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ペニーの冒険  作者: うめーん
9/30

血にそまるティクビ


キメラがあらわれた!!


「う、ぉおぉおぉ」

いきなりの出来事に尻もちをつく

「出てくるならさっさと出て来いやぁぁああぁぁビビらせんなやぁぁぁあぁああ」

俺の怒りの咆哮など無視するかのようにキメラは体を回転させ、俺に向かってドリルのように突進をしてきた

スライムの経験もあって、なんとか反射的に動くことは出来たが完全に避けきる事はできず、やつの嘴が腕にかすった と同時に俺の腕が吹き飛ぶ


「ぐぁぁあぁぁぁあぁぁあぁぁっっ いっでぇえぇぇぇえぇぇぇえ!!!!!」


大量の血がぼたぼたと地面へとこぼれ落ちる

あまりの痛みに頭が真っ白になった

「うぅおぁ…血がぁ…俺の血がぁ…」

地面へと体をうずくめる…自分の血が地面一面へと広がっていく

「お、おぉああぁぁ…あぁあ…」

ティンポも乳首も真っ赤に染まっていくのを過敏に感じとることができた

俺は……死ぬのか?………何回も死んでるけど



そんな時、俺の目の前に誰かが現れた

「……?……」

意識が遠のく中 その誰かがキメラを瞬殺するのが目に映る

凄まじい力だった…意識が遠のく中でさえ、鮮明に映るほどの美しいティクビ

鍬のような物を持ったその誰かは、俺を担ぎどこかへと運んで行ってくれた


そこで俺の記憶はなくなっている。


ーーーーーー


目が覚めるとそこは病院ではなく、小屋のような場所だった

「こ…ここは……っつぅ」

腕が痛む…吹き飛んだ腕のことを思いだし、自分の腕がちゃんと着いているか確認した

すると腕は綺麗に繋がっており、包帯で丁寧に巻かれている

ここまで鮮やかな治療は病院でもなかなか見られない

「一体誰が…」

重い体を起こし、周りを見渡すと木材の宝庫

木材の家に木材の家具、どうやらここの主人は木材を好むらしい

不思議な事に、どこか安心した気分になる。

これが木材の力…

すべての家具が丁寧に手作りされた物なのが見てわかった

それにしても美しく作るものだ 職人じゃないかと思うほどの出来である

治療にしても家具にしても、そうとう器用な人物なのか…

「つかお礼言わないとな…助けてもらったんだよな…俺…」


曖昧な記憶を探って考えていると誰かがこの小屋へ近づいてくる音が聞こえる

ドアのほうへ目線を向けるとコンマの差で誰かが入ってきた

「………!」

「おぉ…目が覚めたか坊主」

それは俺がよく知る人物であった。


トロールのような大きな身体

不潔にみえるほど長く伸びたヒゲ

泥だらけになったボロボロの衣服


「畑のおじさん!!」





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