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恋情の応え方


「それでは!優勝したカムイ選手の入場です!」






司会者の女の人が声を張り上げる、その言葉を聞き会場の熱気は最高潮に達した。







「大会本部からは優勝のトロフィーと、賞金が送られます!」







おお、トロフィーはともかく賞金は素直に嬉しい。いつまでもリーンに養われてる訳にはいかないからね。








「では、優勝したカムイ選手から一言!」








いきなり話求めてきたなこの人、何を言おうか考えてなかった。








「えっと…みんな凄く強くて...でも勝てて嬉しかったです…」







うわぁ...何か我ながら無難すぎなコメントだな、もっと攻めた方がよかったかな?






「そうですか…ところで何故仮面を?顔が見えてましたけど、凄く可愛かったですよね?」






あ、やべ…こんなことまで聞かれるのか、どうしよっかな。







「あまり詮索しないで貰えると嬉しいです...」







何か私、コミ障みたいな喋り方だな。実はもっと社交的なんだよ!いろいろ聞かれるから緊張してるだけで!






「そうですか…では、質問はこのぐらいで、興奮する試合を見せてくれたカムイ選手に拍手を!」







司会者の人がそう言うと、会場中から溢れんばかりの拍手が降り注いできた。

今まで落ちこぼれだと感じてきたけど、やっと沢山の人に認めてもらえた。

この日のことを私は生涯忘れないだろう。







「改めまして、カムイ選手!おめでとうございます!」






私は会場の人々に礼をした後に会場を出た。

私の目からは何故か汗が出ていた。







===================================






「お待たせ!二人とも!」




「うん、おめでとうカンナ」




「おめでとうございます!」





「ありがとう!」





「じゃあ、無事に武闘大会も終わったことだし、家に帰ってお祝いしようか、もちろんツキミちゃんもね」





「はい!ありがとうございます!」




「やったー!楽しみー!」




「食材を買っていこう、何が食べたい?」




「お肉ー!」




「私もお肉がいいです!」




「ツキミちゃん、牛肉の串焼き食べてなかった?」




「別腹です!」




「ふふ、二人とも元気だね」




「ご馳走だからね!」




「ご馳走ですから!」





ああ...こういうやり取りがずっと続いて欲しい。


リーンが母や姉のように見守ってくれて、ツキミちゃんは一緒に盛り上がって、二人が居ると楽しいから、まだリーンとの関係は変えられない。


でも、いつかはちゃんと答えをだそう。

後悔しないように、この人達と歩んでいこう。





「ん?カンナ、どうしたんだい?そんな難しい顔して」





「何にもないよ!ちょっと晩御飯のこと考えてただけ!」






「そう?何かあったらボクに言いなよ?」





「ありがとう、リーン」






もう少しだけ、もう少しだけ、甘えさせて欲しい。この優しさに、この愛しさに。その感情に応えるまでは。



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