
「その前にごはんを食べていいか?」
少しして陽が落ち微かに小さな灯りが目の前にともった。
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