表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人殺の王  作者: バショウ
1/7

第1話‐ちいさなじけん

注:これは『人殺の姫』の続きです。いきなり読むと意味わからんと思うので、先にあちらを読んで下さい。

超能力……。

どう考えても異常な力だ。

あって当然、持たざる者は人間として各下。

その意識、みんな揃って狂っている。

俺も含めて。

しかし、暇だ。

俺はあくびを噛み殺し、隣で緊張した面持ちの雪見を眺める。

警備員の制服がその表情をコーティングして、職務に忠実な若者、といった雰囲気を漂わせている。

今回まわされた仕事は空港の警備だ。

密輸の摘発。

まったくもって退屈だ。

仕事といっても、俺たちはただの中継点。

アリシァの『千里眼』が犯罪者を見抜き、それを俺に送る。

隣で突っ立っている雪見は、万一物理的危険が迫ってきた時のための保険。

つまりはアリシァ待ちであり、彼女から連絡が無い場合、ただただ暇をもてあますだけのかったるい仕事だった。

『秋人さん?』 もうすぐ帰宅時間、というところで、アリシァから思念が届く。

なんですか?『緑のジャケットに金髪、白の革靴の男……見えますね?』 トイレの脇を歩いてるあいつかい?『胸にセラミックのナイフ、足首に大麻を所持しています。終わったら帰宅してください』

「……雪見」


「え? ん、何、誰?」

雪見も退屈していたらしく、瞳を輝かせてきいてくる。

「あいつだ。ナイフと麻薬……ってお、おい!」

いきなり駆け出して行く雪見。いつもは本職の人に連絡して終わり、なのに……。

「そーとー暇だったのかねぇ」



ため息をつき、雪見を追う。


『身体強化』に『感応』を能力に持つ雪見。


1対1の勝負ならまず負けは無いだろう。


 たらたらと走り、


「確保しましたぁー」


遠く、勝ち誇った雪見の声が聞こえ、俺は進路をチーフの部屋に変えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