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ゴブリン魂 スピンオフ 第1弾

光君と私のフリースロー

(私はみんなのおかげで跳ぶんだ)



挿絵(By みてみん)

私は詩音 小学6年生。



身長高めな女の子。



身長が高い特徴を活かし女子バスケ部をやっている。


体を動かすのが好きだ。


男っぽい性格だし、口調で周りの女子部員からも一目置かれているのがわかる。

挿絵(By みてみん)

私には光君って言う好きな人がいる。


いつも、木戸ってやつと、響ってやつと光君3人で連む3人トリオの1人。

挿絵(By みてみん)

好きになったのは2年前だ。



きっかけは、大した事じゃない。



ただ、光君が雨の日に傘を貸してくれて、光君は雨の中を走って帰っていく姿に胸が熱くなった。



バスケ以外で胸がトキメクなんて。



そう思った。



何をやっても考える様になるまで時間はかからなかった。



光君。今何してるかな?



光君寝たかな?



どうした?私?



それが小学4年生の頃の秋の話。



どうも恋をした相手を前にすると顔が真っ赤になり、何も出来ない。



こんなに好きなのに。



なぜ一言も話せないんだろうか?



もやもやした気持ちのまま日常を送る中、バスケをしている時だけが、私が私に戻れた。



その時再認識できた。



私はバスケと同じくらい光君が好きなんと。




想いを伝えよう。私がフリースローにいつも挑戦する様に、光君に。



そんな私はバレンタインの前日徹夜で手紙を書いた。



書いては捨て、書いては捨て、徹夜で書いた。



バスケくらい汗をかいた。



多分初めての事に自分なりに一生懸命だったんだろう。



でも徹夜で書いても名前が書けなかった。



私の方が背が高い、、、、。



私は男っぽくて口調も男だから、、、、。



嫌われたらどうしようその想いが、名前を書くそれが出来なかった。



幼稚園から間違えず書いてきた書いてきた私の名前。 桐谷 詩音。



書けなくて書けなくてなんで書けないのかこんなに徹夜で一生懸命やってるのにと泣いた。



それでも徹夜で書いたから、光君を好きな人がいる事だけはわかって欲しい。



私は給食を誰よりも早く食べ終わり、誰もいない昼休みの時間に、教室を飛び出し、下駄箱へダッシュ!



そしてチョコレートと作文の様な重い手紙を光君の下駄箱にダンクシュートした。



これが私の小学生4年生のお話。





その後、光君が私からのチョコに誰から貰ったか分かるはずもない。



だから、廊下ですれ違えば爽やかな笑顔でおはようと言われ、私はその笑顔に胸を締め付けられる日々が続いた。




そして1年後、




小学5年のバレンタイン前日今年こそ、今年こそと意気込み手紙を書いたが、またも私は名前は書けず文だけが、2倍に増えた。



なんだろうか、私のラブレターは。



これじゃ相手のいいところ、好きな所を書きまくっているだけじゃないのか?



そして私はまた名前を書けないのかと落胆した。



変わりたかった。私は。



伝えたかった。



きっかけが欲しい。



そう思いながら5年生も見事に光君の下駄箱に作文入り名無しチョコを給食が終わり次第ダッシュでダンクシュートを決めた。



そして何も変われず小学6年生になった。



そんな時、光君の3人組トリオ、の1人、学年1バカで有名な木戸 貴光が、学年1優等生の鈴木さんと付き合ってると言う噂が流れた。



しかももう小学6年生でキスをしたらしい。



どうやったら、そんな事が出来るのか?



鈴木さんに興味が湧いて来た頃、2人がキスしたと言う、黒板の落書きがされた。



嫌がらせだろう。



しかし鈴木さんは、怒鳴ったらしい!



みんなの前で教卓を叩き、私は隣のクラスだから直には聞いてないが、



なんでキスしちゃいけないの!

