あの日みた空
^o^
『あぁ〜乳首いてぇ』
たけるが不意に呟いた、そう、たしかに言ったのだ…乳首が痛いと
「病院へ行こう」
僕、坂口ペニーがそう言うとたけるは首を横にふった。
「病院は嫌だ…この前も行ったんだけどよ、先生がヌレンティアノスを僕に押し付けるんだよ…」
ヌレンティアノス…悪魔の宝剣 川口の剣 地域によって呼び名はそれぞれだ
乳首を切り落とすためだけに作られたその劔は、おそるべき殺傷能力を秘めていると言う
それがこの村、サンチャゴ ザ メリークラリスに送られて来たのは今から3年前の出来事である
ーー3年前ーー
「ままぁ〜」
「あら、どうしたの?」
ドスっ…
「…え?」
「呆れるよなぁ…ほら、どんな気分?」
「あ…あぁ…」
すぱぁぁあぁぁぁあぁぁあん
ツゥる塁るるるる
「な、何事じゃっ!」
「村長…あ、あれ…」
「うそ…じゃろ?」
ーーー絶望だった、空気中に分散しているメルティアナパールが一カ所に集まっていた
村は…世界は…終演をむかえる
ハズだった。
パチン というスナック音で目が覚める
スナック…
スナッフォ…
ヌレンティアノス…
そう、彼は…手懐けたのだ…分散するメルティアナパールを
ーーーーー
「たける病院へ行こう…」
複雑な気持ちが交差する。
たけるをヌレンティアスへ差し出す罪悪感、そして
たけるを乳首の苦痛から救い出したいと思う気持ち
二つが絡み合いサモンデスが錬成できる
たけるは言う
「もう…行くしかないんだな…」
顔に手をあて、小さな体が震えてはじめる
そんなたけるを…俺は慰める事しか出来なかった。
「俺さ…動物のフンをおばちゃんに投げてたんだ…」
力強く、柔い声でたけるは続ける。
「今思えば…俺も同じ事していたんだな…」
涙を堪えながら拳を強く握りしめる、たけるの感情がヌレンピールをサラサラと流れる川のように俺の中へ流れこんでくる。
俺は…もうどうすればいいのかわからなかった。