こんな事して馬鹿みたいと、



クラス全員を敵に回しても木戸を選んだのだ。



私はそれを聞いた時その鈴木さんの勇気に感染した。



心の奥まで鈴木さんみたいになりたいと思った。



鈴木さんは彼氏を思う熱い心に私が感染したのだ。



この人と仲良くなりたい!そう思った。




変われるんじゃないか私も?そう思った。





鈴木さんは木戸と付き合っていた事もあり光君のトリオに鈴木さんが最近混じり4人組でよく一緒にいた。



もう前日、既に嫌がらせが始まっていたようで、木戸の上履きやら外履きやらも無くなっていたらしい。



青いビニール袋に入ってたらしいよと噂を聞いた。



そんな私はたまたま、その青いビニール袋を捨てに行く人物を見かけていた。



その袋はどうやら木戸の靴だったようで、鈴木さんが何時間もかけ焼却炉の側のゴミ置場からゴミをあさり見つけたみたいだった。



私はその青い袋が靴だったと知った時神様が私に変われるチャンスだと思った。



鈴木さんの勇気に感染した私は、自分から仲良し4人組の中に一歩を踏み出した。



「なぁ。木戸って君か?ちょっといいか?」

挿絵(By みてみん)

『誰?』



誰って感じで木戸が見ていたが、光君は私を知っている感じだった。



「タカ!2組の詩音さん。女子バスケやってるめっちゃ上手い人。」



『あーそうなの?なんかあった?』



「木戸、昨日靴無くなったって噂聞いたんだけど、本当か?」



「私が焼却炉の側のゴミ捨て場で見つけたの。」



そう鈴木さんが隣に来た。



「あなたが今噂の鈴木さん?じゃあ

ちょうどいい。一緒に聞いてくれ、今日黒板に書いてあった落書きは誰だかわからないけど、昨日、5時間目と6時間目の間に焼却炉の側で青いビニール袋持ってゴミ袋をどかしてる人がいたんだ。」



「タカ!そいつだ!」



『ひょっとしてこのビニール袋か?』



木戸がビニール袋を机に置いた。



「木戸。それだ。間違いないと思う。3組の学級委員のやつだ。」



「タカ!出たね。証拠が、優しい詩音さんのおかげで。」



…優しいだなんて、光君。



「そんな、、、光君、、、。優しいなんて、、、。」



…ダメだまともに目も合わせられないし、話も出来ない。



…私はバスケをやっている時以外、光君と向き合えないのだろうか、、、。



…でも私だって鈴木さんの勇気に感染し、心まで侵食されたんだ。



…踏み出せ一歩を!



…レイアップで置いてくるジャンプの様に私も飛びたい。



私はどうしてもこのメンバーに入りたくて鈴木さんに一声をかけた。




私がまともに光君と話せないのは恋のせいと気がついたのは木戸と、鈴木さんだけだった。


そんな私はみんなと仲良くなり、ついに小学生最後のバレンタインが来た。



3度目の正直になるか、2度ある事は3度あるになるか、



私は徹夜で書いた。



何を?



名前だ!



桐谷 詩音と言う名前を。



目に熊を飼い慣らしながら書けた。



私は手紙を抱きしめた。



2年いや、3年かかった。



そして、バレンタインの日、木戸と、鈴木さんが私が放課後告白する様に場所を、セッティングしてくれる事になった。



いつも光君は下駄箱に昼休みにチョコを取りに来る。



しかし今日は無い。



だって手渡しだから。



そう思っていたら、木戸と鈴木さんが昼休み終わりに走ってきた。



光君が誰が昼休みにチョコいれるのかみたいから一緒に付き合って欲しいと言われ、木戸が一緒に張り込みをしたらしい。



私は今日は放課後手渡しだからと安心していたが、木戸の顔が尋常じゃなかった。



そして言われた。



たまたま小学5年生の子が下駄箱に手紙付きで、チョコを入れたとの事だった。



私の中で鈴木さんから感染した勇気が減っていきそうだった。



しかし私は自分を、奮い立たせた。



私は3日徹夜で手紙を書いた。



一昨年の、バレンタイン前日、去年のバレンタイン前日、今年のバレンタイン前日の3日だ。



木戸いわく、放課後、そのチョコの子に会いに行くと言っていたようだ。



私なんだ!



誰よりも光君を思いながら光君の為に手紙を書いたのは!



誰より大好きなのは、、、私なのに。



その6時間目は1組2組合同体育で3on3バスケになった。



木戸は相変わらず、光君、響と、組むらしく負けねーからと言われた。



私達女子バスケ3人組と、趣味バスケの光君、木戸、響は毎回いい勝負を、していた。



前回の球技大会では私達が勝って優勝した。



そんな最後の授業の体育が始まった。



これが終われば光君が違う女の子に会いに行く最後の授業が、、、。



バスケは、五分五分の戦いに熾烈を極めた。



光君達の攻撃、ボールは光君がドリブルしている。



私は最後木戸がシュートを打つのを予知した。



多分木戸もパスを貰ってからゴールに入るイメージが湧いていたのだろう!



…させない!



…今日は絶対まけられない!



…今まで自分に負けてきたんだ3年も!



…私は今日飛ぶんだ!変わるんだ!



長い手で木戸にパスする光君のボールをブロックした。



私達の攻撃にうつる。これで決めれば終わりだ。



『やべー!これ決められたら、終わりだぞ。』



いつも友達男子組も今日は本気だ。



…でも絶対負けない!



「わかってる!」



光君のが、パスを取られた事を気にしてる雰囲気だった。



私が、木戸にボールを投げて

サドンデスの5回の裏の攻撃が始まった。



私のガードに1番上手い木戸が、必死にガードについた。



…仲間にパスしてワンツーで返ってレイアップ!



私は木戸をみたまま、目線を変えず仲間にパスを回す!



ボールがどんどんゴールの側に寄っていく。



最後、私ににボールが戻った!



…決める!私だって、、、。



私はが勝負を決めに高く飛んだ!



「させない!」



しかし光がブロックしに来て。


無理に押した感じになり私達は倒れ、笛がなる!



バスケットカウントワンスローになった。



光君が私に乗り倒れてる。



いつも緊張する私が今回は光君のガッツに感染した。



押し倒した感じと言えばいいのか。そんな感じだった。



「ごめん、詩音さん大丈夫?」



光君が私を抱き起こした。



「ガッツのあるいいブロックだった。痛っ!」



「詩音さん。足。」



「ちょっとくじいただけだ!」



「保健室に行く?」



「光君!見ててくれ私もガッツを見せる!」



光君に支えられ!フリスローの場所に私は立った


「木戸見とけ!これが決まったら光君から貰ったガッツで叫んでやる!」



…言おう。今の想いを。



…今なら言える気がする。



…鈴木さんの勇気、仲間の支え、光君のガッツ!



…今しか変われない気がする!



…私はこれを入れて変わるんだ!



…ジャンプは出来ないけど高く、、、。人間として高く飛ぶんだ、、、。



私は足をくじいた状態で、

ジャンプ無しでボールを投げた!



そのボールが、放物線を描き



パスっとゴールにすいよせられた!



「光君!!3年前からずっと好きでしたーーー!!!」



私はみんながいる前で告白した。



私のそばに友達4人光君、木戸、響、鈴木さんまでもが集まって来た。



「光君。これ!今年の分の大好きの紙、、、。」



私はチョコは溶けると思い持ってこれなかったから手紙を渡した。



「さっきの子じゃないってわかってた。授業中、字見たらいつも見てる大好きと字が違うから、、。ごめんずっと気がつかないで、、。オレも2年前から恋してました。ずっと会いたかったよ!詩音さん。この字を書いた人に!」



私は思いが通じ嬉し泣きをした。



また私の嬉しさが感染したのか


集まった友達みんなが円陣を組んで泣いてくれた。



私はこうして、人間として、みんなのおかげで一歩更に上に高く跳べたのだった。



fin








このスピンオフは第2章30話あたりの別視点です。


読んでいただきありがとうございます。

またいろんなスピンオフとして、続くかもしれません。


ゴブリン読まれてる方はブクマよろしくお願いします。


読まれてない方は読んで貰えると嬉しいです。






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